とあるビデオグラファーの備忘録的ブログ

ビデオグラファーsumizoonのブログ 一眼動画に関する機材や撮影方法を中心に情報を発信していきます。

SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN 作例

こんにちは動画バカのSUMIZOONです。

SIGMA 14-24mm F2.8 DG DNを借りて試してみた

今日は大阪はスカイビルで行われていたシグマのレンズ体験会に行ってきたので、そこでお借りしたレンズの一本「SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN」の写真を貼っておきます。

 スチルを撮ってての感想は、歪みが少なく周辺までシャープに映って逆光に強い。値段も安く(だいぶ金銭感覚崩壊してますが…)SIGMAの大口径ズームにしてはコンパクト。とにかく欲しくなるレンズでした。

 

 このレンズは前玉が出っ張っていてフード一体型なのでねじ込み式のフィルタは付けられないです。後玉にリアフィルタホルダーが付いているのでNDフィルタ付けて動画撮影をしたい所ですが、現状フィルタが無さそうです。近日発売されるんですかね。

 S1と組み合わせた際の動画撮影で気になる点は最後に記載しています。

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SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN + LUMIX S1

Lマウント唯一ネイティブ超広角レンズ

 とにかく、Lマウントはネイティブレンズでは超広角不在でしたので、このレンズは心待ちにしていました。LEICAのSUPER-VARIO-ELMAR-SL 16-35mm f/3.5-4.5 ASPH.があるけど庶民では買えないのでスルー)

 この14mmという画角はとにかく強烈なパースが付きますので使いどころが難しいです。でもこういった構造物をデフォルメして撮る際にはどうしても欲しい画角です。

 もともと私はマイクロフォーサーズの名玉

Panasonic マイクロフォーサーズ用 7-14mm F4.0 広角ズーム G VARIO ASPH. H-F007014

をずっと愛用してきたのですが、その作りと非常に似た感覚を持ちました。(あのレンズ、実はSIGMAがつくったんじゃないの?というくらい共通した匂いを感じました。)

 

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SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN + LUMIX S1

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SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN + LUMIX S1

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SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN + LUMIX S1

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SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN + LUMIX S1

超広角はズームレンズの方が楽

  テレ端の24mmであれば所謂通常の広角画角になります。高々10mmですが、広角での10mmの差は撮れる絵がガラッと変わります。

 以前使っていたEOS5D/EOS5DmkIIIでも14mmでの画角で撮りたい!と思った私は単焦点レンズの

SAMYANG 単焦点広角レンズ 14mm F2.8 キヤノン EF用 フルサイズ対応

に手を出したことがあります。

 マイクロフォーサーズの7-14mmでも7mmのワイド端での使用頻度が高いし、単焦点でもええやろと思いサムヤン14mmの選んだ理由ではあったのですが、これが私的には失敗でした。

 すごく写りが良いのですが、とにかく14mm領域で撮っても絵になる被写体ってのはかなり限定されます。単焦点縛りを受けると、ほんの少しだけ狭く撮りたいというシチュエーションが私の中でかなり多かった事に気づき、正直このレンズは少しストレスになりました。そもそもこの領域は足で稼ぐという撮り方は不可能ですしね。

 そして割り切って撮った後でトリミングするという撮り方が多かったように思いますが、徐々に使用頻度は減りやがで売却することになりました。

 やっぱり私的にはこの領域はズームの方が楽だったのです。

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SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN + LUMIX S1

 

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SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN + LUMIX S1

動画レンズとしての注意点

 一点動画屋さん的に気になるのはS1の手振れ補正と組み合わせた時の挙動です。

 強力なボディ内手振れ補正を搭載した機種で広角レンズを使用すると大概発生する像の歪みが強烈に発生します。ボディ内手振れ補正はセンサをX/Yのシフト補正に加えてアオる方向にも補正を掛けますので当然光学的には歪みが発生します。そもそもアオる方向:Yaw/Pitchにセンサを動かすとバックフォーカスズレるんじゃ?と思いますがピントを外すまではセンサーはアオらないようです

 この動画は全てボディ内手振れ補正ONで手持ち撮影です。前半はそこそこ使えるカット(それでも周辺は手振れ補正による像の歪みがかなり見えます)ですが、問題は最後の歩き撮りをしているカットです。


SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN + LUMIX S1

  もともと歪みが出やすい広角レンズではセンサをX:Y:Yaw/Pitchに動かすとぐわんぐわんと像が歪みます。まあそりゃそうよね、眼鏡かけてる人が眼鏡アオったら見える像は歪みますが、それと同じ現象と思います。(おそらくX:Yだけだったらそんなに歪まないのではないかと思いますが)

 一般にボディ内手振れ補正の効きの良いカメラほどこの像の歪みが発生します。(E-M1mkIIとかはスチルの手ぶれ補正は素晴らしいのですが、動画撮影では標準域でも像の歪みは激しくて動画機として使うのを諦めた事があります。)

 巷では「こんにゃく」と称されますが所謂「ローリングシャッター」とは別の要因です。

ローリングシャッター現象をこんにゃくと表現する人が多いため、この手振れ補正による像の歪みもローリングシャッター起因と勘違いされていますけどね。

 なので、動画撮影時の像の歪みを抑えようとおもったらボディ内手振れ補正を切る!もしくはジンバルなどのスタビライザーで機械的にカメラボディが回転方向にブレない撮り方をする、三脚+ビデオ雲台で綺麗にパンニング、チルトしかないはずです。

 個人的にはS1のボディ内手振れ補正の補正強度を緩くしてくれる設定があったらいいと思っていますが。。。

 ちなみに24-105mmの24mmで使う分にはほぼこの像の歪みは発生しません。とにかく14mmという超広角で動画撮影する場合は注意が必要です。

 とは言え私はおそらくこのレンズを買うと思います。てかこれだけ逆光に強くシャープに映るレンズに魅力を感じずにはいられません。さて金策に走らねば。。。。

 

→後日談ですが、あれこれ考えた挙句、年末に発売されたS Pro16-35mmの方を購入しました^^;