とあるビデオグラファーの備忘録的ブログ

ビデオグラファーsumizoonのブログ 一眼動画に関する機材や撮影方法を中心に情報を発信していきます。

LUMIX S9/GH7やCapture One未対応のRAWデータを同ソフトで現像する方法

はじめに

ご存知かもしれませんが、今現在、LUMIX S9とGH7のRAWデータはCapture Oneで現像することはできません。

基本的にはというのはLUMIXがRAW記録とするS9/GH7のRW2ファイルはそのまま現像することはできない。という意味でして、以下の手順を踏めば現像することが可能です。ただし、プロファイルはカメラ独自のものではなくなってしまうので、このソフトの本来のポテンシャルが出せないと思いますので、あくまで暫定的な対応として考えてください。とはいえ、そこそこ使える方法かと思います。

また、この方法はLUMIXに限らず最新のカメラでCapture One対応の正式がされる前に使える可能性が高い方法ですAdobe DNG Converterの方が対応が早ければの話ですが)

ここまで書くと何をやるのかは想像がつくと思いますが、Adobe DNGコンバータを使い汎用RAWであるDNGにコンバートしてCapture Oneに読み込ませるという手法です。

なお、予め書いておきますが、私は普段写真のRAW現像はLightroomを使っている人です。なのでCapture Oneに馴染みは全くありません(今回始めてこの記事のために試用版をDLしたレベルの人です)。

あと、この方法を使うとDaVinci ResolveでRAW現像ができるので、動画編集者の方でDaVinciを使ったRAW現像の方が手慣れているぜ!という方は下記の記事を参考に試してみてください。正直おすすめはしませんが露出やカーブの調整程度なら全然使えると思います。ただ、DaVinciの使用は色々問題はあると思いますが、その話は別途機会があればします。

sumizoon.hatenablog.com

 

Capture Oneで読み込むための手順

手順と書きましたが、一つしかありません。

それは上でも書いた通りAdobe DNG Converterを使う方法です。

Adobe DNG Converterのダウンロード

とりあえず、下記よりダウンロードしてください。

helpx.adobe.com

Adobe DNG Converterの操作手順

でもって、LUMIX S9/GH7のRAWデータをフォルダ(ディレクトリ)を指定します。

で「変換」を押すとDNG(Adobeが提唱する汎用性の高いRAWファイル)への変換が始まります。

Adobe DNG Converterの変換速度は速い

うちのMac Studioの場合は150枚ほどのファイルを30秒くらいで変換できるので、あっという間に変換できます。オリジナルのRW2と同じ場所にDNGを生成したくない場合は上記❷の設定で別フォルダを設定しましょう。

(無論、今回の方法は暫定的な方法なので、将来の正式対応の時のためにRW2は捨てずに置いておきましょう)

 

 

RW2ファイルがあるフォルダにDNGファイルがコンバートされて出力されました。

あとはCapture Oneで開くだけです。

capture Oneで開いてみる

(現時点では)RW2ファイルは見れませんが、DNGファイルは当然読み込めます。

Exif情報はそのまま変換されています。

プロファイルはDNG File Neutralと表示されます。

ここら辺のお作法は正直Capture Oneを始めて使ったので全く分かりませんが、RAWの解釈がプロファイルというものであれば、LUMIX S5IIとかとセンサーやエンジンは同じなのでS5IIのものに設定するのもアリなのかもしれません(正直わからん)。

カーブは下記の7つが選べるという状態になります。

capture OneとLightroomの初期状態の違い

ちなみにRW2をLightroomで読み込んだ状態が左、DNGをCapture Oneで読み込んだ状態が右となります。

Lightroomは当然撮影時のホワイトバランスのメタデータを初期状態に反映していますので意図した色になっています。Capture Oneも同様にDNGに埋め込まれたメターデータを元に撮影時のホワイトバランスが適用されているので両者ほぼ読み込み時の色に違いは出ていないようです。

余談ですが、DaVinciでも同ファイルを読み込んでみました。DaVinciの場合は上記2ソフトに比べて色味が違うようです(ICCプロファイルの適用、非適用の両者をみましたが同傾向でした)

まぁ、とはいえ、3つのソフトともに撮影時のWB設定はちゃんと適用されている模様です。特にLightroomでネイティブのRW2を読み込んだ状態と、Capture Oneで読み込んだ状態は非常に近いので意外とCapture Oneでの現像はマトモに使えるのかもしれません。

ここら辺、ちゃんとCapture Oneが扱える方に検証をお願いしたいと思います。

まとめ

今現在、どうしてもCapture Oneを使うならAdobe DNG Converterで変換
他にも方法があるのかもしれんけど、私はコレくらいしか思いつきませんでした。
Capture One & LUMIX S9ユーザーのためにもぜひ早期の対応がなされると良いかなと。あと、相変わらずテザーには対応する可能性は低いと思いますが、S9でテザー撮影する人は少ないと思うのでね。

全然関係ないですが(少し関係するか...)、データを転送するだけだったら下記記事も参考にしてください。当然全てのLUMIXが対応している超絶便利機能なのでもっと広まってほしいと思います。正直これがないと私は自宅で写真撮影できないくらいに便利です。つまり操作はカメラで行う前提であれば、WiFi転送と現像ソフト側のフォルダ監視機能を使えばテザー撮影自体は出来るという事になります。これだとPCからの操作はできませんけどね。あと、PC上での操作がどうしても必要ならLUMIX Teatherと組み合わせるのもアリ。

sumizoon.hatenablog.com

 

自己紹介

筆者:SUMIZOON
Facebookグループ一眼動画部主宰
Youtubeチャンネル STUDIO SUMIZOON の人

2011年よりサラリーマンの傍ら風景、人物、MV、レビュー動画等ジャンルを問わず映像制作を行うビデオグラファー。機材メーカーへの映像提供や映像関係メディアでレビュー執筆等を行う。Youtubeチャンネル「STUDIO SUMIZOON」登録者は1.4万人以上。Facebookグループ「一眼動画部」主宰。「とあるビデオグラファーの備忘録的ブログ」更新中。

 

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