とあるビデオグラファーの備忘録的ブログ

ビデオグラファーsumizoonのブログ 一眼動画に関する機材や撮影方法を中心に情報を発信していきます。

CP+2024で見たもの触ったもの

さて、今年は土日の二日間で参加したCP+2024ですが、そのことについて書きたいと思います。CP+から少し時間が経ってしまっての記事ですいません。。。

 

と言うか、土曜日は会場に着いたのは15時過ぎだったのでほ軽く回って、日曜は日曜日で朝からLUMIXブースでのワークショップのリハーサルと本番だったので日曜の午後からブースを見てまわりました。

25日日曜日 開場前のワークショップ リハーサル中の図

 

とはいえ、「ブースを見て回る」というよりも「遭遇した知り合いとしばらく話しこむ」方が多い感じでして、結局あまりブースをじっくり巡らずにCP+が終わりました。(それがCP+の楽しみですし、年に一度の同窓会見たいなもんですので、むしろそっちの方が楽しいとも言う。。。)

とは言え偏りはあるにせよ、いくつかブースを巡ったので触った製品について紹介したいと思います。

 

各ブースで触ったモノ

LUMIX S 28-200mm f4-7.1 MACRO O.I.S.

レンズを触るならまずコレと決めていた製品です。28-200mmという高倍率レンズですが、画期的に小さいんですよね。当然200mmにすると伸びるのは伸びるんですが、ワイド端にしたときのサイズはS 20-60mmF3.5-5.6のサイズ感とほぼ同じ。ズーム倍率7倍以上を有するフルサイズAFレンズとして世界最小・最軽量との事。確かにこんなサイズの高倍率ズームは見たことがない。。見た目は小さな標準ズームにしか見えません。

いやこれは面白いレンズと思います。尚、このレンズはS 20-60mm F3.5-5.6とマイクロフォーサーズの9mmF1.7の設計を行なった若手の女性の設計者で、レンズ概要を直接説明をしていただきました。ワイド端はハーフマクロとして使えるので物撮りでも使いたくなるレンズかと思います。

ブース内で動画を撮影しただけですが、至近距離でのテレ端描写は想像していたよりもシャープに写りました。手ブレ補正の効果もO.I.S.搭載ということもあり、手ブレ補正ブーストを効かせた時のテレ端でのビタ止まり感は素晴らしいものでした。

テレ端での口径食は割と顕著ですが、この手のズームレンズでは致し方ないところかと思います。
お値段は実売12万円。今のフルサイズレンズ市場はかなり値段が上がってきているのでそのことを考慮するとむしろ安いと感じる方も多いかもしれません。

もしこのレンズを手にしたらLUMIX S 24−105mmの使用頻度が落ちそうな気がする。。。

日中の撮影であれば、

LUMIX S 28-200mm f4-7.1 MACRO O.I.S.
+
LUMIX S 14-28mm F4-5.6 MACRO
+
LUMIX S 50mm F1.8

があれば、14mm超広角から200mm望遠(APS-C Cropで300mm)まで揃った上に明るいF値を使ったボケ表現も可能となるのでこの3本あれば大概のものを撮れると思います。(もちろん50mmは暗い夜でもへっちゃらですが)
しかもサイズはどれも超コンパクト。
この3本の組み合わせを持ってスナップ撮影に出かけるなんてもの楽しいかなと思います。

LUMIX S 100mm F2.8 MACRO

もう一つはCP+2024の直前に発売された100mmマクロ。こちらも世界最小・最軽量をうたうレンズ。実際手にして見ると、「は???」というくらい小さい。

写りの方はというと、事前レビューの傾向を見ているとカミソリの様な描写ではなく、比較的柔らかくピント面のエッジがバリバリに立つというものではなさそうです。実際に撮影してみるとレビューを読んで想像していたよりピント面はシャープに映る印象でした。

こちらのレンズの設計はかのS PRO 50mm F1.4を設計された方と同じ方という話で、ボケの美しさに拘った一本になっているとの事です。

現地で撮影してみましたが、ワークショップでカメラの設定リセットした直後の撮影のためRAWが撮れてませんでしたTT うっかり。。。

しかもLEICAモノクロで撮ってたので色収差を確認できん。。

とはいえ多分色収差はそんなに気にするほどは出ないはずです。↑のは最短距離に近いところでミニカーのアップを撮影

ボケも柔らかく美しい印象です。

 

リベンジして欲しいGHシリーズ耐久REC

GH6で79時間耐久RECなるものに挑戦していたLUMIXブースですが、この挑戦は残念ながら想定外のトラブルに見舞われてました。

この挑戦、当然入念な事前テストを経て臨んでいるんでしょうけ、カードエラーが頻発するトラブルが解消されないまま終わってしまいました。カード側に問題があったとも思えますが、カメラ本体がわのホストコントローラー側がなんらかのダメージがあったのかもしれません。

いずれにせよ、また来年、リベンジを果たしてくれるものと期待しています。

オモロイ三脚 revolve

各ブースを巡っているときに突然目に入ったのがRevolveなる三脚です。

説明員のお兄さんがノリノリでデモしてる姿に私とギュイーンさんは暫し釘付け状態でした。

イデアはキャンプで使う薪ストーブの煙突と同じものでクルクルと巻けばめっちゃコンパクトに収納できる。っていうやつです。

これに関しては少し前にX(旧Twitter)にて短い動画を投稿したのでそちらを参考にしていただければと思います。

SIRUI Saturnシリーズ

SIRUIのSaturnシリーズはx1.6のスクイーズファクターを持ちながらも超小型軽量なアナモフィックレンズです。 焦点距離は35mm/50mm/75mmのラインナップがあり、マウントもそれぞれE/RF/DL/X/ZそしてLから選択することができます。

Lマウントが展示されていれば試させていただく気満々でいたのですが、ブースに展示されていたのは残念ながらEマウントのみでした。

以前になぜLマウントであるLUMIXがアナモフィックレンズに最適なのかをブログで記載したことがありますが、このレンズはやっぱりLUMIXで使いたいと思います。

sumizoon.hatenablog.com

SIRUIブースの説明員の方によると、描写はVINUSシリーズには劣るがその軽量さでジンバルワークなどを含めた機動性が確保できるのでより多くの場面での活躍が期待できる。とのことでした。確かに移動撮影の場合やRun & Gun Shootにはもってこいの重量です。

というか、35mmで390g/ 50mmで455g / 75mmで465gと画期的な重量ですので一般のフルサイズのレンズと比べてもかなり軽量な部類と言えます。

RED V-Rapter X

個人で所有することはまずないと思うRED V-Rapter Xですが、RAIDブースで展示されていました。このRED V-Rapter Xの何がすげーかというと8K120fpsで撮れる上にグローバルシャッターであること。

お値段ざっくり500万円 周辺機器を入れると600万円くらいになるかと思います。

さらにハイライト側を拡張するレンジ拡張の機能も搭載して20STOPを実現する機能も実装されています。具体的にはラインバイラインのHDR合成を行なうと言うものですのでHDR合成時はフレームレートが60fpsに落ちることになります。

さらに、場合によっては不自然なブラーが出ることがあるという説明があったので、ラインバイラインのHDR合成でシャッターの同時性は担保できていないのではないかと思います。ちょっとここらへんは技術的な内容がわかれば別途記事を書きたいと思います。

RAIDブースでは森脇先生の配信/フォトウォークなどがされていました。が、私は参加できずTT


YONGNUO YN433

ヨンヌオは以前マイクロフォーサーズマウントを搭載したアンドロイドに端末を発売していました(日本未発売)が、今回はライブ配信WEBカメラに特化したYN433と言うカメラを展示していました。

4Kは24fpsまでと控えめなカメラですが、WEBカメラはええかもしれません。このサイズ感だとモニタの上部に配置して高画質な会議用のカメラや配信機材としてお気軽に使えるかもです。なお、意外とオートフォーカスは優秀だった印象です。

AmazonではYONGNUOブランドのものは見つけられませんでしたが、多分これ(↓)と同じ。お値段クーポン適用で8万円以下

なお、WEBを見ていると複数のブランドにOEM供給しているぽい。そもそもYONGNUO自身がこれを作っているのかすらわからん。。。でもこういうところ中国っぽいよね。

PGYTECH

最近急激に認知度が上がっているPGYTECHですが、割とでかいブースを構えていました。

PGYTECHは元々ドローンやジンバルを持ち運ぶためのカメラバッグとして有名になったと思いますが、今やSDカードケース、撮影グローブやストラップなど撮影のアクセサリなどかなり多岐に渡った展開をしています。品質が良い中国メーカーの一つです。

用途に合わせたカメラバッグが全方位的に用意されてて勢いが感じられる

カードリーダー兼カードケースも複数のラインナップがある。耐衝撃性、防塵防滴も確保した優れもの。

PGYTECH-JAPAN カメラ&ドローンアクセサリー

ちなみにPGYTECHさんからお土産をいただいたのでちょっと紹介

カメラストラップですが、これが結構良かったです。

いわゆる○ークデザイン的なやつに見えますが、あれって気づくとストラップがネジれてしまっているケースがありますが、これだとアンカーリンクに相当する部分(PGYTECHではクイックビーズと言うらしい)が回転するのでストラップのネジれが発生しない機構になっています。

耐荷重も90kgと非常に強いので重量級の機材でも安心して使うことができそうです。ストラップもタブを引っ張ることで長さ調整がしやすいです。

中華メーカーあるあるですが、パッケージが凝っているメーカーは中身の品質が高いです。

他にも見たブースはありますが、一旦ここで記事を〆ます。

結構心残りがあって、SIGMAブースで70-200mm F2.8や500mmF5.6を試したかったのですが、時間オーバーで試せず。SAMYANGのLマウントAFレンズがあると言う話でしたが、見つけられず。また、会場でお会いしたかった方にも一部会えずでして「やっぱ3日は必要」を改めて感じた次第です。というか、自分の登壇が終わるまで心が落ち着かないのでそれまで気分的にもゆっくりできないってのもある。。

 

この数年CP+はコロナの影響で配信のみであったり、昨年のように小規模海外メーカーが出展なかったと言うこともなく、いつも通りのCP+でやっと本来の姿に戻ったと言うのが印象的なCP+2024でした。

ではでは