とあるビデオグラファーの備忘録的ブログ

ビデオグラファーsumizoonのブログ 一眼動画に関する機材や撮影方法を中心に情報を発信していきます。

実売2万円前半 Xiaomi Redmi Note9Sのカメラ画質は如何に

  本当はもうちょっと高い高性能スマホを買う予定だったのですが、最近のスマホの進化が激しいおかげでなかなか買い時が難しくて、この数か月買い時を逃していた私です。と言うかHuawei Mate9を長年使ってきたのですが、少し前にカメラがぶっ壊れましたので、買い替えのタイミングを見計っていました。

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 私の場合はスマホを買う重要なポイントはカメラ機能ではあるのですが、これはいい!と思うスマホであっても、ちょっと気になる点があったり、値段が高かったりしていろいろ踏ん切りが付かないんですよね。。。(フルサイズミラーレスとかは買うくせにおかしいやろ!と突っ込まれるかもしれませんけど)

 で、結局値段重視でカメラはそこそこの性能なら繋ぎの端末として使えればいいや、と思う様になり、格安端末を物色しようかなと思ってた矢先発売になったのがこれ。XiaomiのRedmi Note 9Sです。

 

https://i01.appmifile.com/webfile/globalimg/products/pc/redmi-note-9s/index_16.jpg

https://www.mi.com/jp/redmi-note-9s/

 実売24,800円という今どきのスマホにしてはかなり安い。そしてカメラは

4800万画素 + 800万画素 + 500万画素 + 200万画素 4眼カメラという構成。画質はあまり期待していないものの、そこそこ映る(写る)んじゃね?という淡い期待も。ゲームをしない私としてはCPUも十分そうだし、これ、ちょっと試してみるのもいいかな?と思う端末だったのでした。

 とりあえずAmazonでポチって次の日に届きました。

 まぁ、この機種に関しては値段も値段ですし、腐るほどレビュー記事やら動画が公開されていると思いますので細かく書くのをやめておきます。てなわけで、早速カメラについての話を書きます。

メインの4800万画素のカメラの画質は?

 まず、この4800万画素という響きですが、多くの方はおお!!と思われるかもしれませんが、実際は1200万画素相当の解像度と考えて差し支えないと思います。

 そもそもクアッドベイヤなので、普通のベイヤの1200万画素に相当する解像度だと思った方が良いです。なので解像度を期待して買ってもがっかりすると思いますが、SNSとかで使うには十分な解像度と性能だと思います。クアッドベイヤの利点は同色ピクセル間で異なる露光時間を得ることによるLineByLineのWDR合成にあると思いますので、解像感は1200万画素そのものと言う認識です。うまい画処理をすれば解像感は通常の1200万画素よりも上がるのかもしれませんが、当然4800万画素の通常ベイヤには遠く及ばないと言う認識です。

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Xiaomi Redmi Note9S 48Mカメラ JPG撮って出し

  画面比率は20:9で撮影していますが、比率は変更可能です。RAWだと常に4:3のフル画角で記録をされるので、個人的にはRAW現像するのがオススメでは有ります。(手軽じゃなくなるけどね。。。)

 手振れ補正はそこそこ効きはしますが、動画撮影として最新のiPhoneの様にジンバル不要なほど効きは良くはありません。感覚としてはiPhone8程度。iPhoneの手振れ補正もメインは強力な演算による補正だと思いますので、もしかすると今後この機種も手振れ補正が強化されるかもしれません。

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Xiaomi Redmi Note9S 48Mカメラ プロモードによるマニュアル撮影& LighroomによるRAW現像

 このカメラのプロモードでの設定で許容できる感度はISO200程度です。もちろん今どきのスマホ同様に多重露出+合成による簡単に撮影できる夜景モードなどもありますので、それらを使えば夜でも簡単に綺麗な写真を撮ることは可能です。 

超広角カメラの画質は?

 近所の公園で以下の写真を撮った時に、うーん。なんとも甘い。。。。SNSだったら十分かもしれんけど、FHDで画面いっぱいに写すとディテールがつぶれているので、なんだかなぁと思ったのが第一印象です。

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Xiaomi Redmi Note9S 超広角カメラ JPG撮って出し

 超広角のカメラは8Mですので解像度はメインカメラに結構劣ります。とは言え8Mなら本来はFHDの画面で見る限りそこそこ鑑賞に堪えうるはずです。

撮って出しとRAWでは大きく印象が異なる超広角

 第一印象が最悪だった超広角カメラですがこれについてもう少し掘り下げます。

 純正のカメラアプリでは記録を通常のJPGにするのか、RAW(DNG)にするのかを選ぶことが出来ます。そこでRAW撮影を行ってみました。

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超広角JPG撮って出し

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超広角RAW(DNG)からの現像 

RAWとJPG撮って出し比較

 このサイズだとわかりにくいので拡大したものを並べてみます。左がRAWで右がJPGとなります。

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 RAWの方はディテールが残っていますが、右の撮って出しJPGはディテールが無くぺったりとしてしまっています。つまり、私が感じていた「甘い」というのはこのJPG処理によるファクタが大きかったのです。

 尚DNGは4:3画角で撮れますので後からトリミングも可能でとにかく広く撮れます。歪曲補正は自分でやる必要がありますけど大概の場合はRAW(DNG)で撮った方が結果は良いようです。

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Xiaomi Redmi Note9S 超広角カメラ プロモードによるマニュアル撮影& LighroomによるRAW現像

RAWがオススメであるがRedmi Note 9SのRAWにはクセ(バグ?)がある

 これはまだ私も確証はないのですが、RAWフォーマットであるdngファイルですが、Lightroomで現像する場合、一つ気になる点があります。

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 それはホワイトバランスの設定です。いわゆる色温度ですが、RAWの場合、撮影後に自由に設定できるのは利点の1つなわけです。ところが現像ソフトで適正設定から色温度設定を上げるとマゼンタに、色温度設定を下げるとグリーンへと画像が変化します。この動きは色被り補正に近く、予想したホワイトバランスの調整とはちょっと動作が違う様な気がしてならないのです。現像に関わるDNGの埋め込みデータがバグってるんじゃ?と疑いたくなるほど挙動がおかしい印象です。

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 ちょっとここらへんが現像をしていて気になる点ではありますので、引き続き何かわかれば記載したいと思います。ホワバラ以外のパラメーターに関しては概ね意図した通りの挙動を示します。

期待していなかったマクロが良い

 このカメラが気になっていたのは超広角レンズの方であって、マクロは全然期待していませんでしたが、マクロが楽しいです。

 超広角と違ってこちらはJPG撮って出しが綺麗な印象です。期待していなかっただけけにこれすげーいいかも。。。と思うようになりました。もちろん5MPの解像度ですので細かく写るわけではないですが、寄って撮った時のボケも綺麗ですしお気軽マクロ撮影にはもってこいの印象があります。当然暗い中では綺麗に撮れないと思いますが、日中の花を撮ると非常に楽しいです。

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Xiaomi Redmi Note9S マクロカメラ JPG撮って出し

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Xiaomi Redmi Note9S マクロカメラ プロモードによるマニュアル撮影& LighroomによるRAW現像

動画カメラとしてどうなのか

 さて、動画機能としてどうなのかという個人的感想を述べます。

 まず、このカメラの4K30p撮影は4800万画素のワイドカメラでのみ有効です。マクロと超広角はFHD30pまでとなりますので、3つのカメラの画角を駆使して4K映像を撮りたいという方はこの機種はやめておいた方がよいでしょう。

 また、4K撮影手振れ補正は期待しない方がよいです。というか4Kだと効いていない?かもしれません。FHD30pならかなり効きますので普通の人が使う分には問題ないのかもしれません。

 また、夜の撮影での感度はプロモードで設定した場合はISO200までが許容値になります。これは今まで使ってきたiPhoneHuaweiの機種も同じですので、特段悪いわけでもなく良いという印象もありません。

 撮り方次第ではそれなりに作品っぽいものも撮れると思いますが、4K30pの画質としてはもう一つパンチにかけるという印象です。

 とは言え、この感想は私が普段フルサイズのS1HやらGH5Sなど動画機のフラッグシップ機で動画を撮っているというのが多分に影響していると思います。そもそもスマホとして捉えた場合、普通の人には十分すぎるほど綺麗に思えるかもしれません。

 少し気になる点としては夜間の撮影で結構ハンチングする素材がありました。これ関してはSIGMA fpと似た現象です。

 てなわけで能書きは置いておいて、ざっと撮った映像をつなげただけのものを下記で公開しております。

RedmiNote9S 4K映像作例

 そこそ色味は弄っていますが、それなりに見れる映像になっているとは思います。

 一応ノイズリダクションの類はかけていませんが、よく見ると周辺のノイズが多い事に気がついた方はおられると思います。ほかのスマホと同様に周辺光量はかなり落ちていると思いますのでデジタル的にシェーディング補正がされているために、周辺はノイズが多いのだと思われます。

 また、夜の撮影ではうっかりH.254で撮影をしてしまっていますが、もしかするとディテールの潰れはH.265での撮影の場合は改善する可能性があるかと思います。

 あと、良かれと思って夜はホワバラを💡に合わせて撮影しましたが、かなり青みが強くでる印象です。さらに手を抜いてド定番のM31 LUT薄めてを使ったというのもあって、夜のシーンは後から見ると「やりすぎた。。。」と思うほど青い映像になっています。

 まぁ、遊びで作ったものなので勘弁してくださいm(__)m

※一応条件を書いておくと、標準アプリのプロモードでISO200までの使用に制限かつ、Logでの撮影。夜間のSSは1/30、昼間の撮影は1/60固定での撮影を行いました。標準アプリではLog撮影を選ぶ事ができますが、実際にはLogガンマというよりも通常撮影で一定でクリップされるシャドー部分がクリップされなくなって低照度の階調が残るという感じのガンマという印象です。上が伸びている印象は無かったですが、ちょっと暇だったら検証してみたいと思います。

まとめ

 いろいろ辛口な事を書きましたが、SNSとかに写真をアップするのであれば写真も動画双方ともに、超広角/マクロも実用上全く問題は無いと思います。iPhoneの様なジンバル要らずの動画をとるのは難しいけど最悪スマホ用のジンバルとか使ったらそれなりの映像も撮れますし何より安い。スナップカメラを買ったと言う感覚でこのスマホを使うのも有りだと思います。

 てなわけで、しばらくTwitterやこちらのブログで作例をちょいちょいアップしようと思います。

  まぁ、このスマホ2万5千円もしないことを考えると恐ろしい世の中になったものです。そりゃ日本のスマホメーカーが駆逐されるわけだ。。。。

作例

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Xiaomi Redmi Note9S 超広角カメラ JPG撮って出し

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Xiaomi Redmi Note9S 48Mカメラ JPG撮って出し

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Xiaomi Redmi Note9S 超広角カメラ プロモードによるマニュアル撮影& LighroomによるRAW現像

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Xiaomi Redmi Note9S 超広角カメラ プロモードによるマニュアル撮影& LighroomによるRAW現像

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Xiaomi Redmi Note9S 超広角カメラ プロモードによるマニュアル撮影& LighroomによるRAW現像

 

 

筆者:SUMIZOON

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