とあるビデオグラファーの備忘録的ブログ

ビデオグラファーsumizoonのブログ 一眼動画に関する機材や撮影方法を中心に情報を発信していきます。

超快適 カメラリグと言えばFALCAMという時代が来るかもしれん

あっという間に年が明けてしまった2023年ですが、皆さん如何お過ごしでしょうか。こちら年末は平日も休日も相変わらずバタバタで、ろくにYoutubeもブログもTwitterも更新できていない状態でして、このブログを楽しみにされている超希少な方には申し訳ない気持ちでおります。m(__)m

 

さて早速本題。昨年11月にInterBEEに行った時に多くの方にご挨拶させて頂いたり、いろんなものを試させて頂きました。

そいやInterBEE2022では名物「BMDのノボリ」が復活してたっけ

その一つ、FALCAMの製品について紹介したいと思います。InterBEEの時に伺ったイメージビジョンさんのブースでFALCAM製品についていろいろお話を伺ったのですが、ありがたいとことにその後サンプルを送って頂きました。

FALCAMの展示

少し前から気になっていたのがFALCAMなるリグブランドの存在です。
尚、FALCAMの説明の前に、FALCAMのリグに採用されているF22/F38クイックリリースシステムの利点を端的に示したのがこの映像です。

youtu.be

で、FALCAMについての説明をしていきます。

お話を伺ったInterBEE2022 イメージビジョンさんのブース

今さら説明不要の方もおられるかと思いますが、FALCAMはこの数年急激に認知度が上がってきている、2020年に設立されたカメラリグの新興ブランドです。FALCAMはShenzhen Xiaosun Zhichuang Technology Co., Ltd の一つのブランドで、その社名の通り、深圳にあるメーカーです。

(よくFALCAMはUlanziと併記されていることがあり混同してしまいますが、FALCAMにとってUlanzi は一つのビジネスパートナーの関係との事。FALCAMは独立したブランドであり、独立した会社です。)

FALCAMの名前の由来はFALCON「隼(ハヤブサ)」+CAMERAを合わせた造語で、 精巧さと素早さ、創造性、独創性を意味しています。

後述しますが、FALCAMはF38/F22という独自規格を採用し、高精度かつスピーディにリグパーツを組む事が出来る点が特徴となっています。そして独創的なパーツ形状で高精度ながら高いコスパを実現しています。

FALCAMで組んだリグの例

全てのパーツが統一感のある色味で非常に見た目も美しいです。ガタもなく、剛性感も高い。
既に競合であるSmallRig/Tiltaを脅かす存在であり、既に多くの点でそれらメーカーを凌駕していると感じます。いやマジで。

FALCAMのパーツでリグを組んでしまえばネジ締め無しで組み替えが可能なので、無茶苦茶楽です。

最初のケージやクイックリリースプレートを予め取り付けておけば、その後は六角レンチは当然不要。ラチェットレバーをくるくる回すなんて事も必要ありません。

リグの類はNATOレールがまだまだ一般的だが

動画界隈ではNATOレール(SWATレールも同じ)と言う規格が広く使われているのが現状ですが、NATOレールはパーツの組み換えの際に「ネジの締め付け」を前提としたシステムであり、ワンタッチでパーツを着脱させることができません。

もちろん、頻繁にパーツを付け替えるという事をしなければNATOレールは素晴らしいシステムですし、多くのパーツが世の中にあります。たぶんココをご覧の皆さん所有のパーツはNATOレール規格になっているものが多いと思います。私も数多く所有しているのがNATOレール規格のパーツです。

ですが、頻繁にリグを組みなおしたいという時に、NATOレール規格は少々手間がかかります。おそらくこのメーカーはこの作業を少しでも改善したい、という思いからF22/F38という規格を考案したのでしょう。

F22とF38は最新の大人のレゴブロックだ

22と38と言う数値はレールの幅に由来しているはずです。レールの幅を図るとF22規格は22mm、F38は38mmとなっています。

22mmはほぼNATOレールと同じ幅(NATOレールの方が若干細い)ですが、両者に互換性はありません。

一方でF38の38mmレールはご存じアルカスイス互換となっています。なので一般的なアルカ互換のクランプやベースプレートに付けたりすることも可能です。(一般的なアルカスイス互換のベースプレートを使う場合、ワンタッチで取り付け取り外しが可能になるF38規格の良さが損なわれてしまいますがね)

で、さらに特徴的なのが、ケージの底形状を見ると下記の様になっています。

つまりこれ、F22規格とF38規格を両対応している形状になっていますので、F22のメス側のパーツとF38のメスパーツの両方を取り付けることが可能になっています。こういった、「アイデア」がFALCAMには随所に見られます。

随所に見られるアイデア

前記のF22/F38両規格対応もそうですが、例えばこの小型のパンヘッド。世の中には六角レンチを使わないとしめつけが出来ない製品が多かったり、締め付けが簡単に緩んできてしまう製品が多いですが、このパーツは軽い力で完全固定できるようなロックワッシャーを使った構造になっている様です。そのため軽い力である程度ダイヤルを回すとチルト方向にロックがかかります。もちろんF22規格なのであらかじめモニターにクイックリリースプレートを取り付けておけば、モニタの取り付けもワンタッチですし、パンヘッドのカメラ側への取り付けも一切ネジ締め不要です。

また、ケージに取り付けるためのクイックリリースプレートにもツイスト防止用のピンが同梱されていて、不用意にプレートが回転することを防止します。

FALCAMのケージの1/4穴の多くは両端に小さい穴が空いているのですが、そこにプレートのピンがハマる機構になっています。

例えばF22のクイックリリースプレートを増設しようとした場合、
両端のピンが穴にハマりツイスト防止になります。

驚きの質感でデザイン性も◎

いや、もうね、優秀な中華メーカーの製品品質の高さは今さら説明不要ですが、FALCAMシリーズは非常に品質が高いです。触ればすぐにわかるほどしっかり作っています。
例えば下の写真のグリップ(F22 サイドハンドルグリップ 2565)は、ぱっと見では天然木に見えますが、触り心地の良いマイカルタ材が使われています。金属だと冬場は冷たい。かといってラバーだと汗ばむ夏には滑りやすい。この素材は暖かな感触で、滑りにくく手に吸い付くようなグリップ感覚があります。
つうか、無駄に握りたくなるやつですw

「隼」と書いている文字もカッコよく日本人にも受け入れられるものです。余談ですが、ジンバルメーカーのZhiyunは「智云」と大きくロゴが入っていますが、あれは日本人には少し違和感あるんですよねぇ。。。

「隼」が妙にカッコいいw

既に多くのパーツが揃っている

さてここまで散々便利でラク!と言ってきたFALCAMですが、パーツの充実度を確認してみます。

イメージビジョン(株)では2022年11月からFALCAMシステムシリーズの日本代理店としてFALCAMシリーズ (全67製品)を扱っていますが、今後これらは続々と増えていくものと思われます。

FALCAMの製品はAmazonでも購入することは可能ですが、この記事を書いている合間に、カメラケージ用にF22のプレートを増設したくなったので、Amazonを検索したところ該当製品は無し。

以下オンラインショップではAmazonでは扱っていない製品を含め全67製品が購入することができますのでそっちでポチりました(年末なので届くのは年明けですが)。

小さいパーツだったら200円ほどの送料で送ってくれますが、1万円以上の場合送料が無料です。

www.falcam.jp

 

まとめ

とにかく、撮影現場でパーツを組み替えるなら時間のかかるネジ締め作業は極力控えたいものです。そして組み替えたはいいけど、もう一回もとに戻す、とかやっていると結構時間が撮られます。がちゃがちゃ組み替えることを考えるとボタン一つ押しながらスライドさせれば簡単に組み替えられるFALCAMのシステムは超快適と言えます。

それでいて、しっかりした剛性があり、見た目にもかっこいい。お値段も物にも依りますがそこそこコスパがいい。FALCAMってなんぞね?という方は一度使って見るといいと思いますよ。マジで。

 

筆者:SUMIZOON

Facebookグループ一眼動画部主宰

Youtubeチャンネル STUDIO SUMIZOON の人
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