とあるビデオグラファーの備忘録的ブログ

ビデオグラファーsumizoonのブログ 一眼動画に関する機材や撮影方法を中心に情報を発信していきます。

S1HファームウェアアップデートVer.2.0がアナウンス リリースは5/25

 4/21はEOS R5の詳細アナウンスでかなり注目を持っていかれた感があります。結構なお祭り。

 一方でS1HのATOMOS Ninja Vと連携したRAW撮影アップデートですが、こちらは業務に使える堅実なアップデートと言う感じなアナウンスで大人しめのアナウンスだった様に思います。

https://panasonic.jp/dc/s_series/products/s1h/img/top/s1h_top_mv_pc.jpg

 で、こちらのブログではLマウントカメラ情報局で投稿した記事に関して補足と感想を記載したいと思います。

 Lマウントカメラ情報局のポリシーとしては他のブログに無いような、筆者の感想なんかを記載しつつも、比較的情報をストレートに記載する事を目的としています。↓コレね。

l-mount.hatenadiary.jp

 

でも、それだけだと面白く無いので、こちらではアレコレを書くわけです。

まずは公式ページのリンクを下記に記載します。

news.panasonic.com

リリースは2020年5月25日

 事前のアナウンス通り春までリリースに間に合う感じですね。(本来の)NABの時期にアップデートされればGWに使えたのにと言う気がしなくも無いのですが、世間は今、この通りなので大人しく5/25を待つとします。

 と言うか5/25過ぎたら外で気兼ねなく撮れる状態になっているのかが謎ですが。。。

https://news.panasonic.com/jp/assets_c/2020/04/NRR2020168277_00-thumb-2006x1134-5955607.jpg

無償提供である。

 個人的にはS1をLog対応させる際にはDMW-SFU2のオプションが必要でしたが、S1Hの本アップデートは無償。NIKONのZ 7/Z 6も同じ様にRAW撮影ができる様にアップデートされていますが、こちらも¥3,3000の費用と持ち込み対応が必要です。まぁ、元の値段が違うけどね。

RAWはProResRAWのみ(なはず)

 CinemaDNGに対応しているという記載は一切なく、NIKON Z 7 / Z 6 のRAW対応もProResRAWのみの対応であるため、S1Hも同じだと思います。ProResRAWは現在ではカラーグレーディングツールのデファクトであるDaVinci Resolveが対応していない事から、個人的にはやや使いにくいフォーマットであると言えます。基本的にはFCPXもしくはAppleから配布されているProResRAWプラグイン+Adobe Premiereで再生することになるはず。(グレーディングがどこまで対応しているかは今のところ情報が無い。というか本当にZ 7/Z 6 でProResRAW + Premiere使ってる人の情報がネットにあまり無い。。。)

ProResRAWは単位容量あたり何分撮れるのか?

 ちなみにProResRAWのデータレートは概ねProRes422と同じ

https://www.cinema5d.com/wp-content/uploads/2020/03/ProRes-Raw-graph.jpg

https://www.cinema5d.com/wp-content/uploads/2020/03/ProRes-Raw-graph.jpg

 

ではProRes422のビットレートはと言うと147Mbps@FHD30pこれを4Kに焼き直すと

588Mbps@FHD

1382Mbps@5.9K

となります。あくまで、ProResは可変ビットレートっぽいので(実はまだ理解が進んでいない)あくまで平均的にこれくらいのビットレートであると言う風にみていたら良いかと思います。

 注意すべき点はProResRAWは意外と大きいと言う点。流石に先に書いたEOS R5での8Kビットレート予想値よりも半分程度にビットレートが抑えられていますが、それでも5.9KRAWで運用すると4TのHDDも7時間ほどの収録時間でいっぱいになる計算となります。(ProResRAWは1Pixあたりに直すと概ねCanon 1DXのRAW圧縮と似た様な圧縮率かもしれません。)

5.9KRAW撮影時256GByteで25分強

 あたりとなりそうです。実際はSSDは500GBとか1Tなので50分弱撮れると言う計算かなと。

 なので、普段のスナップシュートで週末にガンガン撮ると言う使い方は結構運用上難しいと思います。(そんな人はおらんと思うけど。。。)

6K、5.9K、5.4Kの動画記録中のHDMIダウンコンバート出力に対応

 

 RAWのアップデートも大きな恩恵を受けられますが、この項目が何気にありがたい変更点だと思います。今までS1Hは5.9K撮影の場合は外部モニタ出力ができませんでした。なので撮影中は背面液晶もしくはビューファインダーで映像を確認するしか方法がなかったのです。

 クライアントワークなど外部モニタ出力が必須なケースではこの仕様のため5.9K撮影を諦めていたと言う方にも福音だと思います。WiFi出力は出来ていたとは思いますが。

 今回はHDMIのダウンコン出力に対応したので、外部モニタでしっかり構図、ピントを確認しながら撮影が可能となる様です。

 

 てなわけで、5/25までにはNinja Vを入手して撮影する準備をしたいと思っている今日この頃です。でも、外で撮れるのか??