Zhiyun CRANE M2は画期的なロック機構とバランス記憶機構を持つ電動スタビライザです。スマートフォンをはじめとして小型のミラーレスカメラまでの重量に対応しています。
どうもsumizoonです。
今回は代理店様から提供頂いたのでYoutubeの動画投稿に合わせて少し記事を書いてみたいと思います。まぁ、一部内容は下記の動画見てもらうのが理解しやすいとは思います。
尚、この手の製品は技適が通っていない海外向けのも多く日本で流通してしまっていると思われますので購入はAmazon国内正規販売店などからどうぞ。
Youtubeの紹介動画
本当はもう少し早めに作る予定だったのですが、忙しくて全然着手できませんしたm(__)m
内容物
とりあえず、箱ですが最近のちゃんとした中華メーカーは箱もクオリティが高いです。
で内容物ですが、自立用の三脚、ストラップ、充電ケーブル、スマホホルダー、カメラプレート、ネジそして本体となります。質感は持ったら分かりますが高いです。以前スマホ用のジンバルを提供頂いた事がありますが、それと比べると全然違う。。。
特徴
スペック
とりあえず、スペックは下記の通りです。
Zhiyun CRANE M2スペック | |
搭載可能荷重 | 最大:720g 〜 最小:130g |
重量 | 500g |
稼動時間 | 最大6時間 |
バッテリー容量 | 1100mAh |
バッテリーの充電時間 | 標準:2h |
チルト軸動作範囲 | 標準:310° |
ロール軸動作範囲 | 標準:324° |
パン軸動作範囲 | 標準:360° |
動作電圧 | 最大:9.8V 〜 最小:12.6V |
動作温度 | 最大:45℃ 標準:25℃ 最小:-10℃ |
720gまでなので小型のミラーレスまで搭載できるペイロードです。この1カ月結構使いましたが、基本特性もしっかりしていますので「使える機材」と感じました。基本特性以上にこの機材で「おおっ!!」っと思った点があります。それはロック機構とバランス記憶機構です。(バランス記憶機構と大そうな名称を勝手に付けましたが、仕組みは単純です。)
大きさ的にはスマホを搭載した時の絵が参考になると思いますので貼っておきます。
また、以前提供頂いたZhiyun Smooth4のサイズの比較は下記の通りで、全然大きさが違います。
ロック機構
ジンバルを使っている人は収納時や持ち歩きの時に各軸がグルグル回ってしまい持ちにくい経験をされた方は多いと思います。このジンバルはコンパクトな形でロックして収納・持ち運びできるような機構が備わっています。
動画を見て頂くのが分かりやすいとは思いますが、このジンバルのロック機構は2つのロック機構でRoll軸、Pitch軸、Yow軸の3軸をロックするというギミックになっています。ロック機構が2つなのに3軸をロックできるのか?と思われる方もいるかと思いますが、RollとPitchは1つのロック機構で双方の軸をロックしてしまおうという機構なのです。(はじめ見たときはわけわかんなかったですが、よく見ると「なるほど、こういう方法があるのか!」と感心したものです)
バランス記憶機構
一方、ロック機構があるジンバルをお使いの方でも、収納から撮影状態に入る際に、バランス取りをしなければいけない煩わしさを感じた方は多いはずです。
このジンバルは持ち運びを楽に、セッティング時間を最小限にするための機構が備わっています。(レンズ交換したらセッティングしなければいけないのは今まで通りですけどね。)
収納時は基本的にすべてのジンバルはアームの位置をズラさないとコンパクトに収納ができないのですが、その位置をストッパーで固定して記憶させてしまという機構です。コストもかからないし、この方法は賢いよねぇ。。。
使ってて(持ち運びも含めて)とにかく楽です。
小型ディスプレイ搭載
これが無いとどのモードで撮影しているのかが分からないんで助かります。(慣れると動作だけですぐ分かりますが)やはり、どのモードで撮影しているのかを確認できるのは大きいです。
バランス取りに関して
これも動画見てもらった方が早いのですが所謂普通のジンバルの設定方法と同じでPitch軸→Roll軸→Yaw軸の順番でバランスを取っていきます。
※バランス取りの注意点
Pitch軸は手を離して真正面を向くからと言ってバランスが取れていると勘違いされる方が多いです。かならず回転させてどの角度でも止まる状態にするのがベストです。重心を低めに取れば一見バランスが取れたかの用に見えますが上下のバランスが取れてないと振動するとか、モーターの保護が働いて止まるという状態になりえます。これを故障と勘違いしている方が物凄く多い様です。まぁ少々の事では壊れる事はないですし、少々バランスがずれていてもちゃんと動作はします。でも、バッテリーの持ちやスタビライズ特性の事を考えるとちゃんとバランスを取った方が良いです。
もう一点は、Roll方向はバランスが取れないケースです。バランス取りの際にどんなに設定してもRollは止まらないケースはあり得ます。私の場合は諦めて左右均等になる位置でRoll軸のアームを固定しますが、気持ち悪いという方はカメラに下駄を履かせるなど重心をやや上にすると、完全に止まるケースが多いです。
各種モードについて
・PF(パンフォロー)モード
このモードは左右(Yaw軸)方向のみをフォローします。
・L(ロック)モード
このモードは全軸をロックします。
・F(フォロー)モード
このモードは左右(Yaw軸)及び上下(Pitch)軸をフォローします。
・POV(Person of View)モード
このモードは左右(Yaw軸)、上下(Pitch)軸、斜め(Roll)軸全てをフォローします。飛行機が飛んでいるかの様なカメラワークとかができます。
・GOモード
他メーカーではスポーツモードなどと呼ばれているモードです。
素早い動きにYaw軸が反応します。てか使わない。。。
・V(Voltex)モード
Yow軸をぐるぐると回転させることが出来ます。
・自撮りモード
トリガースイッチ3回で自撮りモードになります。もう一度3回押すと戻る
一通り動画で紹介していますので、そちらをご覧いただいた方がよいかと思います。
使った感想
総じて良くできている製品だと感じます。スタビライズの基本特性はもとより、スマホ連携で設定もある程度追い込めますし、面倒な設定が無いです。質感も高く値段も3万前後で買えるのでスマホから小型ミラーレスまでをこれ一台でカバーするという使い方もアリだと思います。やっぱり軽くて小さいのは楽ですしね。
OSMO Pocketなどの製品も面白いと思いますが、ミラーレスなどのラージセンサには画質はかなわないので、ライトウェイトの一眼で高いクオリティでジンバル動画を撮りたい方にとっては筆頭候補となるジンバルだと思います。メーカー的にも大手ってのが安心だと思います。
良い点
・とにかく持ち運びに困らないほどコンパクト
・再調整が不要なロック機構
・バッテリーを外すことなく充電可能
・モニター内蔵でモードの確認が容易
・モーターパワーの調整が本体のみで可能
・小型ミラーレスが使える絶妙なペイロード
残念な点
・デッドバンド角やフォロースピード設定が
本体だけでは不可能(スマホとの連携が必要)
・一度セッティングしてしまえば問題ないが、
前後バランスの調整はややしづらい
どんな人にお勧めか?
女性でも楽に使える大きさ、重さなので女性ブロガーの方が使ったらいいなと思いますが、ざっとどんな方にお勧めかを考えてみました。
・アクションカム、コンデジ、小型ミラーレスで気軽にジンバル撮影したい人
・価格が安いのでとにかく最初の一台を探している人
・重いシステムが嫌だという人
・腕力に自信が無い人
・ジンバルのバランス再設定が面倒だと思っている人
・いつもジンバルの収納に困っている人
・高品質な映像を求めるビデオブロガー
てなわけで軽い撮影ではこれ一台持っていくと楽ですし、大きなカメラバッグの端っこにこれをいつも忍ばせています。何かと便利です。
ではまた次回