EOS R5は日本円で70万オーバー!
PhotoRumorに掲載されたこの記事
販売店の価格が掲載されておりその価格は10,499オーストラリアドルというもの。
噂のソース
オーストラリアドルは1ドル69円(2020.5.15時点)ですので、日本円に直すと
724,530円
となります。
https://cweb.canon.jp/eos/special/eos-r/r5/
うーん、安いとは言えないけど、スペックを考えると妥当なのかも?と思ったりもします。ですが、多くのスチルカメラマンの間では「高すぎるやろ!」という感想の様です。
てなわけで、いつもの様に勝手に、この価格について考察をしてみたいと思います。以前もEOS R5については予想を外しているので、この手の記事を書くもの少し気が引けるけど。。。
ぶっちゃけフェイクなんじゃという推測をしています。
これが嘘だとしたら何のため?
仮にこの価格が嘘だったとすれば、なぜこの価格を掲載したかという理由を考えると販売店の宣伝効果を狙ったものだと考えます。
EOS R5はミラーレスEOSとし、世界中の動画バカとして非常に注目度が高いです。なので、その価格は多くの人の憶測を呼んでいますので、販売店が仮の価格を掲示したとすると間違いなくその販売店のページのアクセス数は爆発的に増えると思われます。そして販売店自体の知名度は大きく跳ね上がります。
それによりこのWEBショップの知名度が上がり、顧客が増えるという図式は成り立つかもしれません。
とは言えこれがフェイクだとするとショップのイメージダウンに繋がるので諸刃の剣だと思いますけど。。。
現在は200オーストリアドル(前金)の表記に変更されていますが、このページすげーアクセス数が有っただろうな。。
これが本当だとすると価格は妥当なのか?
70万オーバーってのは1DXを除く既存EOSから考えると一気に価格が飛び過ぎなので、その価格設定はしてこないんじゃないかと思います。そもそもEOSユーザーのほとんどはスチルカメラマンでしょうし、そこへ来て動画モリモリ70万のカメラ出しても「はぁ?んなもん買えねーよ。だから動画機能なんか要らんのだ!」と言われるのは目に見えています。
とはいえ70万円だったと仮定して、動画スペックからその値付けの妥当性を考えて見たいと思います。
ある意味この70万円という値段は動画スペックからすると、妥当か若干安い、という印象すらあります。8K30pRAW撮影、4K120pを可能とするスペックからすると普通に安いかもしれません。(ただし現時点では長時間運用に関する点と4K120pがクロップなのかと言う点は明らかになっていないので、価格の妥当性を判断するにはちょっと情報が不足しています。)
8Kで映像が撮れるラージセンサカメラそんなに多くは無いので価格比較を行うのはちょっと難しいですが、上記価格を考察するために、CESやNABで噂になったあの機種の販売価格を考えてみましょう。そう、アレです。
シャープのマイクロフォーサーズ8Kカメラです。とは言え、未だに発売されない幻の機種ですが、シャープの販売予定価格はこの時の記事によると40万~50万円。ちなみにRAWは撮れずH.265での記録を想定しているそうな。(これ本当に発売されるんやろか。。。)
マイクロフォーサーズでこの価格を想定していたのでフルサイズで70万円というのは至極妥当な価格であると思われます。
加えて2つほど「フルサイズで8Kが撮れる」と言う観点でガチカメラと価格を比較してみます。
Z-Cam E2 8K
詳細は日本の代理店デジタルホビーさんのHPのZ-Cam E2 8Kの紹介記事をご覧いただければと思いますが、この数年かなりの知名度が上がってきた中国Z-Cam。そのZ-Camのフラッグシップと言えるのがZ-Cam E2 8Kです。
https://jouer.co.jp/z-cam-e2-f8-review/ より
・光学サイズ:35mフルサイズ(3:2アスペクト)
・フレームレート:8K30p
・D-Range:14STOP
・カメラ内RAW記録可能(ZRAW)
・各種マウント対応(EF/M/PL/MFT)
価格 : 869,000円
動画フォーマット的にこの機種がEOS R5に一番近いです。そしてこの値段からするとEOS R5の価格はむしろ安いと感じます。こちらはおそらく無制限記録できるので、同等とは言えないかもしれませんが。。(そもそもEOS R5が無制限記録できるかは謎)
Kinefinity MAVO edge 8K
新しい所ではKinefinityのMAVO Edge 8Kです。この数年Z-Camと同様に勢いを急激に増してきている中国メーカーのKinefinity。そのKinefinityが2020年夏に発売するとアナウンスしているフルサイズセンサー搭載のガチ8Kシネマカメラです。当然RAW記録はもとより8K75fpsを叩き出すバケモノカメラの一つです。おそらく記録時間制限の概念は無いはずです。
Kinefinity HP http://www.kinefinity.com/mavo_edge/?lang=en より
現在プレオーダーを受付中ですがスペックは
・光学サイズ:35mフルサイズ(3:2アスペクト)
・フレームレート:8K75p
・D-Range:14STOP+
・幕速:12ms
・カメラ内ProRes RAW記録可能
・各種マウント対応(EF/PL/E)
Kinefinity HP http://www.kinefinity.com/mavo_edge/?lang=en より
8Kが75pでRAW記録なのでEOS R5と比べるのはアレですが、このカメラ2020年8月に発売予定で価格は11,999ドル。
つまり約130万円
比較的リーズナブルなシネマカメラを発表してきているKinefinityをもってして130万。。。やっぱ結構なお値段です。8Kで撮りたい人なら個人で買いたいという人もいそうだけど。
でもこれだけモリモリなので冷静になると130万はやっぱ安いかもしれん。(←金銭感覚崩壊している人)
ガチのシネマカメラだからEOS R5と比べること自体間違っているとも言えますが、次いきましょう。
RED MONSTORO 8K VV
最近REDの話を聞く事が少なくなりましたが、REDもフルフレーム8Kカメラを出しています。(そういや8K Heliumでは一度飛行機の撮影したことがあったっけ。。)
でこちらも8K60pで基本的にKinefinityと同じ。ただしセンサは違うっぽい。
https://www.raid-japan.com/ より
・光学サイズ:40.96 mm x 21.60 mm
・フレームレート:8K60p
・D-Range:17STOP+
REDの場合ダイナミックレンジは若干盛っている書き方をしている印象ですのでダイナミックレンジは実際のところわかりません。
お値段¥7,258,000
この価格帯のものは基本レンタルで運用する機材ですので、買う人はいないと思うけど。。。地方なら中古住宅が購入できそうです。(@ @)
フルフレームで8K+RAWを撮れることの意味ってつまりはこれくらいの付加価値があるということなのかなと。。。
結論
REDとか見てるとだんだん金銭観悪がおかしくなりますが、結局なにが言いたいかというと、8KでRAW撮れるなら70万円は
安い!
と思う。思えてきた。ホンマかいな。。。まぁ買わないし(買えないとった方が正しい)思うのだけは自由だ。
でも、前述の様に記録時間制限が書いていないので、これがいわゆる「撮れるだけのオマケ機能」なのか「本格的にライブ撮影や舞台撮影でも運用できる8K」なのかで大きく意味が変わります。後者であれば文句なしに安いと言えますし、前者であればやはりもう少し安い50万円とかの価格設定が打倒かもしれません。
そもそもLUMIX S1→S1Hの価格差の多くは記録時間無制限を達成するための排熱機構に充てられたと推測するからであって、そういった機構がないのであれば価格は安くあって然るべきかもしれません。
でもEOS R5のRAWの運用はどうすりゃええの?
再三この手のネタを書いていますが。。。過去の記事も併せてどうぞ。
1DXMark3の動画のRAWフォーマットは実はCanon RAW Liteとは異なるフォーマットであることが分かっています。なので基本的にEOS R5のRAWもDaVinci Resolveでの現像作業は出来ないはずです。
この手のRAWフォーマットは正直RAWでは撮れるけど使えないフォーマットという事になってしまい、うれしくないなと。。。やっぱDPPをつかって動画現像しろって事なのよね。。。そこだけはどうにかしてくれないかなぁキヤノンさん。
現像が純正ソフトでしかできない独自RAWなら多くの動画編集・グレーディングソフトが利用できるCinemaDNGフォーマットの方がまだマシと言う偏った考えの筆者なのでした。
ではでは
筆者:SUMIZOON
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