とあるビデオグラファーの備忘録的ブログ

ビデオグラファーsumizoonのブログ 一眼動画に関する機材や撮影方法を中心に情報を発信していきます。

ついに底値? 5万になったGH4の映像を振り返る

GH4と言えば言わずとしれたYoutuber御用達として広く使われたミラーレス一眼です。

その発売は2014年4月。もう8年近く前の機種という事になります。

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https://www.pronews.jp/special/202106241100199956.html

GHの系譜

過去にプロニュースさんの方で執筆させて頂いたGHシリーズの記事

www.pronews.jp

ご覧いただくとその歴史が分かると思いますが、GH4は個人的には一番衝撃を受けたカメラです。

初めてこの機種を使った感想は「化け物」という印象で、今もその衝撃は忘れられない。

Vol.06 GH1からGH6までLUMIX GHシリーズの歴史を振り返る[GH world] - PRONEWS : デジタル映像制作Webマガジン

最後の大幅下落?

もう既にGH4の製造は行われておらず、パナソニックのGHシリーズはGH5M2(GH5II)とGH5Sがマイクロフォーサーズのミラーレス一眼としては現行機種となります。つまり、2世代古い機種ということになります。ただし、一部市場には流通在庫が残っているようで、その価格がここ(2021.12.20)に来て大幅に落ちたので少し記事にしたいと思います。

価格下落は2021.12.20に最安値を大幅に更新 少し前まで6万円台だったものがショップによっては49,800円という大幅下落をしました。

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価格.com - パナソニック LUMIX DMC-GH4 ボディ 価格比較

Amazonも同時期に大幅下落

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GH4とは

まぁ、ここをご覧の方には今更説明不要の名機GH4ですが、少し概要を書きたいと思います。長年にわたりGH4で映像を撮ってきた人として、そのメリットとデメリットについても記載したいと思います。

GH4概要

まずはざっくり下記の通りです。

マイクロフォーサーズマウント

・1605万画素(有効画素)

・撮影感度:ISO200~25600(拡張100)

・動画記録性能:3840×2160(29.97p/25.00p/24.00p/23.98p)/4096×2160(24.00p)

ミラーレス一眼としては4Kが撮れるカメラとして一世を風靡したと言っても過言ではないでしょう。とにかく初めて写真画質で映像が撮れると感じたカメラです。当時の印象は「化け物が発売になった」というもの。今でこそ多くの人は4K映像に見慣れていると思いますが、その衝撃はとてつもないものでした。

そのGH4ですが、長年使ってきて感じたメリット、デメリットは下記の通りです。

GH4のメリット

・バッテリー1個で長時間撮れる

・熱で止まらない

これはGH4を使っていた人のほとんどが言及する部分です。バッテリー1つで4K30pの映像が3時間以上撮れる化け物並みのスタミナです。

なので外部電源供給することなく、例えばライブのステージ上で置いておけばあとはほったらかしという事ができるカメラでした。二時間半というライブでも余裕でこなす機種です。

また4Kで3時間ぶっ続けで撮影しても熱停止しない安心のカメラです。

貴愛 アルバムリリースワンマンライブ Vol.2

この動画はGH5/α7S/GH4のマルチカムで撮影したものです。動画の字幕をONにするとカメラの機種、設定が表示される仕掛けにしていますのでGH4の映像に着目して頂くのもよいかと思います。

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字幕ONの時の表示

・Log撮影が可能

オプションが必要となりますが、GH4はアップグレードキーを購入すればLog撮影が可能となります。

・外部収録にによる10bit撮影が可能

外部レコーダーを使えば、HDMI経由で10bitデータで収録を行うことが可能です。当時は10bit収録できるカメラというのはほとんど無く(というか今でも低価格帯のミラーレスは一部を除いて8bit)いざと言う時に高品質なデータを得ることができます。

GH4のデメリット

HDMIがマイクロ端子である

これが結構痛いところかもしれません。外部レコーダーに接続することが多かったのでHDMIは凄く気を使って大切に扱っていたつもりではありますが、やはり物理的に小さいポートですのでテンションがかかると破損に繋がります。私は一度基板交換になりました。

・ボディ内手振れ補正が搭載されていない

後継のGH5では優秀なボディ内手振れ補正が入ったことによってラフな手持ち撮影が可能となりました。が、GH4にはそれが搭載されていません。
GH4は手持ち撮影をするのであれば、光学手振れ補正(O.I.S.)が入ったレンズを使う事をお勧めします。しっかりホールドすればソフトウェア上の手振れ補正を併用するのも手です。

・内部収録は8bitである

まぁ、時代を考えれば当然ちゃ当然ですが、内部収録は8bitです。大きくグレーディングをするとバンディングが発生したり、変なノイズが発生したりします。

・ダイナミックレンジは広くはない

狭いとは言いませんが、まぁレンジはLog撮影をしたとしても広い方ではありません。なので後述の花火撮影とかで分かるように映えさせる事は難しいです。

・カードスロットが一つしない

今となっては結構不安よねぇ。。。

・AFがダメダメ

基本コンティニュアスAFはまともに使えないと思った方がいいと思います。ここは、伝家の宝刀(ほんまかいな)MF設定のワンプッシュAFで撮影しましょう。

過去の映像を振り返る

過去の私の方で撮影、編集した映像をいくつか紹介します。今思うと撮影技術も編集技術も未熟ですが、どんな画が撮れるのかの参考にはなるかと思います。

この映像は私が界隈で少し知られるようになったきっかけの動画です。

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こちらは花火を撮ったもの。流石にダイナミックレンジの制限があり、夜景をうまく映しとることができていないですが。。

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外部収録で10bit Log撮影をしたものです。自然光が入るシーンでは非常に美しいトーンが出ると感じた映像です。

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GH4ではVFR撮影が可能です。これは任意のフレームレート撮影ができる機能で、普通のスロー撮影とは少し扱いが異なります。慣れは必要ですが、任意のフレームレートが設定できるという機能の搭載はミラーレスとしてはLUMIXくらいなので非常に重宝する機能です。関東とかでフリッカーをさけつつスローを撮りたいとかだとこの機能が使えるのと使えないのでは全然違います。

ただしGH4のFHDの解像感はかなり落ちます。後発のGH5からは改善されてますがGH4ではかなりFHDの画質と4Kの画質差が激し過ぎるんですよね。。。

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ジンバルに載せて撮影したものです。少しソフトウェア上でポストスタビも併用していたかもしれません。まぁ手振れ補正がなくてもジンバル一個あればこれくらいの絵が撮れるという参考までに。

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GH4の良さはレンジがやや狭いながらその空気感をしっかり撮影できるところです。解像感も高く低ISOであればその描写は今どきのカメラと引けを取りません。

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マイクロフォーサーズのメリットを活かして超望遠撮影したもの。飛行機撮影とかでも重宝するのがマイクロフォーサーズです。この時はFHDにしてEXテレコンを使ったためかなり大きく月を映しています。

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少し自分の映像を振り返りながらブログを書いてみましたが、今見ても結構イケるじゃんと思う部分と、少しのっぺりしてる描写だなと思う部分がありました。

おそらくGH6の正式発表が近いという所もあり、在庫を持っている各ショップが値を下げたという状態なのでしょうけど、これに乗じて一台新品をゲットしておいてもいいかなと思う値段になっています。

これから動画を始めるという方にとって、これがおススメかどうかは分かりません。が、業務で使われる方は、確保しておきたい方も中には多いと思います。新品が入手できる最後のチャンスが近づいているのかもしれません。

Amazonリンク

◆GH4本体

◆V-Logアップグレードキー

 

筆者:SUMIZOON

Facebookグループ一眼動画部主宰 メンバー4500人

Youtubeチャンネル STUDIO SUMIZOON の人

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