色々なカメラを経てLUMIXに移行した私ですが、LUMIXの仕様でどうしても納得できない仕様が一つあります。LUMIXは素晴らしい操作性と画質を提供してくれる私とって無くてはならない存在なんだけど、中には「なんでそれ設定できちゃうのよ?」という設定が今日のお話。
※当初LUMIXにこの設定が欲しいというタイトルにしていましたが、以前他メーカーのカメラでも同様の事をやらかしたのでタイトルからLUMIXを削除しました。
それは何かというと「フレームレート以下のシャッタースピードが設定できてしまう」点です。
60pなんだけど60pでは撮れなくなる状態のシャッタースピード
これは他のカメラメーカーでも同じ事だったりするので、ある意味普通のことかもしれませんがちょっと困った(場合によっては超深刻な)事が起きます。
尚、今回の話はSSを開角度で設定している人にとっては無縁です。でも私を含めスチルのSS表示に慣れてしまった人が多いと思います。
フレームレート以下のシャッタースピードが設定できてしまうと何が問題か
たとえば60p撮影をしている時のシャッタースピードはほとんどの人は1/60や1/100などの設定をすると思います。私も例にもれずその設定です。
が、なぜか60p撮影でも1/50の設定や1/30の設定ができてしまいます。その時何が起きるかというと30p相当になります。正確に書くとフォーマットは60フレームなんだけど同じフレームが2回続くという状態です。
下表は横軸を60p撮影を基準としたフレーム数に対して
・30p撮影でSS=1/30(1/30,1/50...以降も同じ)
・60p撮影でSS=1/60(1/80,1/100,1/125...以降も同じ)
・60p撮影でSS=1/50(1/30,1/40も同じ)
マニュアル露出を使う場合、シャッタースピードは親指の部分のダイヤル設定で行うケースが多いと思いますが、このダイヤルはそこそこの硬さがあるものの、何かの不注意で回してしまう事が多いのです。つまり
60p撮影 SS=1/60で撮ってるつもりが知らん間にSS=1/50で撮影していた
という事が起こり得ます。
その場合、実質的には30p撮影をしたものと等価になります。
なので撮影後にこの間違いに気付いたとしても救い様がありませんので、撮影現場で間違ったシャッタースピードに設定していないかを注意する必要があります。同じ様に120p撮影をしたとしてもシャッタースピードの設定次第では60pや下手すると30p撮影と同じ事になってしまいます。
60pでヌルヌル映像撮るぜ!と意気込んで撮影したけど結果30p相当の絵が取れてしまったという経験はLUMIXユーザーなら一度はあるかと思います。
この仕様は動画ユーザーの中では有名な話ですし、私もちょいちょいやらかします。昨日照山さんと喋っていても「最近またやっちまったよ」と仰ってたので、自己(事故)防衛方法とメーカーへのリクエストとして改めてこの記事を記載したいと思います。
なぜその仕様なのか?
動画設定ではスローシャッター効果を必要とするケースはあると思います。コマ落ちさせつつブラーを大きく見せたいという場合は30pでシャッタースピードを1/15やもっと低い設定にして撮影するなんて言う場合は有効な撮影です。
ドラマや映画の回想シーンや、夢を見ているシーン、目眩を起こしているシーンでよく見かける映像で、これらを撮影するための仕様という理解をしています。ですが、動画のスローシャッター効果を使いたいというケースは比較的稀ではないかと思います。それにその手の効果はポスト処理で可能ですが、30pを60pにすると言うのは基本的にできません。(オプティカルフローとかで擬似的にできたとしてもバレる事が多い)
むしろ60pで1/50設定をしてしまい事故ってしまう頻度の方が高いと感じます。
どう言う仕様だったらいいのか?
単純に
シャッタースピードリミッター(ON/OFF)
の設定を盛り込んでくれればいいと思います。
・ONであれば30pの場合1/30をシャッタースピードを下限、60pであれば下限は1/60、120pであれば1/125 or 1/20という具合
・OFFであれば従来と同じ仕様
これだけで済む様に思うのです。上記はあくまで素人考えですが、もしかしたらこれが簡単にできない開発上の都合があるのかもしれませんが、ユーザビリティを考えると必須と感じます。事故を未然に防ぐためにもぜひ搭載して欲しいと思う機能です。
現在我々にできること
シャッタースピードが知らない間に変更してしまわない様にするための設定を考えてみます。機種によって対策が異なりますがまずは簡単な方から
ロックレバーがある機種(GH6他)に関して
ロックレバーで上記の対策ができます。ロックレバーをロックしたときの設定を行います。
歯車メニューでロックレバー設定を選択
私の場合は親指ダイヤルにシャッタースピードをアサインしていますのでコレを鍵マーク🔒に設定します。
これでロック中は不用意にシャッタースピードが変更されてしまう事を防ぐ事ができます。
ロックレバーが無い機種の場合
LUMIX S5やS5II、S5IIXなど物理的なロックレバーが無い機種の場合はちょっとややこしいです。
まず、物理ボタンなどに操作ロックをアサインします。私は現状「戻るボタン」に設定しています。戻るボタンを長押しして、下記の「操作ロック」をアサインします。
尚、この「操作ロック」は背面ダイヤルの上下左右などのボタンにはアサインできません。(なんでなんやろか。。)
次に歯車マークのメニューから「操作ロック時の動作」を設定します。
ここではダイヤルのみを設定しています。
ただし、この設定はダイヤルを一括無効にする設定ですので、ISO感度や絞りをダイヤルで一発で変更する操作自体もできなくなります。
なので、あんまりおすすめ出来る設定ではないのです。GH6のロックレバー方式だとこのダイヤルだけを無効にする。って設定ができるけどそれがS5系のボディだとできないんよね。。。
そもそも上記設定では、GH6系にせよ、S5系にせよユーザーが「自己防衛のために都度ロックを掛ける」という操作がそもそも必要になるので、ユーザーがロックする事を忘れてしまうとこの対策自身に意味がありません。
願わくばシャッタスピードリミッターを設けてください。それで万事解決、事故を未然に防げます。
中の方何卒よろしくお願いします!!
とは言えなんかやっぱりこの仕様って他に理由あるんやろか。。。
また、ユーザーの中にはそんな設定要らないとか色々ご意見あるかもしれませんね。
筆者:SUMIZOON
Youtubeチャンネル STUDIO SUMIZOON の人