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ビデオグラファーsumizoonのブログ 一眼動画に関する機材や撮影方法を中心に情報を発信していきます。

驚きの描写 SIGMA 20mm F1.4 DG DN | Art 実写レビュー

今回は先ほど発表のあったSIGMA 20mm F1.4 DG DN | Art を紹介したいと思います。このレンズはシグマさんから発表前にお借りして試させて頂いたものです。私なりの作例やインプレッションを書いていきます。

発表直後に公開した下記の動画をご覧になられた方もおられるかもしれませんが、動画と記事を併せてご覧頂ければ幸いです。

SIGMA 20mm F1.4 DG DN | Art Sample Photo/Footage - YouTube

SIGMA 20mm F1.4 DG DN | Art のコンセプト

SIGMA 20mm F1.4 DG DN | Artのコンセプトは「星景撮影向け機能を備えた、フルサイズミラーレス用世界初20mm F1.4」という事になります。

思い出されるのは2017年のCP+
私はこの山木社長のプレゼンを直接拝聴していた一人です。そこで飛び出た言葉を今でも覚えています。「星は難しい」「天文ガイドは悪魔の雑誌みたい」という言葉。後日山木社長は下記のようなツイートを行っています。

当時発表された大口径単焦点レンズのプレゼンの際にポロリと出た言葉だと思いますが、天文ガイドへの最大の敬意と共に星の撮影の条件の厳しさが出たものと思います。

その山木社長率いるSIGMAが「20mmF1.4 DG DN | Artは星景写真に使って欲しい!」と言うんだからそれは余程の自信が伺えます。

とは言え、私は星景写真に関しての撮影経験は乏しくもので、世の中には美しい星景写真を撮られる方が多くおられる中で、このレンズをはたして私がレビューして良いのか?とレンズを受け取った直後にかなり後悔しました。
でも、このレンズで夜空に向けて写真を撮ってみると、このレンズを使ってみてホントよかったと思えるものでした。私の趣味(撮影の被写体)がまた一つ増える予感を感じさせるほどに楽しい経験をさせていただいたからです。このレンズはガチの星景写真家に使ってほしいと言うのがメーカーの考えだと思うのですが、一方で多くの人にこれから星景写真を始めるきっかけを作ってくれるものだと思うのです。

2022.7.30 AM3時頃 和歌山県にて薄雲の悪条件下ながら撮影を楽しんだ一枚
LUMIX S5 + SIGMA 20mm F1.4 DG DN | Art 
F1.4 / ISO:2000 / SS:20sec 

そもそも、星景写真で星を美しく撮ろうと思うと、ボディ側の高感度特性、フィルターワークや露出設定等の撮影テクニック、星を美しく見せるための現像テクニックが必要という理解をしていますが、そもそも明るいレンズを使う事は圧倒的なアドバンテージだからです。今回のレンズ(SIGMA 20mm F1.4 DG DN | Art)は20mmという超広角ながらF1.4を実現しつつ抜群に高い光学性能を持つものです。
仮にF2.8のレンズで上記とおなじ露出を得ようとすると露光時間を4倍に伸ばすか、泣く泣くISO感度を8000まで上げるしかありません。前者は星が伸び、後者はS/Nの低下を招きます。なので固定撮影では圧倒的に明るい(開放で使える)レンズが有利です。
もちろん、このレンズで星景写真も試しましたが、それだけのために使うのは勿体無い話です。私は普段ミラーレスカメラを主に動画撮影のために使っていますので、星景写真に限らずこのレンズを試してみました。

SIGMAレンズの3つのプロダクト・ラインについて

ここをご覧の皆さんには今更説明不要かもしれませんが、改めて紹介するとSIGMAのレンズには3つのプロダクトラインが存在します。

・Artライン
・Contemporaryライン
・Sportsライン

の3つです。SIGMAのHPによれば

Artラインは「あらゆる設計要素を、最高の光学性能と豊かな表現力に集中して開発。高水準の芸術的表現を叶えるアーティスティック・ライン」となります。

Contemporaryラインは「最新のテクノロジーを投入、高い光学性能とコンパクトネスの両立で、幅広い撮影シーンに対応するハイパフォーマンス・ライン」

Sportsラインは高度な光学性能と表現力はそのままに、撮影者の意図にダイレクトに応え、高い運動性能を発揮するスポーティ・ライン」

今回のSIGMA 20mm F1.4 DG DN | Art は1番目のARTラインに属する製品であって、最高の光学特性を目指したレンズと言う事ができます。さらに情報を知りたい方は公式HPをご覧ください。

www.sigma-global.com

SIGMA 20mm F1.4 DG DN | Art レンズスペック概要

まずは本体のスペックに関して記載します。

マウント:ライカLマウントおよびソニーEマウント
カバーするイメージサークル:35mm判フルサイズ
絞り羽根枚数 :11枚(円形絞り)
レンズ構成:15群17枚(SLD2枚、非球面レンズ3枚)
開放絞り:F1.4
最小絞り:F16
最短撮影距離:23cm
最大倍率:1:6.1
フィルタサイズ:φ82mm
サイズ:Lマウント:φ87.8mm×111.2mm/ソニー Eマウント:φ 87.8mm×113.2mm 
質量:Lマウント: 635g ソニー Eマウント: 630g

付属品:ロック付花形フード(LH878-04)、フロントキャップ(LCF-82 
Ⅲ)、リアキャップ(LCR Ⅱ)、ガイドプレート GP-21

SIGMAは以前レフ機用の20mm F1.4 DG HSM | Artとは全く別の構成でコンパクトにさらに高画質になっています。後日リンクを貼りますが、MFTチャートの進化は明らかに以前のレフ機用の20mm F1.4 DG HSM | Artとは別物です。

重量・外寸に関して

SIGMAのアートラインレンズといえばデカい・重いと言うイメージを持つ人が多いかもしれません。確かにレフ機時代の設計のF1.4レンズの中には尋常じゃない大きさのレンズがあったりします。ですが、今回のSIGMA 20mm F1.4 DG DN | Art に関してはさして大きくはありません。むしろF1.4クラスの超広角単焦点としてはコンパクトであると思います。

絞りリング、ボタン類

SIGMA 20mm F1.4 DG DN | Art には絞りリングと5つのスイッチ、ボタン類が備わっています。(無論フォーカスリングも存在します)

MF/AF切り替えスイッチ、AFLスイッチ、MFLスイッチ、絞りリングのクリックのON/OFFが下記の様に並んでいます。

AFLスイッチは文字通りAFロックスイッチですが、こちらはカメラ側でのファンクションボタンでの設定でこのボタンを自由に割り振ることができます。
例えばLUMIX Sシリーズの場合はAFLはもとよりAFモード、AF-ON、手振れ補正のスイッチ、絞り込みボタンなどに割り当てる事が可能になっています。

さらにこのレンズは、絞りリングのクリックをOFFにすることで滑らかな絞り動作となります。撮影中の絞り動作音を気にするユーザーや連続的な絞り変更を使用した映像表現などを行いたい動画ユーザーには特に嬉しい機構となっています。絞りは0.1刻みで設定が可能となっていますので例えばF5.7といった変則的な設定も可能です。

さらには絞リングのロックスイッチがこれらスイッチとは反対側に存在します。これらはカメラ本体側での絞り設定を行うのか、レンズ側で絞り設定を行うのかを機械的にロックすることができます。

リアフィルタホルダ装備

SIGMA 20mm F1.4 DG DN | Art にはリアフィルタホルダが備わっています。SIGMA 20mm F1.4 DG DN | Art は前玉が出っ張っているわけではないので前玉にフィルタを取り付けることはもちろん可能ですが、星景写真ではソフトフィルタを後玉に付ける方が像が伸びず有利な様です。

また、ジンバルを使った動画撮影では軽量になるリアフィルタNDの方がバランスがとりやすくいというメリットがあります。

付属のガイドを使ってシートタイプのゼラチンフィルタをカットすれば綺麗に装着できるかと思いますのでこちらは別途試したいと思います。なお今回の作例ではスチルも動画も前玉にフィルタを取り付けて撮影しました。

ヒーターリテーナー

SIGMA 20mm F1.4 DG DN | Art は後述しますが、星景撮影向けに使ってほしいというメーカーのコンセプトにあるように、ヒーターリテーナーという前玉の外周部が段差を持った構造となっています。前玉よりも先にレンズヒーターがズレることを防止することができます。私も作例撮影ではレンズヒーターを取り付けていましたが、なるほど、段差がひっかかりになるためヒーターを取り付けるのに適した構造となっています。

フォーカスリングリニア / ノンリニア設定切替に対応(Lマウント用のみ) 

前回レビューした16-28mm F2.8 DG DN | Contemporaryも対応していましたが、Lマウントボディとの組み合わせではマニュアルフォーカス時においてフォーカスリングのリニア駆動が可能となっています。

調整幅は180度~720度となっています。こちらも動画撮影時にフォーカスギアを取り付ける場合に便利な機能です。

写り(映り)におけるインプレッション

四隅の解像感

このレンズ、使うまでもなくコンセプトから絞り開放でガンガン使ってほしいというメーカーの意図を実写確認してみました。本来は星で試すべきでしょうけど、星だと移動するが故に絞り依存が分かりにくいので定点観測ポイントへ

LUMIX S5 + SIGMA 20mm F1.4 DG DN | Art 

いつもの場所ですが、この右上の部分を開放F1.4~F5.6まで絞り値を変更したものを拡大表示してみます。

SIGMA 20mm F1.4 DG DN | Art  F1.4(右上拡大)

SIGMA 20mm F1.4 DG DN | Art  F2(右上拡大)

SIGMA 20mm F1.4 DG DN | Art  F2.8(右上拡大)

SIGMA 20mm F1.4 DG DN | Art  F4(右上拡大)

SIGMA 20mm F1.4 DG DN | Art  F5.6(右上拡大)

周辺光量落ちこそありますが、少なくとも開放の四隅の解像感が低い感じは全くしません。むしろ、開放なのに隅がここまで解像していることに驚きです。これ開放F1.4なんですよ。。。恐るべし。。

周辺光量落ち

比べる対象がズームレンズじゃマズいとは思いますが、前回レビューさせていただいたSIMGA 16-28mm F2.8 DG DN | Contemporary(以降 SIGMA 16-28mm F2.8と記載)との比較をしてみたいと思います。このSIGMA 16-28mm F2.8はコンパクトで映り(写り)も良くフルサイズでの動画撮影では稼働率の高いレンズになっています。

以前このレンズに関しては先行レビュー記事を書かせていただいたので参考にしてください。

sumizoon.hatenablog.com

そのSIGMA 16-28mm F2.8との比較を周辺光量落ちで行ったものが下記。単焦点レンズとズームレンズを比較するのはどうかと思うけど手元にある明るいフルサイズ用広角レンズと言えばコレしかなかったというのもあるのでその点ご了承ください。

いずれもデータはLUMIX S5で本体内の周辺光量補正はOFFの状態でRAW撮影を行い、レンズプロファイルを非適用として比較したものです。(今回初めて知りましたが、LUMIX S5は周辺光量補正設定をONにするとRAWに補正が適用された状態で記録されるようです。なのでそこは敢えてOFFしてコンサバな状態で2本を比較してみました)

数値化していませんが、ざっくりSIGMA 20mm F1.4 DG DN | Artの開放は少し周辺光量落ちはありますが、F2に絞るとすでにSIGMA 16-28mm F2.8の開放よりも周辺光量落ちは少なくなります。(流石に単焦点なので当然っちゃ当然かもですが)

無論カメラ内の周辺光量補正や、現像時のプロファイルを当てる事で周辺光量落ちは少なくできます。作例の開放描写をみても周辺光量はあるものの開放でこそ使いたくなるものです。動画作例ではボディ側やポスト処理での周辺光量落ちの補正は行っていません。

逆光特性

動画作例中では結構厳しい条件での逆光撮影を行っています。ゴーストが全く出ないという事はありませんが、かなり逆光特性は高いと言えます。下記くらいの状況だったらほぼゴーストは目立ちません。

作例動画の中から切り出し

少なくとも日中においてレンズの向ける方向を気にして画角を決定するといった必要は無いと感じました。ここ最近はシグマのレンズを立て続けに使う機会に恵まれていますが、使うレンズはことごとく逆光耐性が高くシグマのゴースト抑制に対する意識の高さを感じます。

星を撮る人に向けたレンズ

このレンズ、繰り返しになりますが、星を撮る人を一番のターゲットに作られたレンズですが、私は夜空をゆっくり見上げる事はあっても、あまり星景写真を撮ったことがありません。大昔買ったポータブル赤道儀も数回稼働させたものの機材を持ち歩かないといけない点、設定の面倒さなどから使わなくなりました。当時は星は赤道儀を使わないと撮れないというイメージがあったためです。とはいえ、この話は私がEOS5Dを使っていた時の話であり、今の高画質なミラーレスカメラであれば固定撮影でも高画質な写真を撮影することができるようになりました。

星を撮りたい!(ドキュメンタリー風)

レビューのお話をいただいたもののスケジュールの関係上、月が夜空にない状態で撮れるチャンスは二日のみ。数日前から天気予報と睨めっこをしていました。このレンズと過ごした二日間を少し時系列的に紹介したいと思います。

撮影1日目

7/29夜、向かうは白崎海岸。他にも条件の良さそうな撮影地も考えましたが、一度白崎海岸の螺旋階段を被写体に星を撮ってみたかったという思いもあり普段の仕事を終えて現地に向かいました。ところが。。。。現地は薄い雲が立ち込める悪条件。同撮影地に向かう数時間前に水蒸気予報を見る限りビミョーなのはわかっていたものの、予報が外れる事を期待して行った私がアホでした。。。

2022.7.30 AM1時20分頃 和歌山県にて撮影
LUMIX S5 + SIGMA 20mm F1.4 DG DN | Art  F1.4 / ISO:2000 / SS:20sec

とは言え、雲が薄くなる合間を狙ってシャッターを切ります。これはコレで幻想的な白崎海岸の姿を楽しく撮影をすることができました。

結局この日は一度も雲が晴れることがなく夜明けを迎えましたが、雲があったおかげで綺麗な朝焼けを拝む事ができました。星空を撮るのにSIGMAが自信をもって発表したレンズだけあって隅々までシャープに描写していることがお分かりかと思います。

2022.7.30 AM5時頃 和歌山県にて撮影
LUMIX S5 + SIGMA 20mm F1.4 DG DN | Art  F11 / ISO:100 / SS:1/8sec

2022.7.30 AM5時10分頃 和歌山県にて撮影
LUMIX S5 + SIGMA 20mm F1.4 DG DN | Art  F3.2 / ISO:100 / SS:1/100sec

白崎海岸の駐車場付近に咲いている向日葵。すごく綺麗だったのでいくつか写真を撮ってみました。このレンズは最短撮影距離が撮像面より23cmですので寄った広角撮影も難なくこなします。

2022.7.30 AM5時50分頃 和歌山県にて撮影
LUMIX S5 + SIGMA 20mm F1.4 DG DN | Art  F1.4 / ISO:100 / SS:1/800sec

2022.7.30 AM5時50分頃 和歌山県にて撮影
LUMIX S5 + SIGMA 20mm F1.4 DG DN | Art  F1.4 / ISO:100 / SS:1/1000sec

でもねぇ、やっぱり天の川撮りたい。。。という思いもあって、次の日もまた天気予報と睨めっこして撮影に行くことを決めました。

撮影2日目

関西圏で天の川を撮るなら光害が少ない南部エリアにいけば確実なのだと思いますが、次の日は天気予報を見る限り関西エリアは南にいけばいくほど悪条件。なので、あまり南下せずに奈良県の北東部のなるべく光が無いエリアを探して撮影に向かいました。行ったのは関西では有名な星空撮影のスポットフォレストパーク神野山です。

新月期にいけるのもこの日までということもあり、これでだめなら来月しかないわなと思って撮影地に向かいました。

途中猪に遭遇しないかな?とビビりながら山に登ること30分目的の展望台が見えてきました。(その時の写真がコレです。。。トホホ)

2022.7.30 PM11時30分頃 奈良県山辺山添村の様子 薄い雲が立ち込める

曇っているTT
そう、登る前からわかっていた事ですが、薄い雲が夜空を覆っています。でも「せっかく上ってきたんだし」と言う思いもあってしばらく粘ることにしました。「もしかしたら雲が晴れることがあるかもしれん」と言う淡い期待をしながら待つこと1時間。少し雲が薄くなってきました。

2022.7.31 AM12時30分頃 奈良県山辺山添村
LUMIX S5 + SIGMA 20mm F1.4 DG DN | Art  F1.4 / ISO:2000 / SS:20sec

まだ遠くには薄い雲が多く、条件が良いとは言えませんが、天の川が視認できるほどの条件になってきました。(一部天の川にも雲がかかっているのが残念ですが)

夜も更けていくに従い、気温は低下していきますのでここで持参したレンズヒーターを装着。また、三脚を少し移動させて撮っていたのでフォーカスリングに触ってもフォーカス位置が固定できるMFLスイッチ(MFL機能)は非常に便利でした。

2022.7.31 AM1時20分頃 奈良県山辺山添村
LUMIX S5 + SIGMA 20mm F1.4 DG DN | Art  F1.4 / ISO:2000 / SS:20sec
スクリュータイプソフトフィルタを前玉に装着併用

SIGMA 20mm F1.4 DG DN | Art ではソフトフィルタを後玉に付けられる構造になっていますが、今回はラフに昔買っていたソフトフィルタを装着しています。ソフトフィルタは前玉に付けると周辺の星が外側に滲むという事もあり、リアフィルタを装着するというのが定石の様です。次回はリアフィルタを使って撮影をしてみたいところです。

尚、上記写真の左上拡大写真が下記ですが、20秒露光なので結構星が移動してしまうので像が流れていますがご覧の様にサジタルコマフレアの様な描写は確認できませんでした。恐るべし。。。

その他の作例

このレンズ、何も星空だけのために使うのは勿体ない描写力ですのでむしろ高品質な広角撮影を行うに適しています。ここでは他に撮影した写真を何枚か紹介したいと思います。

LUMIX S5 + SIGMA 20mm F1.4 DG DN | Art  F1.6/ ISO:800 / SS:1/250sec

LUMIX S5 + SIGMA 20mm F1.4 DG DN | Art  F1.4/ ISO:400 / SS:1/80sec

LUMIX S5 + SIGMA 20mm F1.4 DG DN | Art  F1.4/ ISO:400 / SS:1/250sec

LUMIX S5 + SIGMA 20mm F1.4 DG DN | Art  F1.4/ ISO:1600 / SS:1/20sec

LUMIX S5 + SIGMA 20mm F1.4 DG DN | Art  F1.4/ ISO:400 / SS:1/30sec

LUMIX S5 + SIGMA 20mm F1.4 DG DN | Art  F1.4/ ISO:800 / SS:1/8sec

LUMIX S5 + SIGMA 20mm F1.4 DG DN | Art  F2.5/ ISO:100 / SS:1/8000sec

20mmという画角の広さながら開放F値が明るいこともあって被写体に寄れば大きなボケを得ることができるもの魅力です。ただし、少し細かい事を書くのであればボケは若干ですが硬い印象をうけました。とはいえ開放F値においても隅までシャープに写し出す描写力と逆光耐性の強さで超広角が撮れる無二の存在です。思えばレフ機時代にSIGMA 20mm F1.8 EX DG ASPHERICAL RFというレンズでアホほど写真を撮っていた時代がありますが、今さら比べるのは申し訳ないですがあのレンズとは比べ物にならないほど SIGMA 20mm F1.4 DG DN | Art はキレた描写力を持つと感じました。

撮影してみて

撮影を終えて思うのは、星景写真って楽しい!という事。もちろん本気でガチで星を撮影している方からしたらちゃんちゃらおかしい話かもしれませんが、このレンズを星空に向けて10秒〜20秒程シャッターを開けるだけで目には見えない星空が撮影できる楽しみを、このレンズは私に与えてくれました。

普段映像を撮っている私にとっては目に見える世界が映像に記録する世界。一方で久々に人間の目には捉える事が難しい高感度かつ長秒露光でしか見えない星の撮影は久しぶりの感覚でした。

このレンズは久しぶりに星を撮った私にとってその楽しさを再認識させてくれる存在となりました。

もう少しこのレンズをお借りできる予定ですので、次回の新月期にも星を撮ってみようと思います。その時期はちょうど星の美しい所に行く予定なのでまた、撮影をしたらこのブログでも紹介したいと思っております。

大人になると、自分の起こした行動で感動をすると言う事自体が少なくなってきます。趣味というのはその感動を得たいという人間の欲求・願望からくるものなのかなと数年前から思うようになりましたが、このレンズを通して得られた感動はこの夏の大きな思い出となりました。

夜に見上げれば見えるものでありながら星を被写体にするという人は意外と多くはありません。美しい星空を写真として残す事ができると共に心に感動の記憶を刻んでくれたこのレンズに感謝したいと思います。

偶然にもこのレンズの発売日は新月期の近く。是非このレンズを持って星を撮りにいってみては如何でしょうか。

 

筆者:SUMIZOON

Facebookグループ一眼動画部主宰

Youtubeチャンネル STUDIO SUMIZOON の人
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