先日QooCam8Kファームウェア及びiOSのQooCamアプリがアップデートされてSuperHDR撮影機能が使える様になりました。今回は動画じゃなくスチル関連記事となります。
SuperHDR撮影機能とは
SuperHDR撮影機能はQooCam8K本体で「同一の露出x8枚」x 3露出（-3EV/0EV/+3EV）の計24枚の撮影を行い、自動で合成された高ダイナミックレンジの画像がスマホ内に保存されるというものです。
全自動でスマホ内で保存されるのも良いのですが、せっかくだったらPCを使ってゴリゴリに現像したいという人も多いかと思います。なので早速フローも含めて試してみました。
全自動で24枚の撮影を行うQooCam8KのHDR機能ですが、カメラ本体内には最終的に
「同一の露出x8枚」が一枚のDNGとして保存され、露出違いを含め計3枚のDNGがしっかり保存されています。これを使ってゴリゴリのHDR画像を作ってみたいと思います。
Lightroomでの現像処理
さてカメラ内のDNG(RAW)データをPCに取り込んでLightroomに読み込んでみます。今回は6つの被写体（シチュエーション）で撮影したので計18枚の画像がQooCamに保存されています。
繰り返しになりますが、カメラに保存されるDNG（RAW）データは一回の撮影分で3枚(-3EV/0EV/+3EV)のデータが保存されています。ややこしいですが、この1つのDNGはさらに8回の撮影を経て生成されている超高画質RAWデータとなります。（なのでセンサーサイズが小さいながらもすこぶるノイズの少ないデータです。）
この中から異なる露出（-3EV/0EV/+3EV）で撮られている写真3枚を選んで右クリック→写真を結合→HDRを選びます。
するとLightroomが自動で合成を行ってくれます。「結合」を押せばこの3枚のDNG（RAW）から合成後の新たなDNG（RAW）データを生成してくれます。
この合成後のDNG（RAW）データを自分の好みに現像し、JPGなりTIFFで書き出しを行います。
尚、現像パラメータを弄る際にトリミングなどの画角の変更は、行わないようにしてください。最終の書き出しが3840x7680でない場合は後のQooCamStudioでの読み込みに失敗してしまいますので注意してください。
QooCamStudioでのステッチング処理
尚現像した画像は2つの画像が並んだ↓の様な画像になっています。
なので、これをいわゆるステッチング処理を行い、エクイレクタングラーというVR画像にする必要があります。↓の様な写真です。
この処理を行う純正ツールがQooCam Studioです。
QooCamStudioに関してはKANDAOのサイトからダウンロードをしてください。
使い方は左上の＋マークでステッチング処理を行いたい画像を選んで読み込みます。
とりあえず、真正面に大きく見せたい被写体がくるようにYawを弄るなどの設定を行ってもよいと思いますが、私は何も考えずにそのままRenderで「素」で書き出し処理を行います。
デフォルトだと書き出し後の画像はKDOutputというフォルダの中にステッチング処理された画像が保存されます。
尚、HDR処理していない画像とHDR処理した画像を比較するとこんな感じです。コテコテにHDR合成された画像となります。（こういうのたまにやるとめっちゃ楽しい）
作例&感想
とりあえず、撮った画像を貼っておきます。日没後の空がなんとも印象的に撮影することが出来ました。こういうコテコテな絵も楽しいです。
とにかく、これがVRカメラなのか？という超高画質、高解像な画像に仕上げることが可能です。
ただし、撮影は24枚の画像取得になるため、撮影完了までにおおむね1分の時間を要します。高画質を得るためには仕方ないと思いますが、もう少し撮影時間が短いといろいろ撮影が捗るのでそこは今後に期待したいと思います。
また、頻繁に更新を繰り返しているQooCam8Kですが、ウチの環境では原因不明の異常終了することがたまにあります。こちらも安定性向上がされればいいなと思う次第です。
今回はビデオネタでは無い完全スチルネタではありましたが、よりダイナミックレンジが必要なシチュエーションで試してみたいと思います。
発売から結構経っているQooCam8Kですが、着実に機能追加を重ねてより面白いカメラになってきました。とくに8K解像度で撮れる民生VRカメラはQooCam8K以外にありません。PC環境も含めてハードルはそこそこ高いですが、是非挑戦してみては如何でしょうか。
筆者:SUMIZOON
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