GH7 ミラーレス/ハイブリッドカメラ部門カメラオブザイヤー受賞
動画機材サイトとしての重鎮的なサイトであるCineD(旧Cinema5D)が2024年のカメラ・オブ・ザ・イヤーの受賞カメラを発表しました。CineDサイトによると候補は
・富士フイルム(GFX100S II, X100 VI, X-T50, X-M5 )
・キヤノン(EOS R1, EOS R5 Mark II )
・ライカ(SL3 )
・ニコン(Z6 III )
・ソニー(α1 II, a9 III, ZV-E10 II )
・パナソニック(LUMIX S9, LUMIX GH7 )
の13機種。
いずれもミラーレス機として高い動画スペックを持つものです。その中でベストとされたのがLUMIX GH7、次点がSONY α9III、Nikon Z6IIIとなっています。
CineDは一眼動画黎明期から動画撮影の情報に特化した最も有益な情報を提供しているサイトだと思っています。そのサイトがGH7を選んだという事の意味は非常に大きいと思うのです。
https://www.cined.com/jp/cined-cameras-of-the-year-2024-and-the-winners-are/
https://www.cined.com/jp/cined-cameras-of-the-year-2024-and-the-winners-are/
いずれも、先行的にレビューさせていただいた3台で、どれも動画撮影のスペックは高いです。勝手に次次点を予想するならEOS R5 Mark IIでしょうか。
以前に書かせてもらったGH7/α9III/Nikon Z6IIIレビュー記事
LUMIX GH7
GH7に関しては自身のブログで以下の先行レビュー記事を書かせていただきました。
当記事はGH7のプロモーションの一環での記事ですが、いつもと変わらないスタンスでマニアックな内容を含む好き勝手に書いたものです。
GH初の像面位相差画素を搭載しつつ、フルサイズカメラに引けを取らないダイナミックレンジを実現するダイナミックレンジブーストを全ISO感度領域で実現したGHの完成形がGH7と言っていいでしょう。画質が先代のGH6よりも大幅に向上した点も魅力の一つです。
また、ProResRAWが内部収録できるようになった点や、オープンゲートでの幅広い撮影フォーマットに対応している点、32bitフロート録音(XLR2ユニット使用時)に対応した点、5.7Kオーバーサンプリングによる全画素読みの4K120p撮影、圧倒的な手ブレ補正などミラーレスカメラの動画機としてまさにモンスターであると言えます。
SONY α9III
α9IIIに関してはちょうど一年前に下記記事をPRONEWSさんで執筆させていただきました。
PRONEWSさんからの依頼を受けて記載したものですが、個人的にも世界初のフルサイズグローバルシャッターCMOSセンサー搭載のミラーレスカメラを試してみたい。という思いから興味深々で夜な夜なアレコレ試させていただいた上で記事を執筆しました。価格は誰でも手が出る値段では無いですが、グローバルシャッターがどうしても必要な人にとっては安いのかもしれません。(今現在73万円と発売当初に比べると少し値段が落ち着いた感はありますが)
動画機としてはグローバルシャッターという特徴以外は比較的一般的ですが、4K120pが(全画素読みではないにせよ)クロップレスで撮れるというところも魅力的です。
Nikon Z6III
今年の6月17日、東京のNkonプラザにてZ6IIIの発表会に参加させていただきました。
Z6IIIは世界初の部分積層型CMOSイメージセンサーを搭載したフルサイズミラーレスカメラ。クロップの無い4K60pとクロップ4K120pを実現したカメラで、画素数的にも扱いやすいカメラ。映像制作者としては本体のみでN-RAWで撮れるという部分はメリットです。
PRONEWSさんにいつもお世話になってます。他にもEOS R5 MarkIIを試させていただく機会もありました。また、ぜひ来年も新しいカメラが発表になったら寄稿させていただきたいと思っております。
CineDのGH7に対するコメント
パナソニックが今年リリースした主要カメラは、LUMIX S9と LUMIX GH7の2機種のみだ。
(中略)
GH7が発売されて以来、我々は数多くのプロジェクトでこのカメラを使用してきた。本当に感心したのは、パナソニックがこのカメラに優れたオートフォーカスを実装するのにいかに早く追いついたかということだ(最新のフルサイズ機LUMIX S5 IIやLUMIX S5II Xに次ぐ)。また、このカメラの手ぶれ補正機能はベストの部類に入る。
ラボテストでは 、「LUMIX GH7は、マイクロフォーサーズのセンサーサイズを考慮すると、他のカメラとは一線を画している。良いローリングシャッター値を示すだけでなく、ダイナミックレンジの結果も期待を裏切らない。例えば、最近テストされたソニーA9 IIIや キヤノンEOS R5 Cとよく似ている。前述したように、この結果は最近の民生用フルフレームカメラと肩を並べるものだ(少し低い方だが)」としている。(ラボテストはこちら)
(中略)
パナソニックには、2025年を楽しみにしている。願わくば、パナソニックの老朽化したフラッグシップフルフレームカメラの後継機を見てみたい。
ジョニーさんコメントの詳細を読むと「価格が結構高い」という事も書かれていますが、カメラボディの作り(特に冷却機構)やエンジン性能を考えるとセンサーこそフォーサーズですが、ハイエンドのフルサイズよりもボディに金がかかっているので、日本での実売25万円はむしろ安いとも考えられます。
コメントではやはりダイナミックレンジについて書かれており、CineDでのラボテストでは「マイクロフォーサーズのセンサーであることを考慮すると、驚異的な結果」とも書かれています。異なるゲインをアーチファクト無しに一枚に合成するセンサーは数あるミラーレスカメラの中でもGH7とG9PROIIだけが実現している技術で、このカメラが孤高の存在であると私は思っています。
ここ数年で「ミラーレス一眼で動画を撮るならフルサイズ」という意見をYoutuberをはじめとして多く人が発信してしまっているのが現状ですが、マイクロフォーサーズの動画撮影におけるメリットを来年もお伝えできればいいなと思っている次第です。
そして、GH7受賞おめでとうございます。
気になる方はPanasonicストアLUMIX GH7販売サイトを是非ご覧くださいませ。
自己紹介
筆者:SUMIZOON
Facebookグループ一眼動画部主宰
Youtubeチャンネル STUDIO SUMIZOON の人
2011年よりサラリーマンの傍ら風景、人物、MV、レビュー動画等ジャンルを問わず映像制作を行うビデオグラファー。機材メーカーへの映像提供や映像関係メディアでレビュー執筆等を行う。Youtubeチャンネル「STUDIO SUMIZOON」登録者は1.4万人以上。Facebookグループ「一眼動画部」主宰。「とあるビデオグラファーの備忘録的ブログ」更新中。