少し前に、「S1HにはREC信号が出力されるという仕掛けがされていて、これを使って外付けタリーランプを実現する。」という下記記事を記載いたしました。
今回はGH5Sのタリ―ランプのお話
GH5SでもREC中信号が取り出せる
上記記事にあるように、S1H用にタリーランプを製作頂いたのは一部界隈で有名な「たかTube氏」です。おかげ様で、ウチのS1Hは以前にもましてヤバい装備になってきました。
たかTube氏が今度は、S1H以外にGH5Sでも同じ事ができるという事を発見し、さらにタリ―ランプの初号機を完成させました。下記動画をご覧ください。
S1Hの場合はある意味、外付けタリーを接続する事を前提に、メーカー側がREC信号をヘッドフォンジャックに仕込んでいるという認識です。公にはされてないけど。これは私が調べた限りS1Hにのみ実装されている機能です。なので、S1Hと全く同じランプを接続することは他の機種ではできません。
ところが同氏はGH5Sのホットシューの一部のピンの待機中とREC中のパルスの出力の違いに着目し、外付けタリ―ランプを実装させることに成功しました。
なお、この回路を真似されてもしカメラが壊れても同氏及び当ブログは責任を負いかねます。自己責任でお願いいたします。
具体的な回路
たかTube氏の解析、回路はについてざっくり説明します。
特徴であるのは2番ピンと5番ピン(ピン定義は下図の通り)
2番ピンからは、待機中354msecでのサイクルで振幅5.4Vの14msec幅のパルスが発生しているとの事。おそらくXLR機材のなにかの信号だと思われます。REC中はこれがグランドレベルになるという仕様の様です。
また、5番ピンは電源ONと同時に3.2Vになるという仕組み。
これらの特徴を使って同氏は下記回路を組んでおられます。
詳細は動画をご覧になった方がわかりやすいと思いますが、MOS FET(Nch x2/Pch x1)と電圧検出システムリセットIC M51957B、各種抵抗、容量素子、そして赤色発光ダイオードで構成されています。
回路は電源、反転、検出、発光の4ブロックで構成されています。電源ブロックでは5番ピンの電源立ち上がりを使ってNch Tr.をON→Pch Tr. ONで後段のブロックに3V電源を供給する仕組みの様です。
反転部は2番ピンをインバートし、待機中は3VのLパルスとする構成。REC中は3V固定となるようにしておられます。
キモは検出部の様です。電圧検出システムリセットICのCd端子に接続された容量を(500msec以上となるように)2.2uVを接続することで、入力が一旦Lになったことを検出、L入力が続く限りL出力を維持します。入力のLパルスが停止時(つまりRec開始)でIC出力はH出力となり後段の発光部のNch Tr.がONすることでダイオードが発光するという仕組みの様です。
素人が感想を書くのもおこがましいですが、パルス入力をアナログ回路を駆使してダイオード発光させており、ゴリゴリのデジタルで回路を組むよりもよっぽどスマートです。。初めて見たときにこんな方法あるんや。。。と目から鱗でした
なお、ICの購入とデータシートは下記から入手が可能です。
感想
すんばらしい!
もうこれ以外の言葉はないです。おそらく世界初のGH5Sタリ―ランプ実装だと思いますし、これを参考にSmallRigやらが外付けタリ―ランプを作ってきそうな気がする。。。
尚、たかTubeさんは、あくまで自分がこの機能が欲しいからこれを作ったのであって、工作依頼を受け付ける意思はないとの事です。くれぐれもその点をご注意くださいませ。
繰り返しになりますが、自身で工作される場合は自己責任でお願いします。
筆者:SUMIZOON
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