とあるビデオグラファーの備忘録的ブログ

ビデオグラファーsumizoonのブログ 一眼動画に関する機材や撮影方法を中心に情報を発信していきます。

LUMIX S5のProResRAW動画などのファームアップの感想をだらだら書く

LUMIX S5のファームウェアアップデート(11/24公開予定)の内容についてですが、下記に書いた通りですが、その内容のおさらいと、ちょっとした感想を書いてみたいと思います。

l-mount.hatenadiary.jp

f:id:sumizoon:20201104224904j:plain

ウチのLUMIX S三兄弟(S1R使ってみたいけどねぇ)

LUMIX S5の11/24アップデート内容

国内の公式アナウンスはまだだと思いますのでUKのリンクを貼っておきます。

www.panasonic.com

V-Log時のAF認識改善(S1H / S1 / S5)

これは裏を返すと、V-Logガンマ設定時はAF性能が他の通常ガンマに比べて少しAFが弱かったという事を言っているのかと思います。

とは言え、ウォブリングはS1HからS5になりかなり改善されていたのでS5で更に進化するというのは大歓迎。

S1/S1H/S5のAFはV-Logガンマの設定時は迷いやすいという噂を人から聞いていたのですが、この話、ホンマかいな?と思っていました。そもそもAF性能が撮影ガンマによって変わるっていうのが想像つかなかったんですよね。そもそもAFの処理はガンマ補正の前段で行われる処理だと思う(想像だけど)のでガンマってAFには関係ないじゃんと思っていました。ですが、こないだやった、この検証の事を考えると、ありえん話でもないなと。。。sumizoon.hatenablog.com

つまり、内部処理のRAWでレベルで考えた場合はISO640は通常ガンマのISO100での撮影と同じになる。という点。これは撮像素子内の回路はLogの640と通常ガンマのISO100が同じ動作をしているという事を言っています。少し見方を変えると、通常ガンマに比べてLogは標準露出部分はS/Nが(比較的)悪いコード領域で動作しないといけないという事を言っています。要は通常ガンマの-2-2/3段アンダーで撮ってる状態のAFという事。一定照度以上であればS/Nは改善されますが、ピントを合わせたい領域というのは大概標準露出付近という事になります。見方を変えると、ピントを合わせたい部分の露出を+2段程オーバー露出で撮ればV-LogであろうとAFの効きは同じ?と推測しますが、そこらへんはよくわからん。。。そもそもそれをやるとLog撮影の意味ないしね。。

とにかく、11/24に公開されるファームアップで改善されるという事なので、Log撮影がメインの私の様な人は凄く恩恵に預かれるはず。

バリアングルモニタのフリップ時の表示方法が選択可能に

[Horizontal Image Flip(Monitor)] / [Vertical Image Flip(Monitor)] ([水平画像反転(モニター)] / [垂直画像反転(モニター)])という記載ですが、これおそらくモニターをフリップした際に鏡像で表示するか否かを選択できるものと思います。だれもが自撮りするわけではないので鏡像で表示される必要は無いわけですし、これがユーザー側で選択できるようになったのは喜ばしい事だと思います。

5.9K/4K/アナモ4:3(3.5K)ProResRAW撮影サポート(NINJA Vによる外部Rec)

注目の大型アップデートはこれでしょう。NINJA VでProResRAWを記録できるので、高品質なグレーディングが可能となります。現在Adobe Premiere14.5であればそれ以前の問題が解決されていますので、必ずAdobe Premiereをお使いの人は14.5にアップデートしてお使いください。それ以前のバージョンではハイライトのクリップの描写状況が全く異なります。

また、FCPXをお使いの方はターミガンデザインの高信さんが作られた下記動画を参考にしてみてください。尚、高信さんはDaVinciのトレーナーでもあり、あの DRUG-J(DaVinci Resolve User Group Japan)の黎明期に管理をされていた方です。少しマニアックな内容ですがおそらくFCPXでのProResRAWに対する日本語解説ではこれ以上のものはありません。(FCPX側のバグがいろいろあらわになってしまっていますが。。)

ゆるっと解説 FCPX & ProResRAW

また、高信さんの書かれた下記も参考になるかと思います。Windowsじゃ見れないけどFCPX使っている方はMacなので問題無いですよね。最新版の1つ前の10.4.9に対応しています。

Final Cut Pro X Note

Final Cut Pro X Note

  • yukihide TAKANOBU
  • デジタルメディア
  • ¥950

books.apple.com

 

私も少し素材を協力させていただきました。

あとNINJA Vですが、多分System5さんとかの方が安いと思われますが、現在System5さんのサーバが大規模トラブルで落ちているっぽいので、Amazonリンク張っておきます。

 Mapさんだと8万切ってますね。

www.mapcamera.com

ベクトルスコープ表示対応

うーん、正直書くとあまり使っていない。。。でも中にはべクスコを使ってるという方も多いので嬉しい人は多いかもしれません。どうせなら、パナソニック様、スキントーンインジケータ付けてください。

マスターペデスタルレベル設定可能に

いわゆる黒レベルですが、これもV-Log撮影の場合はキャンセルされるはずなのでV-Logばっかりになっている私の撮影スタイルではあまり関係ないかも

L.ClassicNeoとL.MonochromeSのフォトスタイルがS5に追加

スチルをメインにしている方は、これ待ってた!という方は多いかもしれませんね。

「L」とはなんぞや?LUMIX?いや、LEICAですよねきっと。。。

C4K(4096x2160)撮影サポート

これも待っていたという方は多いかと思います。17:9で撮りたいぜ!って方は多いハズ。とは言ってもマルチアスペクトではないので、左右の画角は16:9撮影時と同じで、広がるわけではないですが高解像度で17:9が記録できるので16:9を上下切って17:9にするなんていう方法を取るよりもよっぽどよいはず。どうせなら2.35:1で高ビットレートとかも対応してほしい。

実はLUMIX S5だけじゃなくS1が大幅に進化する

LUMIX S5の登場で、動画機としてS1はある意味S5より下の存在となってしまっていました。S5はV-Logプリインストールで、4K60pの10bitが撮れる、ProResRAW対応予定というのもあってS1の動画機としての存在がかなり脅かされてしまっていました。
ある意味(動画機としての)ヒエラルキーが崩壊していたのですが、そこをテコ入れすべく下記アップデートがアナウンスされています。

・DualNative ISOの手動切り替え

・10bit内部記録5.9K/C4K及び4K60p

・5.9K/4K/アナモ4:3(3.5K)ProResRAW撮影サポート(NINJA Vによる外部Rec)

これで、S1の動画性能に文句を言う人もいなくなると思います。Log撮影したいならアップグレードキーは必要だけど、今更無料にしちゃうとそれこそ、キーをわざわざ買った人が暴動をおこしかねん。。。繰り返しますが、V-Log撮影およびMOVコンテナ撮影の場合は DMW-SFU2 が必要になりますので、そこは買ってねというスタンスに変わりはありません。既にインストール済みの場合は不要

スチルの連写性能、EVF解像度やダストリダクション、前面ファンクションボタンとかを考えるとS5よりもS1がやっぱり上ですので、重くても高性能がいいぜという方は今からでもS1を選ぶのもよいかもしれませんね。 

 

筆者:SUMIZOON

Facebookグループ一眼動画部主宰 お陰様でメンバー1800人突破

www.facebook.com

Youtubeチャンネル STUDIO SUMIZOON をアップしている人

f:id:sumizoon:20200713234902p:plain

よかったら是非チャンネル登録お願いします

お陰様で登録者1万人到達しましたm(_ _)m