とあるビデオグラファーの備忘録的ブログ

ビデオグラファーsumizoonのブログ 一眼動画に関する機材や撮影方法を中心に情報を発信していきます。

LUMIX S5で動画を撮る際の設定

人にはお作法というのが有りますが、私なりのLUMIXの動画撮影時の設定を紹介したいと思います。

過去のGH5の動画設定を紹介する記事とかなり被っています。一般的な撮り方ではないので、かなり人によっては使いにくい設定かもしれません。ですが、下記の多くはGH4/GH5の時から実践している方法で、撮れ高の上がる方法として自分なりに確立できている撮影方法だと思っています。
過去のGH5での設定記事も参考になるかと思いますので一応リンクしておきます。

↑このシリーズはPart4までありますので、お時間のあるときにでもどうぞ


繰り返しますが、この方法は人によって合う合わないがあると思いますので気に入って頂いた箇所を取り入れるのが良いかと思います。理由とかはダラダラ書いているので面倒な方は項目だけを追っていってください。

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動画撮影時の基本設定(露出操作周り)

コントロールダイヤルはISOに振る

まずカメラを買ったら絶対やる設定がコレです。背面のコントロールダイヤルをISO感度設定に変更します。デフォルトはヘッドフォン音量に設定されている状態。いかにも動画をウリにしているLUMIXらしいデフォルト設定ですが、あっさり変更します。

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ダイヤル設定からコントロールダイヤル割当てを変更

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個人的にコントロールダイヤルはISO感度変更がおススメ

これで絞り、シャッタースピードISO感度をワンアクション&ワンハンドで変更できる様になります。

クリエイティブ動画モードの動画露出設定をマニュアルに

動画の場合は4K30pであればシャッタースピードは、東日本で1/50 or 1/100、西日本では1/60が基本になります。なぜ動画で1/1000とかにするべきで無いかはここでは割愛します。また意図的であればシャッタースピードを調整しても差し支え有りませんが、基本はこのセオリーを守った方が無難です。

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撮影する際にはボケ量は決めて撮りたいのでF値も固定です。
つまり露出に関してはマニュアルモードで撮るのが一番良いと思います。ISO感度も基本的には自分で思う設定にしますが、屋外から室内に移動する様な撮り方の際にはISOオートを使う事も有ります。

可変NDもしくは固定NDを使う

ここで、「じゃあ明るい日中の露出ってどうやって調整するのよ?」と言う疑問が浮かんだ方はスチルの経験が結構ある方だと思います。
そこで露出設定で必要になるものがNDフィルタです。これに関しては散々このブログで記載していますのでいい加減読み飽きたと言う方が多いでしょうけどね。 

動画を本気でやる方は可変ND、もしくは固定NDは必須なので必ず用意しましょう。固定のNDはいろいろ面倒なのでまずは可変NDが無難です。
日中の撮影で明るいF値を設定してSSを1/60 or 1/50で撮影したとすると必ずと言っていいほどISO100でもオーバー露出となります。つまり日中はボケ量を大きくしてSSを1/60などの様に遅くして撮影する事自体困難です。ましてやハイライト側のレンジを広げて撮影するLog撮影においては最低感度が高くなるため更に困難を極めます。(各社採用しているLogカーブにも依りますが、スチルの通常ガンマでの最低感度がISO100であればLog撮影時の最低感度は640程度と2+2/3段程度上がってしまいます。なぜLog撮影はISOが上がってしまうかはそのうち別途解説していきたいと思います)
明るさは露出計やヒストグラムを見ながら調整します。ゼブラパターンでハイライト警告させるのも良いでしょう。

 

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簡易的には露出計で判断(ゼブラも併用しましょう)

異論があるかと思いますが、一つ言えるのは、「露出を決める際に液晶モニタの雰囲気だけで判断するとミスる」と言う事です。

(余談ですが、LUMIX Sシリーズはクリエイティブ動画モードのマニュアル露出時は常時プレビューをOFFにしていても従来のON状態で表示されるっぽい。前からだっけか?)

動画撮影時の基本設定(REC操作周り)

撮影時はクリエイティブ動画モードを必ず使う

スチルのモード時に赤いボタンを押しても動画は撮れますが、動画撮影だけに集中するのであればクリエイティブ動画モードでの撮影をします。スチル撮影系のダイヤルだと動画撮影に制限があるという点がありますが、そもそもこのモードはシャッター(レリーズ)ボタンでREC開始ができるのが最大の強みです。

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RECの開始はレリーズボタンで

REC開始はレリーズボタンを使用して行います。そもそもS1HやS5には赤い立派なREC開始ボタンが備わっていますが、私は使いません。メーカーさんごめんなさい。
カメラの一等地であるレリーズ(シャッター)ボタンこそがREC開始のためのボタンだと思っています。ボタンの大きさや押しやすさのポジションからして、これを使わない手は有りません。少なくともクリエイティブ動画モードの場合は特に設定を行わないでもレリーズを押し込む事で動画撮影が開始される様になっていますが、次の「半押しレリーズ、半押しAFの停止」設定に関係するため先にこの事を書かせていただきました。

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半押しレリーズ、半押しAFの停止、親指AF

一気に3つの項目を一度に書きましたが、半押しレリーズ、半押しAFのOFF、親指AFはワンセットですのでご了承ください。
写真撮影の際も私は半押しでのAFは使いません。AFの動作は基本親指設定です。REC開始はレリーズを半押しした状態で行います。レリーズに軽く触れた状態でRECが開始されますので人によっては知らないうちにRECが回っていると言うケースが有りますのでその場合は、半押しAFの停止だけに留めるのが良いと思います。
いずれにせよ半押しのAF動作は避けます。
なぜ半押しのAFを避けるか、それはレリーズ(REC開始)動作をAF動作を分離したいからです。AF動作を行ってからじゃ無いとREC開始と言うのは何かと不都合です。

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被写体の距離が変わらないのであればMFでワンプッシュAF

これはGH4からやっている撮影方法です。LUMIXの場合はAF切り替えレバーをMFにしていても親指AFボタンでAFが動作しますこれは連続AF動作をONに設定している時に特に有効で撮影前に一度ピントを任意の所に置いて撮影中にはAFが動作して欲しくない場合によく使います。むしろ私の撮影ではこの撮り方が9割を超えます。

(似たような操作に動画の連続AFをOFFにしてAFレバーをSやCに入れるという方法でもOKですが、それだといざ連続AFを使いたいときに少し困ります。)

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AFを考慮してSSを少し上げる事がある

冒頭に例えば4K30pの場合、東日本では1/50、西日本では1/60が基本と書きましたが、実は少しセオリーを外して撮る事が有ります。
LUMIX S5はコントラストAFですので、動画撮影中にピントを合わせたい被写体が1フレーム内で動体ブレをしているとピントが外れやすいと言う特性を経験上感じます。S5は静止画撮影では480fpsでAFを合わせるためスチル撮影AFは爆速です。一方、4K動画撮影では24p、30p、60p(PAL設定の場合25p/50p)のいずれかで撮影することになるため、静止画に比べてAFを合わせるための時間方向の情報量が極端に低下します。更に、動画撮影ではシャッタースピードを落とすと言うセオリーが有りますので、被写体に近づいた場合は1フレーム内でピントを合わせたい場所のブレが大きくAFの判断が悪くなってしまいます。動画の連続AF撮影の場合、これとうまく付き合う事がS5の使いこなしに繋がると思います。
経験上、東日本では1/100、西日本では1/120までであれば、ブレ量の違和感も比較的少なくAFの特性も向上しますので、どうしても連続AFを使いたいと言う方はお試しください。

 

以下、余談ですが、個人的には撮象面位相差方式はAFとしては非常に優秀な方式だと思いますが、画質の面では少し不利だと感じています。画素数が十分に確保できるカメラの場合は周辺画素からの補間で補正を行うは可能ですが、画素数の少ない場合カメラの場合はデメリットが大きいと推測します。S5は超高感度領域のS/Nこそ及ばないもののα7SIIIやFX9と同等のダイナミックレンジを確保できているのは、撮象面位相差画素による画素欠損起因で画質のポテンシャルが完全に発揮できない事に関係あるのでは無いかと考えています。もしα7SIIIがα7SIIが従来と同じコントラストAFだったらどんなに綺麗でシャドー側のレンジが広いカメラだったのだろうと想像してしまいますが、そこは画質とAFのバランスで位相差を選択したのでしょうし、ユーザーメリットとしてAFの特性を重視したと言う事なのでしょう。PanasonicとBlackmagicはだけは画素欠陥の補間の必要が無いコントラストAF方式を採用し続けているのは面白い所です。

手振れ補正、手振れ補正ブーストを使い分ける

LUMIX S5には強力なボディ内手振れ補正が備わっています。

通常の「手振れ補正」は基本ONする事で問題有りません。(少なくとも動画撮影においては三脚に載せた状態でもONの状態で問題は有りません。)
更に、「手振れ補正ブースト」と言うものが有ります。これは電子手振れ補正と勘違いする方もおられますが違います。手振れ補正ブーストと言うのはGH5とかで付いている手振れロックと言う機能が名称変更されたものだと思います。「三脚要らずのビタ止まりモード」で、基本的に固定撮影に使うものです。
この「手振れ補正ブースト」は移動撮影、カメラワークでは使用しない事を強くお勧めします。画角の保持を優先するモードなのでパンニング、チルトの動作など、カメラを振る動きをすると映像がぎこちなく映ることが有ります。

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手振れ補正は使い分けましょう(左:通常手振れ補正 右:手振れ補正ブースト)

手振れ補正、手振れ補正ブーストのファンクション設定

私の場合はファンクションボタンの一等地にあたる前面ボタンに割り振っています。と言うのもS5は三脚要らずの手持ちスタイルで撮る事が多いので、とにかく「通常の手振れ補正」と「手振れ補正ブースト」の切り替えを頻繁に行います。これをボタン一つでワンアクションで切り替えたいのです。

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動画撮影時の基本設定(ピクチャープロファイル)

ピクチャープロファイル設定

ダイナミックレンジの高さからV-LogもしくはCineLikeD2を選択する事が多いです。ただし、双方のガンマ特性はいずれもハイライト側のレンジを伸ばす事を優先していますので見かけ上のISO感度は高くなります。

V-Log設定時はISO640(拡張で320)、CineLikeD2はISO200(拡張で100)

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動画とスチルでピクチャーピロファイルを分ける

特にV-Log撮影している人でスチルを撮影する人は絶対にピクチャープロファイルを分けた方が無難です。特にスチル撮影時にV-LogのピクチャープロファイルでRAWで記録できてしまう点は混乱を招きかねません。JPG撮影をV-Logプロファイルで撮りたいと言う人も多いのでこの機能はGH5Sから搭載されていますが、スチルの撮影時はV-Log以外のプロファイルで撮影する事を強くお勧めします。

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クリエイティブ動画モードとスチルの設定は分けることが可能

以下、興味のある方だけ読んでください。
実際にV-LogでスチルRAWを撮影した場合について書きます。何が起きるのかと言うと、V-LogプロファイルでISO640で撮影した際に記録されるスチルのRAWはISO100相当で撮影した画像になるからです。Lighroomが640として認識してくれれば良いのですが、実際のカメラの動きとしてはISO100相当になるのでLightroomの動きは正しいと言えば正しいです。つまりRAWレベルではISO640は3段近くアンダーに撮れてしまったISO100の暗い絵になります。
カメラが飽和するのはLogであろうとRAWであろうと、飽和は内部の回路なり画素で決まっています。Logのプロファイルはその飽和面のギリギリの特性をうまく記録するフォーマットの一つに過ぎません。(まぁその方式が賢いんですけど)V-LogのISO640はスチルのISO100相当と書きましたが、同一の光に対する飽和する際の光の量(LUX・sec)は同じはずなのです。つまりV-LogのISO640はスチルのISO640に対してハイライトに対して2+2/3段の余裕が出ているのです。(厳密にはスチルのゲインが上がっているのでちょっと違うけど)
いろんなサイトでLogの優位性については書かれていますが、なぜLogの最低感度が高くなるのかを記載している人は皆無なので、そのうちしっかり書いてみたいと思います。Logに限らずCineLikeプロファイルでも最低感度がISO200になるのも同じ理由によるものだと思います。
更に書き加えると、拡張感度はデジタル的な処理でISOのゲインを下げる処理をしているはずなので拡張ISO320とISO640のハイライトの飛びは同じ光量で到達します。つまりISO320にできるからと言って倍の露光時間を設定してもISO640と同じ露光間でハイライトは飽和に到達するはずです。つまり明るい側のダイナミックレンジを重視する撮影ではISO320を使うべきではなく、NDフィルタなどで減光する対策を取るのが無難です。

動画撮影時の基本設定(表示周り)

水準器表示をONにする

 まぁ、水平が分かる被写体の場合は要らんとは思いますが、私の場合は表示しています。

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スポット輝度メーターを表示する

基本はV-Logプロファイルの場合は評価測光での露出値を概ね±0〜+1で撮る事を心がけていますが人物の顔に露出をしっかり合わせたい時に便利なのがスポット輝度メーターです。

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ゼブラを表示する

ゼブラは極端に低いとちょっとした空がゼブラだらけになってしまうので、鬱陶しくなります。私のLog撮影の場合、あくまでハイライトのデータを失う事を避けるための確認なので、90%もしくは95%で設定しています。注意しないといけないのは100%の設定ができるのですが、Log撮影の場合は100%の設定ではゼブラが表示されないと言う事です。

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Logの時は100%にはしないようにしましょう。ゼブラの意味が無くなります。

下記も興味のある方向けです。
下図はVaricamのホワイトペーパーからV-Logのガンマ特性を算出したEV-IREの関係です。赤い領域がS5で取得可能なダイナミックレンジとなります。つまりS5では使用上はハイライトクリップレベルはIREとして95%を超えた位の所に有ります。流石にこの領域になると10bitデータが撮れるS5とは言え通常ガンマに戻した際の諧調性は怪しくなりますが、少なくとも95%以内にデータを収めれば白飛びすることは有りません。逆にゼブラを100%設定と言うのは実はデータを取得できない範囲と言う事が言えます。なぜLog撮影の際にゼブラが100%の設定ができる様にしてあるのか寧ろ謎ですが。。。

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撮影を始める前に

ダストリダクション実行 

LUMIX S5はS1/S1R/S1Hに搭載されていた超音波方式のダストリダクションシステムから手振れ補正アクチュエータ―を使用した機械式のダストリダクションシステムに変更になっています。思ったよりもゴミを落とす性能は高く、3週間使った感じではゴミで困ったという事はありません。ただし、SSWFの様に毎回カメラの起動時にダストリダクションが自動で実行される方式とは異なり、毎回手動で動作させる必要がありますので注意が必要です。いっそ毎回起動時にダストリダクション機能が動作してくれる設定も対応してくれたらええのにという気がせんでもない。結構ブルブル振動するのと音がするので起動時に勝手に動作させるとびっくりされるという理由で手動方式なのかもですね。

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手振れ補正ブースト時はカメラを少し振る

これがどのくらいの効果があるかどうかが現状はっきりしませんが、ストラップをピンと張って半ば人間三脚の様に撮影してた時に、手振れ補正の効きが悪いと感じた事があります。これは、ごく稀ではありますが、カメラが三脚に固定されたと勘違いして手振れ補正がOFFなっているのでは無いかと推測しています。ビミョーに手振れ補正の効きが悪い?と感じた場合はカメラを敢えて撮影前に振って(といっても激しく振る必要はないです)カメラに手持ちなんだよと教えてあげることにしています。細かく検証をしたことは無いですが、ごくまれにBIS寝てる?と思える事があるので、もし同じ症状に感じた人がいればお試しください。

私の動画撮影時の独自設定

カスタムダイヤルを使いこなす

ここからがS5の真髄かもしれません。これはS1/S1Hでも実装されている機能で、非常に撮れ高が上がる機能です。

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カスタムメニューを複数使い分けると言うものですが、そう単純な話では有りません。スチル撮影の場合はほとんどの場合は撮影を行いながら設定を変える事があるのはSS/ISO/絞り/WBであってそれ以外にコロコロ変更したい項目はAF/MFの切り替えくらいだと思います。
一方で、動画撮影の場合は撮影のフォーマットそのものを変えたいと言う事がしょっちゅう有ります。動画の4K24p、4K30p、4K60p、更に4K30pのクロップ撮影(APS-C/Pixel-by-Pixcel)やFHD120pなど切り替えて使いたいのです。撮影現場で実際に撮影を行うと、ここはスローで撮りたい、ここはクロップさせて撮りたい、など撮影フォーマットに関わる部分でコロコロ変更を行いたいケースが多々有るのです。ここではカスタムダイヤルを使った私がやっている動画フォーマットの割付け設定を紹介します。

◆カスタムダイヤルC1
撮影フォーマット:4K30p 4:2:2 10bit
ピクチャープロファイル:V-Log
WB:太陽光
SS=1/60 / ISO640 / F任意

 

◆カスタムダイヤルC2
撮影フォーマット:4K60p 4:2:0 10bit
ピクチャープロファイル:V-Log
WB:太陽光
SS=1/60 / ISO640 / F任意

 

◆カスタムダイヤルC3-1
撮影フォーマット:FHD120p 4:2:0 8bit
ピクチャープロファイル:V-Log
WB:太陽光
SS=1/125 / ISO640 / F任意


尚、カスタムダイヤルのC3はさらにC3-2~10に設定を増やすことが可能なので合計12個の設定をカスタムに登録させることが可能です。
まぁここまでは(数に程度差はあるとしても)割とどの機種を使っても出来るのかと思います。

カスタム設定の名前を付ける

 それぞれの設定がどんなものなのか直ぐに分かるようにそれぞれのカスタムモードは名称設定を行う事が可能です。漢字は使えないですが、英数字と平仮名、カタカナが使えます。

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登録内容の呼出しタイミングの変更

そしてこれが、私の一番書きたかったところです。
ここは何をするところ?と思われるかと思いますが、ようはカスタムダイヤルに登録されている設定をいつ呼び出すのかを決める箇所になります。

一番上の「撮影モードの変更時」がONであれば、

ダイヤルをC1で撮影していてISOを640から1600まで増感→C2→C1に戻すと、ISOは登録内容であるISO640に戻ります。仮にこれをOFFにすると

ダイヤルをC1で撮影していてISOを640から1600まで増感→C2→C1に戻すと、ISOは登録内容であるISO1600のままという事になります。

これ凄く便利だと思いませんか?さらにスリープすると登録設定になるようにするのかそれとも最後の記憶を保持し続けるのか、は「スリープモード解除時」のON/OFFで選択することが出来ます。 

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同様に電源ON時をOFFすると、カスタム設定を手動で読みださない限りは設定変更した最後の状態をそれぞれのモードダイヤルで保持し続けるという動作をします。ただし、なんらかの理由でカメラがフリーズしてバッテリーをいきなり抜くなどの行為をした際はその限りではありません。

撮影をしていてカスタムダイヤルを変更することで、撮影のフォーマットをコロコロ変えて撮影したとしても、照度が刻々と変わる現場で最後の色温度や露出をそれぞれのダイヤルのメモリが保持してくれているので、4K30p(C1)→4K60p(C2)→FHD120p(C3)をそれぞれで露出を弄って撮影した後に再び4K30p(C1)に戻っても最後のC1の設定に戻ることが出来るのです。

これは、照度条件が刻々と変わる夕刻での航空機撮影や人物撮影で撮影フォーマットを瞬時に変更出来て、非常に撮れ高が上がる撮影方法です。モードの切り替えはワンアクション、ISO/SS/F値も全てワンアクション。しかも今回のS5はモードダイヤルも右肩にあるので全てワンハンド(親指と人差し指のみ)で設定を変更することが可能になっています。

その他

他にも挙げると、

・戻るボタンを再生に振ってあげると、撮影したデータの確認と削除をワンハンドで行う事が可能です。
・REC時の赤枠表示も当然ON
・V-LogビューアシストもONにしますが、HDMIで外部記録する場合はHDMI側のビューアシストはOFFにしないとLUTが当てられた状態の映像が出てしまうのでご注意を
・必要に応じてフォトスタイル表示の制限をかけて余計なフォトスタイルを非表示に
・感度ステップは1/3EVに設定
・フォーカスリング制御はリニアに設定
・良く使うメニューはマイメニュー編集に登録
・自宅でスチルを撮影するときは撮影と同時にPCにデータが飛ぶようにWi-Fi設定
・マニュアルレンズは予め焦点距離をカメラ側に登録

他にも結構弄っている部分があるので、一度設定をリセットして確かめようかなと思います。不足分に気づいたら後日追記したいと思います。

最後に

とにかくLUMIXの操作・UI系は一言でいうなら「カスタマイズし放題」という事につきます。ボタンもデフォルトの役割が刻印されてはいますが、カスタマイズできないボタンはないので、「好き勝手やってね」という状態です。優秀なUIに加えて自由なカスタマイズ性があるカメラとしてLUMIXは非常に優秀だと思います。

是非、あなた色に染めて撮影を楽しんでくださいませ。

 

筆者:SUMIZOON

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