私の考える2021年下半期のド変態カメラ大賞がほぼ確定しました。DJIのRonin 4Dがその大賞をめでたく受賞。こりゃ変態だ。。。
もうね、全方位でぶん殴り系の機材、DJIの恐るべきパワーを見せつけられた発表でした。
発表の動画は下記の通り
いや前々から言っている様に「変態」は最上級の褒め言葉なので万が一メーカーさんが見てたら怒らないでください。
https://www.dji.com/jp/ronin-4d
この製品の真っ当なレビュー記事は、すでに鈴木佑介さんがプロニュースで記事に寄稿されているのでそちらをご覧いただくのがいいと思いますが、こちらではイメージセンサー部分にフォーカスして第一弾をお届けしたいと思います。
また、すでにSYSTEM5さんでは予約を開始しています。
システム5予約ページ
DJI Ronin 4D 4軸シネマカメラ 6Kコンボ R4D6KCwww.system5.jp
6Kのお値段は¥869,000(税込)
DJI Ronin 4D 4軸シネマカメラ 8Kコンボ R4D8KCshop.system5.jp
8Kのお値段は¥1,320,000(税込)
DJI Ronin 4D撮像素子概要と勝手なセンサー品番予想
まずはこの製品、撮像素子の種類によって2つのラインナップに分けられます。(というか事前の私の予想は外れてフルサイズセンサーでした。。。)
①35mmフルサイズ CMOSイメージセンサーX9-8K
②35mmフルサイズ CMOSイメージセンサーX9-6K
8Kセンサーの①に関しては17:9アスペクトで最大60fps、2.39:1に関しては75fpsが撮影可能となります。下記の表を見てわかる通り8Kの解像度と速いフレームレートを生かそうと思うと収録フォーマットはProResRAWがベストの様です。これは後述の6Kよりも1フレームのスキャン速度が速いです。おそらくSONYのIMX435あたりのものと思われますが、いまいち自信がない。。
https://www.dji.com/jp/ronin-4d
6Kセンサーの②に関しては17:9アスペクトで48fps、2.39:1に関しては60fpsが最大の模様
https://www.dji.com/jp/ronin-4d
なお、この6Kセンサーに関しては多くの国内メーカーの採用実績があるIMX410と思われます。
https://www.sony-semicon.co.jp/products/common/pdf/IMX410CQK_Flyer.pdf
仮に同センサの場合は6064x4040で40.58fpsが読み出せるとありますので、
17:9の6064x3210の場合は垂直スキャンラインが減るので
40.48fps x 4040/3210=50.9fps > 48fps
2.39:1の6054x2537の場合も垂直スキャンラインが減るため
40.48fps x 4040/2537=64.5fps > 60fps
が可能となります。なので、おそらくこのセンサはIMX410と思って間違いないかなと思っています。(尚α7IIIなどでも同センサの像面位相差搭載版が使用されているはずですが、α7IIIの場合は後段のISPの処理能力や発熱の関係上24p以上の全画素読み出しが出来ないと理解しています。)
6Kの方がバランスが良いと思いますが、8Kセンサの映りも気になるところです。スキャン速度に関しては8Kの方が速いと言えますが、映りを比べてみたいところです。
センサーダイナミックレンジ
8Kのダイナミックレンジは下記の通り
https://www.dji.com/jp/ronin-4d
ISO400/200も使えますが、ハイライトが一段ずつ詰まってくる仕様ですので実質ISO400/200はセンサの駆動は同じでガンマだけの調整と思われます。Dual Nativeのベース感度はLow Gain側がISO800、High Gain側がISO4000と比較的扱いやすい印象
6Kのダイナミックレンジは下記の通り
https://www.dji.com/jp/ronin-4d
こちらも8Kと極端には変わらないですが、0EVよりも下のレンジが8Kに比べると少しだけ劣る様です。とはいえ、シャドー&ダーク付近のS/Nで8Kが6Kを本当に上回るのかと言うのは気になるところです。
おそらく画質に関しては後段のISPによる処理で画質に大きな差が出るかと思いますが、DJIが画処理エンジンを含めてどこまで作り込んでいるのかは非常に気になります。(もしかすると専用ISPじゃなくFPGAって可能性もありますが)
https://www.dji.com/jp/ronin-4d
他にもジンバル自体の機構やワイヤレス伝送やらLiDARによるフォーカスシステムなど速報レベルでは書ききれないほどてんこ盛りのRonin 4Dですが、もう少し落ち着いて後日記事を書いてみたいと思います。
https://www.dji.com/jp/ronin-4d
https://www.dji.com/jp/ronin-4d
とにかく、ド変態なまでに全部を詰め込んできたDJIのRonin 4Dですが、BIS(ボディ内手振れ補正)を使うのではなくジンバルを、像面位相差を使うのではなくLiDARフォーカスをと言う国内メーカとは全然違うアプローチをしてきた所が非常に面白いです。もともと両者ともRoninシリーズで同社が搭載してきたものですが、それをカメラシステムとして全部載せしてきて一体型にするというものは国内メーカーでは凡そ行わないアプローチかと思います。
ブレをセンサーシフトでねじ伏せるのではなく、より自然なモーションとなるように制作向けにジンバルを積んでしまえと言う発想と、画質に影響が出る像面位相差を避けてのフォーカスシステムと言うアプローチはガチの制作を思わせる製品かと思います。
ただし、LiDARを使ったAFシステムはキャリブレーションが結構面倒だという認識なので、これが個人でも手軽に使えるものなのか否かは引き続きウォッチしていきたいと思います。
ではでは、また何か思い当たる所があれば記事を更新したいと思います。
DJI Ronin 4D 4軸シネマカメラ 6Kコンボ R4D6KC¥869,000(税込)
DJI Ronin 4D 4軸シネマカメラ 8Kコンボ R4D8KC
¥1,320,000(税込)
筆者:SUMIZOON
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