EOS R5 / R6が発表された
ついにCANON EOS R5がベールを脱ぎました。プレミアム配信は下記でなられました。
Canon EOS Presentation / 2020.07.09 21:00 START 【キヤノン公式】
当然、趣味・仕事で動画撮っている人たちにとっては気にならないはずがない、この機種。いくつか項目に分けて私なりの感想を独断で書いてみました。あくまで個人の感想ですので、異論があることは理解しております^^;
https://global.canon/ja/news/2020/20200213.html キヤノンHPより
公式の詳細ページは下記になります。
画素数:4500万画素
以前2月に書いた下記の記事でほぼ正解でした。まぁ水平8Kの3:2センサとなれば4500万画素前後になるので、予想でもなんでもないレベルですが。。。
8Kをうたっているからには必ず4500万画素は必要になるわけですが、これがここまで多画素化したセンサでの場合高感度特性がどうなっているのかは気になるところです。とは言え全画素読みの8Kなのでいくら画素ピッチが狭いとは言えそこそこの高感度耐性を維持しているんじゃないかなとは思います。
8KRAW連続撮影時間は20分
まず8KRAW/8K30pの際の連続撮影時間は20分に制限されます。これは環境温度が23度の場合との事です。また、4K撮影も29分59秒制限の後に再度Recする場合は、どうも連続撮影をすると熱停止をする様です。もちろん環境によると思います。
すでに連続撮影時間に関しては話題になっているようです。
eoshdによるテストによれば
8K30p撮影後→10分停止→撮影再開時の記録可能時間:3分
8K30p撮影後→20分停止→撮影再開時の記録可能時間:8分
4K60p撮影後→10分停止→撮影再開時の記録可能時間:10分
となっています。
https://www.eoshd.com/news/canon-eos-r5-has-serious-overheating-issues-in-both-4k-and-8k/
かなり熱に関しては厳しい言及がされており、同サイトでは4K24pでも仕事では使えない可能性が高い旨の記載になっています。
私見ですが、このカメラはBMPCCやS1Hなどの様に「シネマカメラとして使ってください」という特性の製品ではなく、あくまで瞬間芸的に撮れるという事を重点に置いた動画機能なのだと思います。
なので、ライブやインタビュー、舞台撮影など業務を想定して使いたいという方はくれぐれもご注意ください。
手振れ補正8段分
初めてのボディ内手振れ補正を搭載しつつ8段分ってのが驚きです。オリンパスの説明だとボディ内手振れ補正は7.5段を超えると地球の自転を考慮しないといけないレベルという話を聞いたことがあるのですが、そういうレベルなのか、本当にガチガチに止まるのかが気になります。
また、手振れ補正の効きと広角撮影時の周辺の歪みはトレードオフの関係だと思っていますので、この手振れ補正がどこまで歪みを抑えつつ実現できているのかに注目したいと思います。
値段:税別46万円
ほぼS1Hと同じ位置づけの値段設定ですね。S1Hの時も感じましたがスペックからするとかなり安いと思います。ただし、排熱処理機構は従来機種と同じ程度のコストなのかもしれません。
一応、過去に70万円の噂が出てきたときに時間制限があれば50万円が妥当と予想してますので一応当たった事にしてください。^^;
4K30pは8.2Kからのオーバーサンプリング
8K30pが撮影できる機種ですので、4K30pはオーバーサンプリングが出来る様になっています。
4K60pを超える撮影はピクセルビニングもしくはラインスキップでの撮影になると思われます。(というかDualPixelってピクセルビニングでAF動作できるのかどうかが分かっていません、どなたか教えてください。)
コーデックは12bit Canon Cinema RAW
何度も書いていますが、このCanon Cinema RAWなるRAWコーデックが気になります。そもそもCanonにはCineme RAW Liteという制作用カメラに搭載されているRAWフォーマットがあるのですが、それとは異なります。
とは言え少し前に出たこの記事。つまりAdobe Premiereが1DX MarkIIIのRAW動画コーデックをサポートしたというニュースがあります。今回のR5も同コーデックと思われますのでPremiereで読み込み&編集&グレーディングすることは可能の様です。
現在、現像処理は露出/ホワイトバランス/ティントのみ対応の模様。
DaVinciも少なくとも同フォーマットの再生ができる旨の内容をアナウンスしています。Metalでのデコードの速度向上とアナウンスしているのでMac版だけの話?そもそも現像モジュール上での現像が可能かどうかは分かりません。
動画のRAWが撮れるのはいいけど、ワークフローなどの情報が圧倒的に少ないんですよね。。
発売日
7月下旬との事です。さてこれにSONYがα7s3をぶつけてくるのかってのは気になるところです。そしてBlackmagicDesign、Panasonicも黙っていないでしょう
EOS R6って何気に良いかもしれん
EOS R5の発表で若干陰に隠れている状態でしたが、何気にEOS R6の4K(UHD)60pの記録が出来るのがよさげです。こちらも時間制限はあると思いますが、クロップ無しの4K記録が可能となっています。こちらもフルサイズ民生機として初です。スペックシートをみる限り10BIt記録に関してはできる様にも見えます。
感想
確かに8Kで撮れるのは画期的ですが、ライブ撮影での使用などを想定した使い方は困難であると言えます。やはりここらへんは無制限記録可能なS1Hに分があります。
S1Hの大きさよりも小さいR5が無制限記録できたとしたら驚きでしかありませんでしたが、そこは残念ポイントの一つです。
個人的にEOS R5の最大の残念ポイントはHDMIがマイクロHDMI形状な点です。(当初これには気がついていませんでしたが、ガイプロモーションの照山さんご指摘ありがとうございました。)
そもそも8K(4Kでもそうだけど)を撮ろうとすると外部モニタが必須になるケースが多いです。それに対してHDMIの端子形状がマイクロとはあまりに貧弱すぎます。GH5以降のパナのガチ動画機は今でこそフル規格のHDMI端子を採用していますが、GH4も思えばマイクロHDMIでした。そして、私はGH4のHDMI端子を二度修理をしました。そこまで雑に扱った記憶は無いですが、それくらいマイクロHDMIの端子は貧弱です。このマイクロHDMIを採用したと連続記録時間から考えると動画機としてはプロユースと言うよりもハイアマ向けと言う感じなのだと思います。(でも逆にハイアマで8KRAWが扱える人がどれだけいるのかってのも気にはなります。)
もしかするとちゃんとプロユースを考えて耐久性の高いパーツを使用しているのかもしれませんが、アマチュアの私でも少々不安に思った次第です。
とは言え、短いカットで撮り貯めて映像を紡ぐような映像を作りたい人には非常に魅力的な機種だと思います。R5は非常に魅力的な製品である事は間違い無いです。8Kが撮れると言うのはそれだけ魅力的な事ですし、レンズ交換式の8Kと言う世界には触れてみたいと言う思いは強いです。以前RED Helliumで撮影した事は有るものの、改めて8Kに触れてみたいものです。なのでキヤノンさん是非デモ機貸してください^^; (絶対ここ見てないと思うけど。。。。)
このEOS R5/R6の発表・発売を受けて動画界の雄であるパナソニックも心中穏やかではないはずです。長年パナソニックを使っている私としても今後どういう機種を出してくるのか、というのは気になるところです。
しかし、改めてS1Hが脚光を浴びることになったのは面白い話なので、久々に後日S1Hネタで記事を書こうと思います。
あ、ネットを見るとあっちのカメラがいい、こっちのカメラがいいと言う発言が多いですが、私はメーカーの代理戦争に参加するつもりは毛頭有りません。あくまで私が使う上において重視すべき点を重視し、これからも情報を発信したいと思っている単なる新し物好きなイチ週末ビデオグラファーなだけです。。。
しっかし2020年は動画界隈に撮って面白い年になりましたねぇ
筆者:SUMIZOON
お陰様でメンバー1500人突破
Youtubeチャンネル STUDIO SUMIZOON をアップしている人
お陰様で登録者11000人到達しましたm(_ _)m
ついでに全然関係ないですが、私の愛機S1Hで撮った映像をどうぞ。