GoProとDJIのアクションカム秋の陣といういかアクションカム戦争というべきか、とにかく2022.9.14の夜は映像界隈が結構ざわついていた日でした。発表も発売もほぼ同じ。両者バチバチの様相です。
Twitter見ててもなんか盛り上がっているな~と思いながらも14日の晩は帰ってきて寝落ちしてたので、次の日に会社のお昼休みにスマホで情報収集をしながらそれぞれのスペックなんかを見ていました。
尚、最終的にどちらかをポチッたわけですが、私はGoProともDJIとも一切関りがないので一切の忖度はありません。
発表概要
GoPro
GoProからは大きく2つの製品が発表されました。ひとつはGoPro HERO11 Black
ぱっと見でGoProとわかる元祖アクションカムのデザインです。
https://gopro.com/ja/jp/shop/cameras/hero11-black/CHDHX-111-master.html
水平画素数が5.3Kという解像度からオーバーサンプリングによる高精細な画質が期待できます。
もうひとつは液晶モニタが非搭載の超小型のGoProGoPro HERO11 Black Mini
https://gopro.com/ja/jp/info/hero11-black-mini
DJI Action2の小型化に影響されたかどうかはわかりませんが、完全に撮影だけに特化した構造です。こちらの発売は10月25日ともう少し先になります。
尚、この記事ではGoProGoPro HERO11 Black Miniの方は以降触れずに、GoProGoPro HERO11 Black と次のDJI Osmo Action3との比較を記載してきます。
GoProGoPro HERO11 Black/GoProGoPro HERO11 Black Miniの共通の特徴としては8:7アスペクトセンサを採用することによって縦方向に切り出してでも4Kを超える解像度を実現している事かと思います。
GoProGoPro HERO11 Blackに関しては既にGoPro国内総代理店であるタジマモーターのHPで公開されていますので詳細は取り扱い説明書を直接ご覧ください。
DJI
DJIからの発表はDJI Osmo Action3
Action 2の合体モジュール式から打って変わって初代のActionに回帰した感のあるデザインです。
https://www.dji.com/jp/osmo-action-3
発売は2022年9月17日
特徴としてはAction2と同じ画素数を押さえたセンサ、多分光学系も同じ。縦位置を物理的にすることによって縦位置撮影に対応しています。そしてその価格が安い。
1/1.7インチの撮像素子はハイエンドのスマートフォンの採用が多い事からそのスケールメリットを活かしてセンサはかなり安いものと思います。例えばiPhone13では1/1.7インチの12MPが採用されていたという記憶があります。(GoProのセンサはそのアスペクトからカスタムセンサでありチップコストがかかっていると思われます。)今回のAction3がスマートフォンのセンサー流用なのかどうかは不明ですが。
どっちにするか悩む
私事ですが、最近、屋外での撮影時にその状況を撮っておきたいと思うケースが増えてきたのでいいかげんアクションカムが一台欲しいと思っています。スマホでも動画編集が比較的簡単にできる時代になったし、ここいらで一台導入しようかと。。。
とは言えGoProもAction3も両方買う様な散財はできないので、スペック表を眺めながらどうするかを考えてみたいと思います。尚、私はスペックオタクに近いので他の方のレビュー動画を参考にすると妙にバイアスがかかってしまうので、あくまで今回はスペックだけで判断していきます。(当然ながら実際の使い勝手を含めてカメラの評価はスペックだけで決まらないのは当然承知しています)
基本画質に関しては両メーカーとも通常撮影においては高いレベルにあるのでそこは心配していません。
ではそれぞれの項目毎にみていきます。というか、GoProって非公開なスペックが多くて正直困る。。。
撮像素子(イメージセンサ)
さてまずは撮像素子。カメラバカの私が真っ先に気になるのもココ。ここは
解像度を重視するならGoPro
S/Nを重視するならDJI Osmo Action3かな
https://www.dji.com/jp/osmo-action-3
と思います。とはいえ、Action2の画質がGoPro HETO10より良かったかというと少々微妙。GoProのレンズの明るさが非公開ではありますがまぁF2.8クラスだと思うので似た明るさのレンズを使用していると仮定しての話です。
Action3は画素数を押さえつつ水平方向の光学サイズが大きいのでここはギリギリの場面で本来は画質に優位性が出る可能性があるかなと想像しますがフルエリアオーバサンプルした場合は、GoProの方がシャッキリ映って画像印象は上になることが多いようです。でもさすがに1段の差は付かないでしょうし、NRの適用や適用されるガンマによって印象は大きく変わるかなと。
あれこれ見てもしょせんスモールセンサ(って書くと怒られそう)。ほぼ互角と判断
光学系
広く撮りたければOsmo Action3。と思ったけどGoPro11も画角は最大で12mm台になるらしい。以前であればGoProは画角はそこまで広くなく(それでも広いけど)、超広角を撮りたいのであればAction3かなと思います。尚、これは後述する手振れ補正とかなり相関があるのでこれから大量にアップされるYoutube動画を参考にするとよいかと思います。
ビットレート
両者LogGOPの100Mbpsオーバーです。大きく動く絵の場合細かい部分のディテールは失われる事になるでしょうけど、アクションカムという製品の特性上これで十分かもしれん。多分、ビットレートによる画質差はいうほど差がでないと思う。
バッテリー
容量がAction3の方がSPEC上は少し大きいですが、これも本体の撮影モードなどに依存するので分かりません。こちらも他の方のレビュー動画を参考にすべし(投げやりでスマヌ)。
尚、Action3ではFHD60pだと160分との記載があります。4K60pだとどのくらい持つんでしょうか。と思ったら、DJIがデータを公開していました。4K60pの場合25度の環境下で90分との事。小さなバッテリーなのに意外と持つ印象
DJI Osmo Action3の連続撮影時間データ
https://www.dji.com/jp/osmo-action-3
おそらくですが、バッテリーの持ちはAction3の方が多少マシと思います。画素数が少なくセンサー、ISPの発熱がGoProよりも抑えられているものと予想。
熱停止
DJIのAction2は発売当初から熱停止が酷いと言われいました。おそらく極端に本体を小型化したせいで放熱性が悪くなったためだと思いますが、Action3ではかなり改善されている様です。とは言え4K60pが本当に止まらないか否かは試すしかないわな。。
GoProに関しても熱停止は過去から結構言われているので4K60pやはたまた5.3Kがどこまで連続撮影に耐えられるかは正直まだわからん。。とは言え雰囲気的には総画素数が少ないAction3の方が有利かなと思う。すくなくとも両者とも撮れる最高画質の設定状態であれば、GoProの方が負荷は高いでしょう。 一説によるとGoProも熱停止には強くなっているという話ですのでこちらもこれから多くの情報が出てくるものと思います。
手振れ補正
両者とも定評のあるジャイロによるブレ検出、リアルタイム歪曲補正を行うタイプ電子手振れ補正ななずです。この方式の最大の弱点はシャッタースピードが落ちた際の1フレーム内のブレを補正できない事です。
昼間の撮影ではめちゃくちゃブレ補正が効いているけど、夜の撮影でブレが発生している映像を見かけるかと思いますが、これはフレーム間のブレ補正は出来てもフレーム内で起きたブレは原理的に補正できないためです。
なので、そもそも電子手振れ補正ってのは夜の撮影には向きません。
GoPro/DJIの双方のブレ補正は昼では良くできていても今回も夜ではあんまし使い物にならないと思います。場合によってはジンバル使うのがベター。
さらにややこしいのがアクションカムは電子手振れ補正を使うが故に、その適用強度によって画角が変化します。Action3はもともと水平画素数が4Kなので手振れ補正を強めた設定の場合はその解像感は失われている傾向にあると思います。
とは言え、上記は画質にこだわる人にとっての話。普通VLOG撮る分に関してはさして問題にならないかもしれん。
防水
まぁ、私は水に潜らないのでどちらも十分。
10bit撮影とコーデック
GoPro11は10bit撮影に対応との事ですが、経験上1インチ以下のセンサーが仮に10bitあったとしても一眼と同じ感覚でのグレーディングには耐えられないと思います(多少の色補正とトーン調整まででしょう)。というのも、もとがS/Nが一眼とは比べ物にならないくらい悪いのでそれを10bitで記録しようにもあまり意味が無いという考えです。(少なくとも今までのこのサイズのセンサは)ってのと、そもそも通常ガンマで撮るカメラなので、それなら8bitの方が使い勝手が良いと思う。
10bitはそもそもLogなどのフラットガンマでグレーディングするために使用されることがほとんどです。ところがフラットガンマはSNの悪い中間照度の以下のコードを持ち上げる処理を行うので1インチ以上はないとトータルSNを稼げない→故にアクションカムでは10bitの恩恵はあまり得られないという理屈です。ネット動画を見てもこのセンササイズでLogを綺麗にグレーディング出来ている例はあまり見たことがない。ま、将来的にはこの前提は変わる可能性はあるし、もしかすると今回のGoProはいい線いくのかもしれません。
少し話はそれますがGoPro11はH.265/HEVC記録に表記しかないってのが気になる。HERO10ではH.264/265の両対応だったと思うけど、GoProのスペック表を見る限りH.264の記載は無いのでH.265に一本化されてるのか?と少し気になっています。仮にH.265だけだったとしたら、しょぼいPCで編集ができない人が続出しないのか心配ですが、さすがにそんな事は無いよねぇ?
どなたかここらへんご存じの方がおられたら教えてください。
Action3も後日10Bitにファームアップ対応って話もあるのですが、アクションカムでは使わんかなぁと。
結論
・この手のカメラにそこまで画質や解像感を求めない
・Action3の方が熱停止がマシ?(の様に思える)
・Action3の方がバッテリーの持ちが少し良さげ
・安い
DJI Action3をポチる事に一旦決めました。この週末発売だけど、もう一日様子をみてポチろうと思います →実はさっきポチッたw
あとは実際の絵作りの部分が気になるけど、まぁそこはある程度目をつぶるか、8bitなりに軽いグレーディングをするというので運用できそうな気がする。まぁ結局コレで映像作品を撮ろうと言う考えは殆どなくて記録用途に使いたいのでね。
あとは、私自身GoProのサブスクリプションって言う売り方があんま好きでは無いというのもあるのよねぇ。確かに安く買えるけど、ほっておくと自動更新で毎年6,000円(いつでも解約可能てあるけどAdobe税っぽいビジネスがなんか好きになれん。どうせウチではクラウド使わんし。。)
もちろん、サブスク契約なしで買う事もできるけど、高いしそれもねぇ
あとはSystem5でも当然扱っています。
DJI AC2023 Osmo Action 3 Standard コンボshop.system5.jp
筆者:SUMIZOON
Youtubeチャンネル STUDIO SUMIZOON の人
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