さて、いよいよ開発発表がなされたGH6と発売がアナウンスされたGH5MK2について書きたいと思います。蓋を開ければGH6開発発表と共にGH5MK2は機能アップが随所に盛り込まれていることが明らかになりました。
GH5MK2はGH5から部材変更しただけなんていう憶測も流れましたが、そんな事はありませんでした。
GH2を2台/GH4/GH5/GH5Sと3台所有してきたLUMIX GH馬鹿の筆者ではありますが、この発表はドキドキしながら見ておりました。
というか今現在、この記事は下記の動画を見ながら書いています。
それでは、発表の内容をみていきたいと思います。
GH5MK2概要
多くはプレス用に配布されたと思われるコレを参考に書いています。おそらく明日26日に日本での正式発表があると思います。
これに関しては先日、当ブログで書いた通りですが、もう一度まとめなおしてみたいと思います。
尚、前回書いた記事は下記の通り。
発売日・価格に関して
◆発売予定日:2021年6月25日(金)
◆販売価格:20万円前後(ボディ)
まだ発売まで1カ月ありますが、予約特典などがあるかもしれません。何か分かればここに追記したいと思います。この価格に関してですが、本日時点でのGH5の価格は
¥167,999です。これに比べてLog撮影やネットワーク機能やら4K60p10bitやらの機能追加や画質向上分(とは言え未確認だけど)を考えると値段は決して高くない。むしろ安いと考えるのが妥当かと。
20.3M Live MOSセンサー
これに関してはGH5のものと同じと推測されますが、ARコーティングはG9などGH5以降のセンサで採用されています。GH5では特定のレンズと組み合わせた際に紫色のフレアが発生することが多かったのですが、それが無くなっていると期待しています。
無制限記録
これはGHシリーズのお家芸ですね。他のGHと同様に真夏の炎天下でも熱停止しない撮影を可能にしている様です。これからあのカメラやあのカメラもこれから初めての夏を迎えます。どんな時でも止まらない(と間違いなく思う)はこのカメラの絶対的なアドバンテージでしょう。
USB給電・充電対応
USB PowerDelivery 規格に準拠との事。バッテリーの消費を抑制しながら撮影可能という表現をしていますが、これ組み合わせるモバイルバッテリー次第では事実上の無制限記録ができるかもしれません。
GH5からアップデートしたヴィーナスエンジン
これに関してはGH5までとそれ以降は明らかに絵作りが異なっているため、GH5Sの様な美しい絵作りが期待できます。私はGH5とGH5Sを混在させた時によく困ったのはGH5Sのスキントーンやグラデーションの描写の違いでした。ノイズ耐性は当然GH5Sの方が良いのは当然ですが、とにかくGH5Sは色の出方が自然で美しいのです。おそらくGH5MK2はこのトーンを引き継ぐものと思います。
追従性度が向上したリアルタイム認識AF
GH5とGH5SではAFの効きが結構異なります。当然後発のGH5Sの方が人物認識AFが搭載されていてより精度が高いのです。さらにGH5Sでは搭載されていなかった「頭部認識」がされるようになっています。
尚、余談ですが、GH5/GH5Sでは4K30p撮影においてSS=1/60よりも短く設定するとAFが高速化するというギミックがあります。これはバックグラウンドで4K60p動作をしているためと推測していますが、GH5MK2でも同様なのかどうかを試してみたいところです。尚、GHの動画AFが遅いと言っている方の多くはこのシャッタースピード設定をうまく使いこなせていないケースがある様です。
また、スチルのAFに関してはこれまでのGH同様に爆速の部類だと思います。
Cinema4K60p 10bit記録(当然クロップ無し)
個人的にGH5Sを大きく超えていると思うのはこの点です。確かにGH5SはCinema4K60pで撮影する事が出来ましたが、そもそも8bitになってしまいます。GH5MK2ではそれが10bitで撮れるというのがこのカメラ最大のアドバンテージだと思います。もちろんGH5譲りのクロップ無しの全画素読み出しでこれを実現している点は素晴らしいと思います。
V-Log L プリインストール
思えばGH5はLog(V-Log L)撮影のためには専用のライセンスキーを別途購入する必要がありました。ですが、今回のGH5MK2では初めからV-Log Lが使えます。特にLog撮影は10bit収録をしてこそのガンマカーブなので4K60pも内部収録ができる点はGH5/GH5Sを超える利点だと思います。当然LUTを適用した状態でモニタリングできるV-Log Lビューアシスト機能も搭載されます。
Dual I.S.2 6.5段手振れ補正
GH5が5段だったのに対してGH5MK2では1.5段分向上しているとの事です。1.5段分って言いますがこれってシャッタースピードを今までの半分以下にしてもブレない事を指していますのでかなりの進化だと思います。
当然効きは焦点距離に依りますが例えば、今まで1/30の状態でなんとか撮ってたものが1/15でも歩留りを高く撮影する事ができるという事を指しています。
https://panasonic.jp/dc/products/g_series/g9pro/dual_is.html (G9の説明図を転載)
赤枠REC表示
LUMIX S1Hに初めて搭載された、REC中の赤枠表示ですが一度この表示に慣れると2度と戻れないくらいに逆タリーの頻度が下がります。とにかくこれの視覚効果はデカいです。
スポット輝度メーター
S1Hに初めて搭載されたスポット輝度メーターですが、これも慣れると手放せない機能です。
写真はウチのブログで紹介したS1Hのもの
詳細は下記の過去記事をご覧ください。
フォーカスリングのリニア/ノンリニア設定が可能
LUMIX Gシリーズに限らず世の中のミラーレス純正レンズのほとんどはバイワイヤ方式です。つまりフォーカスリングと内部のレンズは機械的な結合はなく、電気的にモーターでフォーカスが動く仕組みです。Panasonic以外のメーカーはノンリニアという、フォーカスリングを早く回せば早くフォーカスが移動し、遅く回せばフォーカスがゆっくりと動くアクセラレーションが働きます。
ところがコレ、フォーカスギアを使った際や、マニュアルフォーカスの際には「余計なお世話」でしかありません。マニュアルレンズの様にリニアに動作させる駆動が可能になるのでピン送りやフォーカスギアを使った際のフォーカシングが出来ます。
LUMIX Sシリーズで採用されてから、私は全て「リニア」に設定することでマニュアル操作がラクになりました。GH5MK2ではこれが実装されたのは嬉しい事です。
https://av.watch.impress.co.jp/docs/topic/special/1306186.html
無線ライブ配信機能
これは完全に盲点でした、スマートフォンと連携しYoutube配信を行う事ができるというものです。当然スマホアプリからWi-Fi経由でライブ配信をすることも可能の様ですが、これに関しては追って書きたいと思います。
尚、ライブ配信中は青枠表示される模様です。いや粋なことするねぇ。
有線IPストリーミング機能(後日ファームアップ予定)
GH5MK2をPCにLANケーブル接続をすることで映像、音声を安定して配信することができるもの。(RTP/RTSP)
スマホとUSB接続してライブ配信(後日ファームアップ予定)
GH5MK2とスマホをUSB接続して安定したライブ配信を可能にするというもの。
とにかく最後の3つは実際に試さないとその利便性は分からないのですが、少なくとも民生カメラでこれだけ配信系機能を持った機種は存在しないはずです。完全にYoutuberのライブ配信に使ってくださいね。という機能で斜め上の進化をしてきた感じです。
GH5MK2まとめ
冒頭にも書いた通りGH5MK2は、当初流れていた憶測である「GH5の部材変更版」では無く、GH5の機能・画質向上版でした。発売から4年が経ったGH5は今でも一線級の動画カメラであるという認識です。それが機能アップして帰ってきた事を素直に喜びたいと思います。
尚、ダストリダクションはどうも超音波方式(SSWF)ではなくセンサシフト方式になっている様ですが、これに関しては自動起動のSSWFと異なり手動起動が必要です。とは言えS5もそうでしたが強力なアクチュエータのお陰か、かなりリダクションの効きは良いので、センサシフト式になったからと言ってゴミを過剰に気にする必要は無いと思います。少なくとも私はS5を使ってて「センサシフト方式だからゴミがすげー困った」なんてことは無いです。
話は少し脱線しますが、マイクロフォーサーズの被写界深度は動画には非常に有利です。一部カメラクラスターではフルサイズ信仰がありますが、極端に深度の浅い動画をみてると「もうちょっと絞ったら?」と思う事が多々あります。特に部屋撮りYoutuberの方で、明るい単焦点を開放で使われる動画は良く目にします。ちょっと見てるとしんどいのよね。(かくいう私もフルサイズでその手の動画を撮る時も多いんですけどね)
でもどうせ絞るんだったら、システム的に小さくてレンズも安いマイクロフォーサーズの方がフルサイズよりも結果が好ましい事が多いのです。
そもそもテレビカメラはマイクロフォーサーズよりも小さい2/3が主流です。「世の中なんでもボカしゃいいってもんじゃない」と思うのは筆者だけではないと思います。なのでマイクロフォーサーズは動画を撮るのに、ある種最適なフォーマットと考えています。それにボカそうと思えばガッツりボカす事もできるしね。
そんな中で発売されるGH5の機能向上版はGH5の無しえなかった4K60p10bit記録や配信系の機能を引っ提げて登場したわけです。今後増える動画配信者にとってこれほど面白い機能が備わったカメラは無いかもしれません。(まだ使ってないからわからんけど)
とにかく、一刻も早くこのカメラ試したい。あ、でもコレ本来はスチルカメラなんですぞ。
ウチのGH5Sと撮り比べてみたい
その他
GH5SがProResRAWに対応するとの事。これは早速試してみたいです。来月9日にアップデートリリースです。ウチではなるべく早く作例を公開したいと思います。
やべー25-50mmF1.7が出る。。。デカいよねコレきっと。とは言え使ってみたいレンズです。
GH6の開発発表
GH6がチラ見せされました。
また情報はあまり無いですがS5系の様な角ばったデザインの様です。
スペックの一部として公開されたのが下記です。
新センサー&新エンジン
4:2:2 10bit DCI4K60p無制限記録
10bit 4K120p HFR/VFR記録(こちらは無制限とは言っていないはず)
10bit 5.7k60p記録
GH5よりも少し画素数の多いセンサが採用されている模様です。水平画素数が5.7Kと思われるので、おそらく24MP程度と予想されます。私が聞き逃しているのかもしれませんが、ネットを見る限り2021の末までに発売。価格は2500ドルとの事。え?意外と安い。。。(金銭感覚が完全に崩壊してるけど)
そしてand more...が何より気になる。。
うむ、これ絶対買うやつだ。。。
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過去の作例(GH5S/GH5/GH2)
筆者:SUMIZOON
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