とあるビデオグラファーの備忘録的ブログ

ビデオグラファーsumizoonのブログ 一眼動画に関する機材や撮影方法を中心に情報を発信していきます。

LUMIX S9に似合うレンズを考える(コンパクトな単焦点レンズ)

LUMIX S9の発売日は6/20(木)
でもって予約は5/29 AM10時との事。
考えてみたら発売日まで1ヶ月を切っています。LUMIX S9を購入して初めてLマウントを使うと言う人も多いかと思います。

そこで、このエントリではLUMIX S9に似合いそうなレンズを書いてみたいと思います。Lマウントレンズはシグマから数多くのレンズが発売されていますし、LUMIX純正レンズもだいぶ充実してきました。

LUMIX S9は小型なので、あんまり大型のレンズだとバランスが悪い。ってなわけで小さいレンズを中心に写りに定評のあるレンズをピックアップしてみます。

ちなみにLUMIX S9の予約は5/29 10時から各種ECサイトで可能ですがシステムファイブさんのサイトを貼っておきます。システムファイブさんの予約サイトはこちら
アフィリエイトリンクになっています。Amazonリンクも基本アフィリエイトリンクなので踏みたくなかったら検索かけてくださいませ。

 

一覧表にしてみた

拡大しないと細かくて読めないと思いますが、表にしてみました。一部ここで紹介していないレンズも含みます。

もし間違いがあったらご指摘ください。

単焦点レンズ

LUMIX純正の小型単焦点は現状18mmF1.8、24mmF1.8、35mmF1.8、50mmF1.8、85mmF1.8があります。このF1.8単焦点シリーズには大きな特徴があり、それぞれのレンズの大きさが全く同じ、フィルター径まで同じと言う特徴があります。

フルサイズっぽくボケる写真、動画を撮りたい!っていう人に取ってはこれら明るい単焦点を選ぶのが良いでしょう。

https://panasonic.jp/dc/products/s_series_lens.html

特にボケ感を出すのであれば標準域だとボケを演出しやすいので、35mmF1.8もしくは50mmF1.8が使いやすいレンズです。ポートレートでがっつり背景をボカしたいのであれば中望遠になりますが、85mmF1.8が良いかと思います。

なお、私は35mm/50mm/85mmを所有しています。

ちなみに、広角側は私はズームを使うことが多く、後述するLUMIX S 14-28mm F4-5.6 MACROもしくは16-28mm F2.8 DG DN | Contemporary、明るい広角単焦点を使いたい場合は20mm F1.4 DG DN | Artを使用しています。20mm F1.4 DG DN | Artに関しては少し大ぶりなのでLUMIX S9とはバランスが悪いかと思いますが少々フロントヘビーでも問題無いというのであれば写りも優秀でお勧めです。とはいえ20mm F1.4 DG DN | Artは星景写真のためのスペシャルレンズといったものなのでスナップとかではかなりオーバースペックな印象はあります。そういう意味ではLUMIX S 18mm F1.8やLUMIX S 24mm F1.8はコンパクトで夜でも高感度撮影になりすぎない「明るさを確保できるレンズ」だといえます。またSIGMAからはコンパクトながら妥協しない写りが楽しめる特色のあるレンズIシリーズがありますのでLUMIX Sシリーズとマッチするレンズを紹介します。

LUMIX S 35mm F1.8

重量295g
絞り形式:9枚羽根 円形虹彩絞り
開放絞り:F1.8
最小絞り:F22
レンズ構成:9群11枚(非球面レンズ3枚、EDレンズ3枚)
撮影可能範囲:0.24m~∞(撮像面から)
最大撮影倍率:0.22倍
フィルター径:Φ67mm
最大径×長さ:Φ73.6mm×約82.0mm

筆者所有のレンズ。万能感がある単焦点。最大撮影倍率:0.22倍でF1.8シリーズでは最大の撮影倍率を誇ります。手ブレ補正(動画:強)を使うとざっくり45mmに近い感覚で使えるので倍率的には使いやすいレンズです。

お値段83,000円程度

ボケが強いカットはほぼS 35mm F1.8 LUMIX S5IIXにて撮影

同レンズで撮った作例 LUMIX S5IIにて撮影

LUMIX S 50mm F1.8

重量300g
絞り形式:9枚羽根 円形虹彩絞り
開放絞り:F1.8
最小絞り:F22
レンズ構成:8群9枚(非球面レンズ3枚、EDレンズ1枚、UHRレンズ1枚)
撮影可能範囲:0.45m~∞(撮像面から)
最大撮影倍率:0.14倍
フィルター径:Φ67mm
最大径×長さ:Φ73.6mm×約82.0mm
筆者所有のレンズ。最大撮影倍率:0.14倍でF1.8シリーズでやや寄れないレンズとなります。手元を写すと言う使い方はできませんが、50mmと言う画角は汎用性が高く私も一番しっくりくる画角です。手ブレ補正(動画:強)を使うとざっくり63mm程度。ポートレートを撮るのも良いです。

お値段53,000円程度

ボケが強いカットはS 50mm F1.8 LUMIX S5にて撮影 それ以外はLUMIX S24-105mmにて撮影

LUMIX S 85mm F1.8

重量355g
絞り形式:9枚羽根 円形虹彩絞り
開放絞り:F1.8
最小絞り:F22
レンズ構成:8群9枚(EDレンズ2枚)
撮影可能範囲:0.8m~∞(撮像面から)
最大撮影倍率:0.13倍
フィルター径:Φ67mm
最大径×長さ:Φ73.6mm×約82.0mm
筆者所有のレンズ。先の50mmよりもさらに寄れませんがポートレートスペシャルレンズですし、背景もかなり狭く写る画角なので被写体をクローズアップしたい場合に有効な一本です。

お値段74,000円程度

同レンズで撮った作例 LUMIX S1Rにて撮影

同レンズで撮った作例 LUMIX S5にて撮影

結局、フルサイズらしいボケを楽しめるのはこの3本ですが、どれか迷ったら35mm or 50mmかなぁ

とはいえ、このF1.8シリーズはコンパクトなのですが、LUMIX S9につけると若干大きく見えるはずです(重さは文句なしなんだけど)。なので見た目をだけ重視する方は径が少し小さいSIGMA Iシリーズの中から選ぶのもありだと思います。

SIGMA Iシリーズ 17mm F4 DG DN

重量225g
絞り形式:7枚(円形絞り)
開放絞り:F4
最小絞り:F22
レンズ構成:8群9枚
撮影可能範囲:12cm~∞(撮像面から)
最大撮影倍率:0.28倍
フィルター径:φ55mm
最大径×長さ:φ64.0mm × 48.8mm

シグマさんからお借りしてレビューさせていただいたレンズです。F4と言う明るさではありますが、その絞り値から非常にコンパクトにできているレンズです。重量も大きさも非常にコンパクトですが写りは非常にシャープです。SIGMA fpとのマッチングは非常に良いので、LUMIX S9でもマッチすると思います。

お値段77,000円程度

同レンズで撮った作例 SIGMA fpにて撮影

sumizoon.hatenablog.com

SIGMA Iシリーズ 35mm F2 DG DN

重量325g
絞り形式:9枚(円形絞り)
開放絞り:F2
最小絞り:F22
レンズ構成:9群10枚
撮影可能範囲:27cm~∞(撮像面から)
最大撮影倍率:0.18倍
フィルター径:φ58mm
最大径×長さ:φ70mm × 65.4mm

このレンズは私は使用したことがありません。と言うものLUMIX S 35mm F1.8をもっているからと言う所が大きいです。重量は325gなのでLUMIX S 35mm F1.8の方が少し軽くまた明るさもLUMIX S 35mm F1.8の方が軽いです。

とは言え大きさと言う観点ではSIGMA 35mm F2 DG DNの方がコンパクト。ビルドクオリティも金属の削り出しであり重厚感があります。正直見た目で選ぶならこちらも35mm F2 DG DNかなぁと。。

お値段68,000円程度

35mm F2 DG DN | Contemporary を含む映像作例

SIGMA Iシリーズ 45mm F2.8 DG DN

重量215g
絞り形式:7枚 (円形絞り)
開放絞り:F2.8
最小絞り:F22
レンズ構成:7群8枚
撮影可能範囲:24cm~∞(撮像面から)
最大撮影倍率:0.25倍
フィルター径:Φ55mm
最大径×長さ:φ64.0mm × 46.2mm

SIGMA fpと同時に発売されたレンズだと記憶しています。この焦点距離単焦点レンズとしてはやや暗いレンズではありますが、そのかわり軽い。そこそこ寄れる。写りはシャープに写ると言うよりも柔らかい描写が特徴でファンが多いのもこのレンズの特徴です。ちょっと他のレンズとは趣が異なるのが45mm F2.8ですが私は所有していません。欲しいと思うんだけどなかなか手が回らない。(首も回らん。。。)

お値段57,000円程度

SIGMA Iシリーズ 50mm F2 DG DN | Contemporary

重量350g
絞り形式:9枚(円形絞り)
開放絞り:F2
最小絞り:F22
レンズ構成:9群11枚
撮影可能範囲:45cm~∞(撮像面から)
最大撮影倍率:0.14倍
フィルター径:Φ58mm
最大径×長さ:φ70.0mm × 68.0mm

こちらもコンパクトな50mmです。F2と言う無理のない設計からコンパクトさを実現しています。LUMIX S 50mmF1.8同様にあんまり寄れないレンズです。逆光耐性も高く、隅まで綺麗に解像するレンズです。このレンズに限らずSIGMAの最近のレンズはいずれも逆光耐性が高いのが特徴です。昔から50mm F1.8などは撒き餌レンズと呼ばれていますが、このレンズに関してはいわゆる安かろう&描写そこそこの撒き餌とは一線を画すレンズです。まぁ、お値段8万円を超えるので当たり前か。。。

お値段84,000円程度


同レンズで撮った作例 SIGMA fpにて撮影

 

sumizoon.hatenablog.com

SIGMA Iシリーズ 65mm F2 DG DN | Contemporary

重量405g
絞り形式:9枚(円形絞り)
開放絞り:F2
最小絞り:F22
レンズ構成:9群12枚
撮影可能範囲:55cm~∞(撮像面から)
最大撮影倍率:0.15倍
フィルター径:Φ62mm
最大径×長さ:φ72mm × 74.7mm

以前プロニュースさん経由でレンズをお借りして試させて頂いたものですが、今回の記事を書くにあたってこの映像を見ていたら、65mm F2がすげー良い。と思ったのでピックアップ。このレンズ、実は7万円台だと言うことに今更知ってすごいコスパの良いレンズだと改めて思いました。
85mmでポートレートを撮るにはちょっと長いと言う方は65mm F2がしっくりくるかもしれません。

お値段77,000円程度

65mm F2 DG DN | Contemporaryを含む映像作例

65mm F2 DG DN | ContemporaryカメラはS1H

 

TTArtisan 50mm F2(マニュアルフォーカス)

重量212g
絞り形式:10枚
開放絞り:F2
最小絞り:F16
レンズ構成:5群6枚(高屈折レンズ2枚)
撮影可能範囲:50cm~∞(撮像面から)
最大撮影倍率:(非公開)0.1倍程度
フィルター径:Φ43mm
最大径×長さ:Φ60×35 mm

SIGMA fpでお気軽スナップする用に使っているレンズです。これは焦点工房さんからサンプルを頂いたレンズですが、使ってて楽しいレンズです。

お値段11,000円程度

以下の記事でも言及していますが、とにかく小さいのです。作例も載せてますので参考にして頂けたらと思いますが、写りは全然悪くない。むしろ好き。

価格は1万円ちょい。金属鏡筒でビルドクオリティも高い。マニュアルレンズとは言え、日本ではこのクオリティのレンズをこの値段では出せないと思います。

同レンズで撮った作例 SIGMA fpにて撮影

sumizoon.hatenablog.com

ですが、、、このレンズは現状Lマウント版はどこにも存在していない様です。今回のLUMIX S9に合わせて再製造してくれることを願っています。

以下のAmazon販売ページ見てもLマウントだけ選択肢が消滅していますが、きっと復活してくれると信じています。

 

TTArtisan 11mm F2.8 fisheye(マニュアルフォーカス)

重量510g
絞り形式:7枚
開放絞り:F2.8
最小絞り:F16
レンズ構成:7群11枚(ED特殊低分散レンズ1枚、高屈折レンズ4枚)
撮影可能範囲:17cm~∞(撮像面から)
最大撮影倍率:(非公開)
フィルター径:装着不可
最大径×長さ:Φ67mm × 85-89mm

こちらはLUMIX S1を買った際に、当時広角レンズが不在だったので遊びで買ったレンズです。が、これすごく良いです。値段は3.5万円程度。こちらもマニュアルフォーカスレンズではありますが、11mmと言う画角からほぼパンフォーカスで取れるのでざっくり無限遠に一回合わせてしまえばよっぽと寄らない限り大概の被写体でピントが合います。
お値段36,000円程度

同レンズで撮った作例 LUMIX S1にて撮影

LUMIX S 100mm F2.8(マクロレンズ

重量298g
絞り形式:9枚羽根  円形虹彩絞り
開放絞り:F2.8
最小絞り:F22
レンズ構成:11群13枚(非球面レンズ3枚、UEDレンズ2枚、EDレンズ1枚)
撮影可能範囲:0.204m~∞(撮像面から)
最大撮影倍率:1.0倍
フィルター径:Φ67mm
最大径×長さ:Φ73.6mm×約82.0mm

最後はLUMIX Sシリーズのマクロレンズです。マクロとは等倍で写せるレンズの事を言います。例えばLUMIX S9はフルサイズセンサーを搭載していますが、そのフルサイズセンサーのサイズと同じ36mmx24mmの被写体がすっぽり画角に収まるまで寄れて、その状態でピントが合う事を指します。

つまり近いものをデカく写せるレンズです。(望遠マクロの話は一旦置いておきます)

マクロレンズは小さいものをデカく写すことができるので、アクセサリーなど細かい撮影では必須のレンズです。このレンズは100mmと言う焦点距離ながら画期的に小さいレンズとなっています。ただし、カミソリのようにキレる描写かというとそういうわけでもないですが、少し試させていただいた限りは普通に綺麗に撮れるレンズだと感じました。確かに若干ユルいところはあるけど、コンパクトなLUMIX S9と組み合わせるのであればベストマッチなレンズだと思います。

 

さて、今回はコンパクトな単焦点レンズをピックアップして記事を書いてみました。次回以降、広角ズームレンズ、標準ズームでLUMIX Sシリーズと組み合わせたら良さげなレンズを紹介したいと思います。

 

おまけ

LUMIX S 26mm F8(9/1までの購入分ではプレゼントされる)

ちなみにLUMIX S9と同時に発表されたのがコレ。重量58g

Φ67.1mm x 約18.1mm(先端よりレンズマウント基準面まで)
厚みも18.1mmとなんとも薄いくて軽いですが、F8固定、そしてマニュアルフォーカスです。
F8固定でピントをちゃんと合わせれば作例を見る限りはちゃんと写りそうですが、フィルタをつけるためのスレッドも切られてないですし、キャップをつけることもできません。さらにはマウント部はプラスチックと言う仕様です。残念ながら所有感を満たすレンズではないですが、写りはちゃんとしてそうな雰囲気です。

なお、このレンズは単体販売する様ですが、厳しい言い方をするとこれで3万円台はちょっと高いかなぁと思います。

ま、タダなので文句は言えんけど

https://panasonic.jp/dc/products/S-R26.html

 

panasonic.jp

 

てなわけで、余裕があったらズームレンズ編も書きたいと思いますが、S9はやっぱり小型単焦点が似合うと思う。仕事で使う便利さならズームだけど、趣味性の高いS9なら単焦点で遊ぶのがあっていると思うしね。

ではでは

 

筆者:SUMIZOON

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