とあるビデオグラファーの備忘録的ブログ

ビデオグラファーsumizoonのブログ 一眼動画に関する機材や撮影方法を中心に情報を発信していきます。

OM-D E-M1X見て思ったこと

こんばんはsumizoonです。

本日1/24にオリンパスのOM-D E-M1Xの発表がされたので思うことをつらつらと書いてみます。と言っても動画を撮るカメラとしての観点ですのでスチルでの意見を参考にしたい方は他のサイトをご覧になった方がよいと思いますm(_ _)m

てか普通のスペックとか値段とか一切書いてないブログ記事ですし

スチル寄りのカメラに対して動画観点で一部辛口コメントしてる勘違い野郎ですし。。。m(_ _)m

 

まずは外観から

https://www.olympus-imaging.jp/content/000098638.jpg

かっこええ...縦グリップ一体型。もうフォーサーズセンサが入っているとはだれが想像できるでしょう。。。。

マイクロフォーサーズも10年かけて大きく成長したものです。(ちと違うか。。。)

てのは冗談でやっぱりスチルカメラなんですよね。外観からしても。

発表前にGH5S並みのスペックだ!って噂があったんで凄く期待していたんです。実は。

 

気を取り直して行きましょう。てなわけで先ずは公式ページのリンクは下記。

 

www.olympus-imaging.jp


 と言いながらほとんどここはスルー

 

手持ちでシネマクオリティを実現するOM-D Movie

のページを見ていきます。

 

 

 防塵・防滴・耐低温構造

https://www.olympus-imaging.jp/content/000097957.jpg

 ここは流石にオリンパスのフラッグシップなので他を寄せ付けない感じのイメージです。ケーブル類が接続された状態でも防塵・防滴・耐低温性能が確保されるとの事。周辺機器の方がヤバいですが、かなりハードに使ってもトラブルが起きないのではないかと思います。

 

手持ちでの4K / Cinema4K撮影

 過去にE-M1MarkIIを二週間ほどお借りして動画機として試した事があるのですが、結果として私が最終的にE-M1MarkIIの導入に至らなかった点はこの手振れ補正が、過補正気味で撮影素材を撮るカメラとしては運用が厳しいと判断したためです。

 12-100mmとの組み合わせでしたが、ボディ内手振れ補正をONさせると周辺が過補正で歪む現象に悩まされました。当たり前ですが、ボディ内手振れ補正はレンズの後玉に対してアオるような挙動もをします。そうするとレンズに対してイメージセンサが平行ではない状態になりうるため特に広角撮影では像が歪みます。これがスチルだったらほとんど気が付かないレベルなのですが動画だとそのぐにゃぐにゃした像が気になって仕方ないのです。(電子手振れ補正併用時も同様でした)

 少し前置きが長くなりましたが、「動画撮影時では」この過補正気味な挙動がE-M1Xでは少なくなっていればいいなと個人的には思います。


REVEL - A film by Janne Amunét - Olympus OM-D E-M1X (JP)

 

このE-M1X動画で撮られた映像は非常に良くできているし綺麗にグレーディングされているのでほう!と思いますが。が一点気になるのはこっちのメイキングに出てくる映像の1:42の所です。本編には使われていないカットだと思いますが左側が結構歪んで見えたりしています。


Janne Amunét - Olympus OM-D E-M1X (JP)

GH5も7-14mmとかのレンズを使うとこれくらいは平気で像が歪むのでなるべく広角ではスタビライザーを使う様にしていますが、E-M1Xも広角で手持ちで歪み無しというわけにはいかない可能性もあります。(E-M1MarkIIでは標準域でもこの症状が出たので困ったんですけど)ここらへんは一般の方が撮った作例が今後増えてくるでしょうけど本機では大きく改善されていることに期待をしています。

 

ビットレート記録/マルチフレーム対応

フォーマットは4K(UHD)はフレームレートが30p/25p/24pとなっています。おそらくは29.97pと23.94pの事を指しているのだと思いますが、60pが対応していないのはちょっと残念。ビットレートは102Mとややおとなしめ。でもまあ普段使いでは十分だと思います。ただしDCI4Kの場合は24p/237Mbpsとなっていますので高ビットレートの撮影も可能です。あとはFHDではイントラコーデックが使える様ですね。

画像サイズ

フレーム

レート

ビットレート
4K 30P、25P、24P 102Mbps
Cinema 4K(C4K) 24P 237Mbps
FHD 60P、50P、30P、25P、24P ALL-Intra(202Mbps)、SuperFine(52Mbps)、Fine(30Mbps)、Normal(18Mbps)
  • ALL-Intra(202Mbps)のフレームレートは30P / 25P / 24Pのみ
HD 60P、50P、30P、25P、24P ALL-Intra(102Mbps)、SuperFine(26Mbps)、Fine(14Mbps)、Normal(10Mbps)

FHDの120p撮影が可能という事ですが少しモードがここに記載がないということは何か上記とは違ったモードでの撮影になるのかもしれません。

あとは某噂サイトでは60pの話や10Bit撮影が可能とあったのでもしかすると?ファームで対応してくれないかなぁと。。。

 

OM-Log

E-M1Xは内部Log撮影収録に対応したようです。これは動画界隈にとってはうれしい限りです。グラフを見る限りは12STOPまでしかカーブがないのでおそらくは12STOP程度のダイナミックレンジと予想しています。

 

https://www.olympus-imaging.jp/content/000097961.jpg

LUTもオフィシャルのものが公開されているので余力があればどんなテーブルになっているかを見てみたいと思います。

 

ムービー撮影時のAFも進化

像面位相差を積んだMFTはE-M1シリーズしかないので個人的にここは期待しています。ウォブリングの無い的確なAFが可能だったら飛びつくかも

 

HDMIモニタリングスルー

まぁここは各社上位機種は対応している内容ではありますが外部モニタでは4:2:2のカラーサンプリングが可能な様です。ただしこの時に10Bit出力なのかは気になります。E-M1Xを買うor使うことがあればウチのNinja Infernoと組み合わせてみたいです。

https://www.olympus-imaging.jp/content/000097972.jpg

ハイスピードムービー(120fps)

サンプルムービーが上がっていますが、ちょっとコントラストが高くてエッジもすごい綺麗という感じではないですが、普通に使えそうな感じです。

ただし、この時にAFが効くのか、Logで撮れるのか?ってのは気になります。また、クロップファクターはもしかすると結構大きいのではないかと想像しています。

ここもだれかご存知でしたら教えてください。


Olympus OM-D - High Speed Movie

 

ちょっと残念だったライブND

 個人的に以前噂されていた電子NDが内蔵されるのではないのか?という気になる噂は、発表された内容を見る限りはライブNDという名の「複数枚合成による疑似ND」という事の様です。動画をやっている人間にとってはちと残念ですが。。。。

 

おそらく明るい所での撮影では電子シャッターを使いつつそれを複数枚合成する処理でいわゆるスマホのスローシャッターアプリの様に感じなのだと想像しています。なので光量たっぷりの昼間にこの機能を使って撮影しても動体によっては歯抜けたブラーができるのではないかと想像していますが、こればかりは作例を見てみないとなんとも分かりませんね。

おそらく滝のような流れが繰り返す被写体には向いていると思います。

 

 一方で、1/1000になるような露出(明るい条件下)でND32を使って1/30として動体の流し撮りに使いたいとかっていう場合は、この機能はあまり使えないのではと思います。

 またこれも想像ですが、この機能は複数フレームが前提の機能なので動画撮影時には使用できないと思います。

間違ってることを書いてたら修正しますので、ぜひコメントをお願いいたします。

 

裏技で全画素読み60pが行けるのでは? 

動画屋さんとして気になったのは下記の記載 (以下は、考えが間違っている可能性もあるのでそこらへんご注意を。スペックを見る限りこれが実現かのうかもという程度に読んでくださいね)

 

連続撮影速度:静音連射H 約60コマ/秒(15、20、30、60コマ/秒の設定可)

最大撮影コマ数:[静音連写H・60fps時]RAW:約49コマ

 

連続撮影速度 連写H:約15コマ/秒(10~15コマ/秒の設定可)
連写L:約10コマ/秒(1~10コマ/秒の設定可)
低振動連写L:約8.5コマ/秒(1~8コマ/秒の設定可)
静音連写H:約60コマ/秒(15、20、30、60コマ/秒の設定可)
静音連写L:約18コマ/秒(1~10、15、18コマ/秒の設定可)
プロキャプチャー連写H:約60コマ/秒(15、20、30、60コマ/秒に設定可)
プロキャプチャー連写L:約18コマ/秒(10、15、18コマ/秒に設定可)
最大撮影コマ数 [連写H・15fps時]RAW:約103コマ、JPEG(LF):約132コマ
[連写L・10fps時]RAW:約287コマ、JPEG(LF):カード容量一杯まで
[静音連写H・60fps時]RAW:約49コマ、JPEG(LF):約49コマ
[静音連写L・18fps時]RAW:約74コマ、JPEG(LF):約89コマ

これは電子シャッターを使った高速撮影モードですが、秒間60コマでRAWが49枚は撮れるとの記載なのです。きっと49枚ってのはこのカメラのバッファがフルになる枚数なのでしょう。(バッファフルになったあとに撮影が続けられるかは不明やけど)

これつまりこれを利用すれば

49/60=0.81秒のRAW動画が5Kで撮れる(作れる)

ことを指しています。これを動画と言うのか?と言われそうですが、動画だって連続写真ですしね。5Kと書いてますが5184 × 3888なはず。(このモードで記録サイズが下がるとも書いていないのでこのサイズで記録できるんですよね?)

さらにこれを24pのタイムラインに配置すれば

2秒の40%スロー動画を5KのRAWで撮れる

と言い換える事ができる。しかもRAWで。もちろん30fpsにしてもきっと49枚はいけるんでしょう。

この手の技は過去にNikon1の連射が異様に速いことを利用して多くの動画バカ界隈がこぞって試した手法ではあります。

ぶっちゃけCM的なものを作るのであれば1カット2秒あれば使えるケースもあるのでそういう使い方もできなくは無いです。きっと。。。。

 

結局アンタ買うの?かって?

いや、金ないので保留。。。。というかこのカメラは150-400mm F4.5と組み合わせてスチルをガチで撮るカメラでしょうから動画だけに使うとバチがあたりそうです。(*_*;

でも発売後、動画撮影用に貸りれる機会があれば是非使ってみたいと思います。

https://www.olympus.co.jp/news/2019/contents/nr01009/nr01009_00000.jpg

「M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO」

E-M1Xは同じく発表になった、↑とセットで買ってこそでしょう。

そのうち千里側でこれを使っている人が出てきそう。。。

ではでは