とあるビデオグラファーの備忘録的ブログ

ビデオグラファーsumizoonのブログ 一眼動画に関する機材や撮影方法を中心に情報を発信していきます。

CP+2024 LUMIXブースワークショップの内容とフォローアップ①

CP+2024も終わってはや1ヶ月近く経ちますが、担当させていただいたワークショップの内容に関して備忘録やフォローアップを兼ねて記載したいと思います。

https://panasonic.jp/dc/cpplus2024.html

 

担当させていただいたワークショップは
LUMIX動画性能の基本を解説 〜お悩み相談会〜」
と言う内容で話をさせていただきました。

https://panasonic.jp/dc/cpplus2024.html

事前に告知させて頂いた通り、一方的に話を進めるのではなく、お困りごとや質問に関して私なりの回答をさせていただくと言う内容になります。

ここでは、当日質問を受けた内容の紹介とその回答について、その場で使ったスライドを使用して説明したいと思います。

ワークショップでの質問事項

参加者の中にはガチで動画撮影されている方もおられましたが、想定通り、基本的に動画に対して馴染みが少ないと言う方がメインでした。で、ワークショップで出た質問に関して私なりの考えを記載したいと思います。

今回のエントリはまず下記について記載してみたいと思います。

マイクロフォーサーズとフルサイズのISO感度の限界点は?
②初心者はどの記録形式にするべきか?
③フレームレート、露出をどうやって決めるべきか?

また、次回以降下記の質問について私なりの回答を書く予定です。

Q.動画撮影におけるフォーカスレバーのS/Cの違い
Q.ピン送りを簡単にしたい
Q.桜吹雪の撮り方
Q,夜の撮影のポイントは?
Q.ビットレート(H.264/H.265/ProRes)の使い分け?
Q.花火の撮り方
Q.飛行機撮影は三脚ですか?
Q.露出の狙い目は?
Q.写真と動画のスイッチが難しい
Q.30p/60pの使い分けの方法は?
Q/手ブレ補正の設定の使い分けに関して教えてください。
Q.インスタの縦動画撮影に便利な機能があるなら?
Q.Log撮影のノイズ処理はどうしている?

Q.マイクロフォーサーズとフルサイズのISO感度の限界点は?

マイクロフォーサーズとフルサイズカメラはどのくらいまがISO感度の上限値(許容値)として設定すべきでしょうか?と言うご質問だったと記憶しています。

実はこの質問には時間の関係があったので、シンプルに答えてしまったのですが、実は非常に回答に難しい質問でもあります。

と言うもの、ISO感度の許容値は被写体の照度、カメラの機種やプロファイル、個人の主観に大きく依存するからです。

被写体の依存の観点で考える

体感的にも多くの人はISO感度の許容レベルは被写体の照度に依存していることがわかっていると思います。

と言うもの

ISO感度を上げることによって画面全体が明るくなるケース
ISO感度を上げてもシャドーが画面全体の多くを占めるケース

の2つでは印象が大きく異なります。
前者は後者に比べてISO感度の許容値が高くなります。
と言うものノイズとは被写体が暗い方が目立ちやすく、被写体が明るい方が目立ちにくいためです。明るい中でシャッタースピードを上げてISO感度を爆上げしてISO感度の許容レベルを語る方が見られますが、ノイズが目立ちやすいのはISO感度を上げた場合のシャドーの部分です。シャドー部が暗ければ暗いほどフロアノイズのレベルに近づき、ノイズの比率が相対的に大きくなります。

とは言えこれを実演している時間もなかったので、簡単に

フルサイズ24MP機:ISO6400〜8000あたり
マイクフォローサーズ最新機種(GH6/G9PROII):ISO4000あたり

として一般的な回答をしました。

実際にもここらへんであれば基本的にノイズが酷くて困ると言うケースは少ないと思います。

ノイズリダクションで許容レベルを伸ばす

うまく付き合うべきは動画編集段階のノイズリダクションです。私は8年ほど前までは定番のNeat Videoを使用していました。今も同プラグインはアップデートが続いていて最新版が存在しています。

www.neatvideo.com

また、DaVinci Resolveの有償版ではノイズリダクションが使えますのでそれを使うのが一般的かなと思います。

とはいえ、ノイズリダクションはRAW撮影でない限り、もともとカメラ側で結構かかっているので最低限度に抑えたいところです。ポスト処理でノイズリダクションを極端に適用するのはディテールを失う作業ですし、編集の効率も極端に下げる行為だからです。

ノイズリダクションを適用したからと言ってISO感度の許容レベルが8000だったものがISO25600まで平気で行けるぜ!なんてことにはあんまりなりません。

ノイズリダクションは元々綺麗な映像をさらに綺麗に磨くために使う。と言うイメージで使ったほうが幸せになれる。と思っています。

Q.初心者はどの記録形式にするべきか?

これは色々ありますが、初心者の方であれば、

S5II/S5IIX/GH6/G9PROIIの場合:
記録ファイル形式MP4 4K30p 420 8bit CineLineD2

と回答しました。

これも少し背景がありますが、そこの部分は端折ったのでここで説明をします。
まず、S5II/S5IIX/GH6/G9PROIIの場合4K60pでも撮影は可能ですが10bitフォーマットになるため初心者の方が扱いには少しハードルが上がります。LUMIXには4K60pを8bitで撮影するための設定がありません。PCのスペックが高ければその限りではないのですが、快適に編集ができる設定としてこの設定をお勧めとさせていただきました。

初心者の場合、グレーディング(色を後処理で触る行為)を行わないことが程度前提だと思いますので、ハイライトのレンジが通常のプロファイルよりも1段広いCineLikeD2が撮って出しも綺麗でハイライトの描写も自然で扱いやすいのです。

Q.フレームレート、露出、プロファイルをどうやって決めるべきか?

フレームレート

まず、フレームレートですがそもそもフレームレートと言うのは1秒間に記録するコマ数の事を指します。

①汎用性が高いのが 30p
②映画的な表現をしたい場合 24p
③後処理でスローにする前提や動きの激しいものを滑らかに撮りたい場合は 60p

説明が読みたくない人は読み飛ばしてください。

③に関しては60pをそのまま60p再生する場合と60pを30pや24pでスロー再生するケースの2つに分かれます。(30pを24p再生して80%スローする方もいるかと思うけど)

この中で「後処理でスローを前提とした60p撮影」と言うのは初心者の方には少しわかりにくいと思いますので少し説明します。

撮影した素材は60p(つまり1秒間で60のコマ数)に対して、作る映像が24pの映像を作りたいとします。
この場合60pで2秒の動画を24pの編集を行った際には最大5秒の動画としてスロー再生することができます。60pの2秒を24pの4秒のスローにしたり24pのままコマを落として再生することもできます。

動画をまったくゼロの状態から初めるなら60p撮影&スロー編集という概念は少し難しいかもしれませんが、滑らかなスロー再生は印象的な映像を作る上で欠かせない要素なので是非使ってみると良いかと思います。

なお、実際のタイムラインの配置を参考までに記載します。

以下の例は30pのタイムラインに対して60pの素材を配置。素材を50%に再生速度を変更しているものです。

クリップを選んで「クリップの速度を変更」

50%にすればOK

これだけです。

これで50%スロー動画の出来上がりですが、じゃあ、「この数値を20%とかにすればもっと速度落とせるじゃん」とお思いの方もおられるかと思いますが、基本的にそれをやると単なるコマ落ち動画となるので滑らかに再生ができません。

世間では高いフレームレートのカメラを望む声がありますが、それはこのスロー再生ができる領域が広がると言う事を意味しています。例えば300pで撮れるカメラがあったら30pのタイムライン上では10%スローができますし、24pタイムライン上では8%にまでスロー再生ができることになります。

露出の設定

普段スチル撮影をしてるけど動画は馴染みが薄いという方向けに回答したものです。まず、露出の設定ですが、動画撮影の場合はマニュアル露出が使いやすい旨をお話ししました。

マニュアル露出ってのは意外と敬遠されがちですが、使い方のポイントをおさえてしまえば何ら難しい事はありません。

スチルユーザーには結構敬遠されがちなマニュアル露出モードですが慣れれば至極簡単です。

 

動画撮影の場合、まずシャッタースピードはある程度縛られます。

たとえば30pの場合

東日本であれば1/50 or 1/100(1/50の方が違和感は少ない)

西日本であれば1/30 or 1/60(1/60の方が一般的)

という様に選択肢はあまりありません。もちろん上記のセオリーに捉われずにシャッタースピードを自由に設定してもらっても構わないのですが、動画には自然に見えるモーションブラーというものがあります。要は一枚一枚のフレーム(画像)はブレた方が自然に見えるというものです。特殊効果で高速なシャッタースピードで撮影するケースもありますが、基本的には上記シャッタースピードに固定する撮影方法が一般的です。

 

そうすると、露出を決める他の要素は絞りISO感度だけになります。動画撮影において絞りを連続的に動かすという撮影方法もありますが、被写界深度が比較的浅い(ボケ量が大きい)一眼動画での撮影においてはワンカットの中で絞りを動かさない撮り方が一般的かと思います。よって絞りも気に入った被写界深度に固定して撮影することになります。

ISO感度は暗い条件じゃなければ最低感度(ネイティブ感度)に固定します。

つまり、シャッタースピードも絞りも固定、ISO感度も固定なのです。じゃあ、どうやって明るさをコントロールするんよ?

ってなると、そこで登場するのがNDフィルタとなります。

明るければNDフィルターで減感(露出が適正になるように明るさを暗くコントロール)します。暗ければNDフィルターを使わずにISO感度でコントロールする。といった具合です。

ではどこを見てNDフィルターISO感度を設定するか。ということになりますが、基本的には露出インジケーターです。

明るく撮りたいのであればこれが+1/暗く撮りたいのであれば-1になるようにNDフィルタを調整します。

なお、感度を上げなければ狙いの露出にできない状況の場合(室内や夜間撮影)はフィルタは迷わず外します。そして絞り、シャッタースピードを設定した後にISO感度を上げていきます。

 

この文章結構わかりにくいので、ちょっと後日図にしてみたいと思います。すいませんがそれまでお待ちを🙏

 

さて、他に頂いた質問もあるのですが、それらも次回に回させていただきます。すいません時間があまり取れないもので。。。

 

Q.フォーカスのS/Cの違い

Q.ピン送りを簡単にしたい

Q.桜吹雪の撮り方

Q,夜の撮影のポイントは?

Q.ビットレート(H.264/H.265/ProRes)の使い分け?

Q.花火の撮り方

Q.飛行機撮影は三脚ですか?

Q.露出の狙い目は?

Q.写真と動画のスイッチが難しい

Q.30p/60pの使い分けの方法は?

Q/手ブレ補正の設定の使い分けに関して教えてください。

Q.インスタの縦動画撮影に便利な機能があるなら?

Q.Log撮影のノイズ処理はどうしている?

 

 

筆者:SUMIZOON

Facebookグループ一眼動画部主宰

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