前回のCP+2024 LUMIXブースワークショップ続きです。
「LUMIX動画性能の基本を解説 〜お悩み相談会〜」で出た質問のフォローアップ記事の3回目になります。
前回までに下記について記載しました。
①マイクロフォーサーズとフルサイズのISO感度の限界点は?
②初心者はどの記録形式にするべきか?
③フレームレート、露出をどうやって決めるべきか?
④フォーカスのS/Cの違い
今回は順番が前後しますが
Q.写真と動画のスイッチが難しいのでこれを簡単にするには?
という質問について回答したいと思います。
この質問に関しては
・動画とスチルで異なる露出モードで撮りたい
(例)動画ならマニュアル露出、スチルなら絞り優先など・動画とスチルでは異なる絞り/SS/ISO/露出補正で撮りたい
・動画とスチルで異なるプロファイルで撮りたい
(例)動画ならV-Log、スチルならCineLikeD2に設定するなど・動画とスタイルで異なるホワイトバランスで撮りたい
(例)動画ならマニュアルホワイトバランス、スチルならオートホワイトバランス
に設定するなど
を一発で切り替えたい。と言う意図だったかと思います。
もちろん動画モードとスチルモードで都度切り替えても構いませんが、ワンカット毎にスチルを撮って、モードを切り替えて動画を撮って再設定して、またスチルに戻る
なんて事を繰り返すとめちゃめちゃ効率が悪いのです。
そもそもスチルと動画はシャッタースピードのセオリーもガンマも異なる設定で撮りたいケースが多いので、いちいち設定をし直すなんてことはやってられません。
ワンアクションでスチルモードと動画モードを効率的に切り替える方法を早速書いていきます。
動画撮影の前提
動画撮影の前提として、動画撮影では「クリエイティブ動画モード」もしくは「S&Qモード」に設定することが大前提です。その上で話を進めます。
そもそもこの2つのモードでは「動画露出設定」をスチルと独立して設定することになります。これは各自好きなモードで設定いただくのが良いと思いますが、私の場合はM(マニュアル露出)モードに設定しています。
LUMIXの場合、スチルと動画では、露出モードはそもそもダイヤルを回した時点で別設定となる思想です。これはハイブリッド撮影を重視するLUMIXの素晴らしい点だと思います。
ではそれ以外の話を続けて紹介します。
クリエイティブ動画モードの設定値を使うべし
動画とスチルの効率的なスイッチ(切り替え)に関して、LUMIXの場合はカスタムダイヤルC1〜C3に動画の設定を記憶させる王道的な方法がありますが、今回はちょっとその話は横に置いておいて、まず「クリエイティブ動画の設定値」を活用することを紹介します。
これ何のためのメニューなのかというとクリエイティブ動画モードの際に、
・スチル撮影モードと共通にする
・スチル撮影モードとは独立した設定にする
と言うことをユーザー側が設定できるものです。
前者(デフォルト)の場合は動画で絞り値やSS/ISO/露出設定がスチルと動画で共通のものが基本的に使われます。
上記がデフォルト設定ですが以下の設定にすることによって動画とスチルで別設定をすることができます。
私は絶対にやるべき設定だと思う
絞り/SS/ISO/露出補正、ホワイトバランス、フォトスタイルを含めスチルとは独立して設定できるのです。
一応G9PROIIのマニュアルを紹介しておきますが、下記のようにサラリと書いてあってちょっと見逃しがちの設定ですね。。
ここまで書いた話、理解できましたでしょうか?もう一度書くと
これをすると
①動画:M露出 V-Logガンマ マニュアル露出 SS:1/60 F5.6 ISO500
②スチル:Aモード CineLikeD2ガンマ 絞り優先露出 F1.4 ISO100
をダイヤルを回すたびにスイッチすることができます。
もちろん①でISO800に設定して②をISO200に設定して撮影して①の動画モードに戻ったとしてちゃんとISO800になるように「最後の設定を覚えていてくれます」
実はLUMIX以外ではこんな簡単に動画とスチルをスイッチできないカメラも多いのですがLUMIXはこの設定が結構前からできます。
動画とスチルのハイブリッド機を初めて提唱したのがLUMIXだという認識ですが、こういう使い勝手の良さはピカイチだと思います。
動画もスチルもこまめに切り替えて撮りたい
と言う方はぜひお試しください。きっとめちゃめちゃ撮れ高が上がります。マジで
筆者:SUMIZOON
Youtubeチャンネル STUDIO SUMIZOON の人
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