とあるビデオグラファーの備忘録的ブログ

ビデオグラファーsumizoonのブログ 一眼動画に関する機材や撮影方法を中心に情報を発信していきます。

BMPCC4Kがやってきた①

動画を撮るのが大好きな人には待ちに待ったあのカメラ

そう、BlackMagicPocketCinema4K(BMPCC4K)カメラが我が家にやってきました。

まあ記事書いているのは使いだしてから4ヵ月も経っている2019年1月ですが。。。

 

おそらくこの記事にたどり着いた方はほとんどその概要を知っているとは思うのであまり詳細は書きませんが、

マイクロフォーサーズマウントの(ほぼ)動画専用カメラであり下記の特徴があります。

あんま偉そうな事書ける立場じゃないですけど^^;

私の主観で書きます。ご容赦くださいませm(_ _)m


BMPCC4K FirstFootage

昨年公開した作例を貼っておきます。

このカメラの良いところ

泣く子も黙るRAWでの動画撮影が可能

・価格が安い(15万程度)

・さらにプロも御用達のDaVinci Resolve STUDIOが同梱されている

・大型の背面液晶がついていて見やすい、タッチ操作も快適

SSDによる外部記録が可能である

・ミニXLR入力があるためプロ仕様のマイク接続が可能

・高感度画質はGH5Sと同じレベル(DaVinciでのノイズリダクション適用後)

 

f:id:sumizoon:20190121013425j:plain

 

とまあ、良いことだらけで、これ買いじゃん!ってなりそうなアナタ。一応下記を覚悟した上で購入を検討してください。

 

このカメラが他のカメラと比べて気になるところ(弱点とは言っていない)

・AFがはワンプッシュAFのみ(追従AFの類は無いです)

・液晶はチルトしないのでハイアングル、ローアングルの撮影時に構図が決めにくい

・バッテリーが持ちは悪い(一日撮り歩く様な使い方だと10本は使うレベル)

・本体の起動が遅い&スリープモードが無い(起動を毎回待つのが嫌なので電源入れっぱなしにするとこれまたみるみる電池が減っていきます)

・記録コーデックがRAWとProResなため4K撮影をするとメディア代がバカにならない

・大きい(ジンバルへのマウントは結構ムズイです)

・排熱のためのファンが回る(というか回りっぱなし)

・拡大表示が2倍まで

・ホコリに弱そう(イメージですがファンが付いてる時点でいろいろ心配になります)

あとは他のカメラに劣ってはいませんが

・高輝度赤色描写がちと気になる

・FHDのRAW撮影&ハイフレームレート撮影は2倍クロップ

・結構パワフルなPCを要求する

というところも使っててなかなか厳しさを感じる所です。

 

とまあ、長所より気になる点が多くなってしまいますね。

 

 コーデックがプロ用でスペックが凄い凄い!って良く言われていますが、個人的な意見を書かせて頂くならDNGもProResも時間方向の圧縮が無い(はず)ので、ほとんどの画処理はポスト処理に任せていてカメラ側(センサー以降)の仕事はほとんどセンサーから出てきたRAWをDNG/ProResにフレーム単位でシンプルに変換のがメインだと思います。(ProResだとシャープネス処理が行える程度で本体ではノイズリダクション処理もできません、もちろん歪曲収差補正もポスト処理側で行う必要があります)

でも逆に日本製の一眼動画が過保護すぎるほど便利な機能がてんこ盛りって考えることもできます。とにかく日本製の一眼はラクに綺麗に撮れるのです。私の様なラクなカメラに慣れ過ぎている人にはイバラの道が待っています^^; 

 

以前この機種が発表になった時に、これで高画質なビデオブログを公開して行くんだ!という書き込みをツイッターなどで良く目にしましたが、そういう方は絶対やめておいたほうが良いカメラです。

 

まずもって、このカメラは制作カメラであってビデオカメラの様に楽に撮れる訳ではありません。なので気軽にビデオブログを撮るとかであれば他のカメラをオススメします。今なら値段が下がってきたフルサイズのSONY α7III、MFTのGH5それにAPS-CのX-T3が一眼動画を撮るにはオススメします。

決してこのカメラとレンズだけあったらどうにか出来るというものではありません。 

間違っても、人と違うものを使っているのに憧れるとかいう気持ちで買うと単なる黒いハコを買っただけという事になりかねません。

とまあ、これだけ脅せば十分かもですね^^

まぁ買ってみて自分には合わないと思ったらオークションでリリースすれば今なら高値で売れますので勢いで買っちゃうってのも手なのかしれません^^;

 

このカメラは少々使い勝手が悪くても自分でどうにかできる、情報を集めて便利にカスタマイズする覚悟がある、フォーカスは基本マニュアルだ、とにかくグレーディングを10Bit(ProRes) or RAW素材でやりたい。

という点を全てを満たしている方には強くおすすめします。

上記のマイナスポイントがあってもそれを補う程のRAW撮影の魅力がこのカメラにはあります。

 

これを読んでる方は「んなことは、わかってるぜ!」と言う方ばかりかと思いますしね。。。ただ、BMPCC4Kは安いですし、その長所だけを紹介しているブログや動画が多い中で動画初心者の方がいろいろ情報を知らずに買ってしまうのでは?というのが気になったため少し警鐘を鳴らす意味で書きましたm(_ _)m

 

というわけでこれらの弱点をつぶしつつ運用をどうするかを紹介するシリーズも始めようかと思います。

f:id:sumizoon:20190121013312j:plain

いろいろとゴテゴテしだしたBMPCC4Kの今の姿