TTArtisan 35mm F1.4 CはそもそもAPS-Cのイメージサークルをカバーするレンズです。なのでAPS-Cやマイクロフォーサーズ用として発売されています。実売価格は9,000円以下(2021年5月現在で8,910円)というお小遣いで買えてしまう価格となっているのが最大の魅力かと思います。
で、今回手に入れた同レンズですが、ちょっと工夫したらフルサイズでもケラれないで使えたりしないかなぁ?と思って試したというのが今回の記事の趣旨。TTArtisanからはフルサイズをカバーする35mmF1.4も発売されていますが、それなりにお値段がします。
繰り返しになりますが、そもそもこのTTArtisan 35mm / f1.4 CはAPS-C用なので本来はフルサイズ35mm判で使うレンズではありませんので、真似して映りが気に入らん!と言われても当方は責任は負いかねますのでご了承ください。
前述の様に35mmだと大概ケラれます。でもAPS-Cモード用として使うだけじゃ勿体ないというわけで「ちょっとした方法」で「ぎりぎりケラれない方法」を試してみました。
LUMIX S5を前提に書いていますが、似た機能は他のメーカーのカメラでも実装されているものもあるかと思います。例えばα7S3のアクティブ手振れ補正とかもその類ですし、4K120pのクロップを逆手に取るのもアリだと思います。
また、α7IIIは4K30pがクロップされるのでそれをうまく使うというのも良いかもしれません。ただし未検証なのであくまで自己責任でお願いします。
LUMIX S5の電子手振れ補正を使う
LUMIX S5には強力なボディ内手振れ補正が付いていますが、さらに電子手振れ補正を利かせる事ができます。
で、この電子手振れ補正をONにすると若干クロップされるという点を利用します。(まぁ4K解像度に拘らなければ、撮影後にトリミングするというもの手だと思いますが。。。)
尚、私の場合はLUMIX S5はボディ内手振れ補正の効きがあまりに良いので、この電子手振れ補正は普段はONすることは無いです。
2.35:1画角を前提に撮影する。
イメージサークルは円形状(って当たり前の事ですが)ですので、ケラれる場合は四隅からケラれます。ですが、ケラれるのが四隅だけだったら2.35:1のシネスコのアスペクト比で切り取ってしまえばケラれにくくなるはずです。
尚、撮影の場合は、当然フレーミングが気になりますがLUMIX Sシリーズの場合はフレーム表示で2.35:1や2.39:1のシネスコサイズでフレーム表示を行う事が可能です。ちなみに記録自体は記録フォーマットに依存しますので、4Kの16:9画角で撮影して、ここを2.35:1にしても2.35:1で記録されるわけではありません。あくまでもフレーム表示だけです。
透過度も調整できますので好みに合わせてフレームマスクで透過度を設定します。
これで撮影時にフレーミングが上手く出来なかったという少なくなるはずです。
撮影サンプル
サンプルをご覧になると分かりますが、周辺減光がかなり出てはいますが、前述の設定をする限りは、S5では完全にケラれるという事はありませんでした。ほんの少しクロップはされていると思いますが、私としてはフルサイズの35mmの焦点距離で撮影した感覚に非常に近いです。
フルサイズで激安APS-C用レンズTTArtisan 35mm F1.4/C を使って撮る
下記は全てLUMIX S5の4K30p Full画角 電子手振れ補正ON時の動画切り出しでの撮影データとなります。ビネット補正はせずにそのままにしています。
TTArtisan 35mm / f1.4 C + LUMIX S5
4K30p 10bit 4:2:2 Full画角 電子手振れ補正ON トリミング無し
TTArtisan 35mm / f1.4 C + LUMIX S5
4K30p 10bit 4:2:2 Full画角 電子手振れ補正ON トリミング無し
TTArtisan 35mm / f1.4 C + LUMIX S5
4K30p 10bit 4:2:2 Full画角 電子手振れ補正ON トリミング無し
TTArtisan 35mm / f1.4 C + LUMIX S5
4K30p 10bit 4:2:2 Full画角 電子手振れ補正ON トリミング無し
TTArtisan 35mm / f1.4 C + LUMIX S5
4K30p 10bit 4:2:2 Full画角 電子手振れ補正ON トリミング無し
TTArtisan 35mm / f1.4 C + LUMIX S5
4K30p 10bit 4:2:2 Full画角 電子手振れ補正ON トリミング無し
TTArtisan 35mm / f1.4 C + LUMIX S5
4K30p 10bit 4:2:2 Full画角 電子手振れ補正ON トリミング無し
TTArtisan 35mm / f1.4 C + LUMIX S5
4K30p 10bit 4:2:2 Full画角 電子手振れ補正ON トリミング無し
周辺画質は細かい事を言うとそんなに描写は綺麗では無いとおもいます(そもそも保証された外のイメージサークルを使ってるわけですし文句は言えん。。。)が、ビネットがなんともいい味を出してくれて、ちょっとしたオールドレンズ風な味わいとなっていると思います。このレンズは開放では若干パープルフリンジが出ますが、センター部に関してはほんの少し絞るとかなり扱い易くシャープな描写をしてくれます。これらサンプルはF1.4~F2の間で撮影をしました。
注意点
まぁ、私の様な使い方をする人は少ないとは思いますが、最後に注意点を記載したいと思います。
まず、このビネットは遠景を撮る際には強烈に出ます。逆に近景だと少しマシになります。遠景の場合にカメラを大きく揺らすとBISの動作と相まってビネット部の位置が動きます。センサーシフトが画質を担保する外のエリアまで動くので当然といえば当然。なのですが、丁寧にカメラワークを行えば問題ないケースも多いです。どうしても気になる様でしたら撮影後に少しトリミングするのが良いと思います。
とにかく8,000円台でレンズ遊びをするのならなんら問題ないレベルの画質が得られると思いますし、なによりF1.4のうっすい被写界深度を楽しむには遊べるレンズであると思います。
あと、このレンズはオールドレンズにありがちな、開放が紗がかかる様な描写は無く、中心部は開放から比較的シャープに映ります。開放と絞った時の描写が全然違うというタイプのレンズではなく、絞りに対して割と連続的な素直な変化を見せるといった印象です。
まぁ、難点はこのレンズ、先細り形状なのでイマイチかっこいいとは言えない事。それとフィルタ径がやたら小さいので大きいNDフィルタを持っている人はステップアップリングがタケノコみたいにしないと付けられない事ですかね。。
描写に関しては割と気に入ったので、近くこのレンズで撮影した動画作例も紹介したいと思います。
2021.1.28更新 前述の様に動画作例を追加しました。
ていうか、マニュアルレンズとは言え、いつぞや紹介したTTArtisanの11mmFisheyeと言い中華レンズはかなりマトモなものが増えてきた印象です。
近く、何本か中華レンズの紹介をすることになると思いますのでよければブックマーク頂ければと思います。ではでは
筆者:SUMIZOON
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