こんばんは。sumizoon(@sumizoon)です。
待ちに待った、BMPCC4Kの新ファームウェアが公開されました。
そう、BRAW対応の新ファームです。
BRAWとはなんぞやという方は下記のリンクをご覧ください。
簡単に言うと、BlackmagicDesignが開発した動画用の新しいRAWフォーマット(通称BRAW)です。
何が凄いかというと、
・高圧縮率を使用した際にはSDカードに記録できてしまうコンパクトなフォーマット
・グレーディングやプレビューパフォーマンスに優れたコーデック
の2点につきると思います。(その他にSDKが無料配布されていたりしますが、ぶっちゃけDaVinciあるのでSDK配布してもだれも開発しないんじゃ?という気もしますが。。。あとはエンコード側は当然ライセンスフリーじゃないはずなので他社がBRAWを実装するってのは無いんですよねぇ?)
もともと噂では昨年11月のInterBEEの時期に公開されるのでは?という見方(噂)が濃厚だったのですが、年が明けても3月に入ってもBRAWは音沙汰無しの状態で
動画界隈の人達からは一体いつ出るのか?
それとも
やっぱり出ないんじゃ?というハード的にBMPCC4Kでは無理だという説まで飛び出してて私も少しこのBRAWに関しては存在を忘れかけていたところでした。
そもそも前回のファームアップがあった時もBRAW対応があると思ったのに何もなくて
ズコー_(┐「ε:)_となったんですよね。。。。
ところが、
昨日2019年3月5日になって突如BMPCC4Kのファームウェアアップデートが発表されました。なんの前ぶれも無しに突然に。。。てなわけでファームのダウンロードから軽いテストまでを記事にしていきます。
ファームのダウンロード
とりあえず、インストールします。
とりあえず、ここですね。でもって皆さんおなじみのこの画面
最近はもう書くのが鬱陶しくなってきたのでダウンロードのみをクリックしている。。。製品登録は済んでるのでいいよね?
ファームウェアのインストール
で、ダウンロードしたら解凍してInstall Cameras v6.2をインストール
とりあえずBMPCC4KにACケーブル指して、USBをPCにつないで。。。
インストールしたBlackmagic Camera Setupを立ち上げます。
認識されたらUpdate Nowをクリックしてしばし待つ。
アップデートの際には70%の所で固まったように見えますが、ここで本体の書き込みが行われている様です。普通のカメラよりは時間がかかるのはこのカメラの中身がFPGAだからなのかもしれません。(予想ですけど、プログラムの書き込みというよりもFPGAによる回路の再構成しているので比較的他のカメラよりも時間がかかるパターンなのかと思います)
あとはカメラを再起動してみます。
きました!Blackmagic RAW(BRAW)
SDカードならどの設定なら記録できるのか
で、早速ですが室内でSDカードで本当にRAW動画が撮れるものなのかを試してみました。
使用したカードはSandisk Extreme Pro UHS-I U3 V30です。このカードは一部カメラとの相性がいろいろ言われていたいわく付きのカードですが、ウチの場合は何の問題もなく各カメラで使用できています。
てなわけでざっと実験した結果BRAW記録で
・DCI4K 60p(59.94fps)では12:1(固定ビットレート)
・DCI4K 30p(29.97fps)では5:1(固定ビットレート)
設定でカードの容量が無くなるまで止まることなく記録が可能でした。
これ以下に圧縮率を下げると速度不足で即停止しますのでこの設定が限界の様です。
ですが、そもそもRAW動画がSDで記録できちゃうんですよ。。。もうね、恐ろしいですよ。ええ。
個体差があるので確実に上記設定で事故なく収録できるかって言うと自信はないですが、とりあえず撮り直しのきく撮影だったら何の問題も無くSDカードが使用できるのは間違いなさそうです。
まぁ問題は5:1はいいとして12:1の画質がどうかってところだと思いますが、とりあえず画質は悪いわけでもなさそうなので週末にでもこれで何か撮影してテストしてみたいと思います。
なぜか失われた物
アップデートして気づくのがCinemaDNG記録が出来なくなった点です。これはある意味残念な所。なぜならロスレスのCinemaDNGはLightroomで現像が出来た為、ある意味スチルを現像する感覚で気に入ったフレームを現像できていたからです。
海外のフォーラムによると圧縮DNGはRedの圧縮RAWの特許を侵害するからとかいろいろ言われていますがもしそれが本当ならロスレスのDNGくらいは残してほしかったなぁと。
まぁ特許うんぬんじゃなくて、ハードウェアのリソース的に両者を共存させることが出来なかったのではないか?というのが個人的な見解です。BMDの開発側はきっと両者を共存させるべく開発をおこなっていたけど結果無理となった。そんな予想をしています。
最後に使用したカードのリンクを貼っておきます。
あと、以前撮った作例も是非ご覧くださいませ。