とあるビデオグラファーの備忘録的ブログ

ビデオグラファーsumizoonのブログ 一眼動画に関する機材や撮影方法を中心に情報を発信していきます。

有機的な被写体を無機的な観点で切り取る

今年の夏休みに、日ごろの運動不足を解消すべくハイキングがてら撮影した映像を少し前に公開しました。いや、大阪から言うほど遠くない場所にこんな所があったのだと今さら驚きました。

そして、撮れた映像も繊細な描写をするGH6の特性を活かせたものになっているかと思います。(ワンカットだけ、DaVinciでのエンコードに失敗している映像がありますが、そこは後で気づきましたがご愛敬)

この映像のコンセプトは「有機的な被写体を無機的な観点で切り取る」というもの

(テロップを含まない映像はサブチャンネルの方でも公開しています)

言うなれば

・カメラマンの存在をゼロにする

・編集も極力シンプルにする

・主題、副題はとか気にしない

でも「もっともな事」を書いた様に思えますが、最後の文を読んでいただけるとよいかと思います。面倒な方は「実際の所」まで飛んでくださいw

有機的な被写体を無機的な観点で切り取る」とは

ぶっちゃけ、多くの映像は多くの場合においてカメラマンや編集者の意図が透けて見えるものです。

カメラワークしかり、トランジションやエフェクトの類、ナレーション、などなど

演出なので当然ちゃ当然です。見せたいもの、語りたい内容があるし、かっちょよく映像を見せたいという意思がそこにはあります。

でも、美しい風景に出会ったのだったらグワーっとしたトランジションとかエフェクト、カメラワークさえ不要でしょ?という考えです。

画の美しさを見せるのにそれらを足すと、美しさ自身が薄まってしまう事になりかねません。

要は撮影した場所の空気感だけが伝わる様に撮ってる側、編集した側は余計な事をしないというものです。そういう観点ではBGM入れたけど入れなくてもよかったと思います。結果的には機械的な撮影方法です。

(サブチャンネル側の映像)

撮影地について

兵庫県宍粟市の赤西渓谷です。残念ながら2022年7月20日以降は水質の保全、環境の維持の観点から車の乗り入れができなくなりました。]

赤西渓谷車両通行規制位置図 (PDFファイル: 394.2KB)

宍粟市のHPより

この渓谷では以前はアウトドア人気の高まりで渓谷内でキャンプをする人が増えたことから環境が荒れてきた様です。その環境が破壊される事に対する対策という意味合いがあるものと思えます。そもそも携帯が通じないので怪我や事故があったら非常に厄介な場所ではありますので、安全面から車を乗り入れさせないという意図もあるのかもしれません。この土地は奥入瀬渓流を思わせる美しい風景が広がります。

実際の所

いや、前述の様に

有機的な被写体を無機的な観点で切り取る」

とかなんとか書いて、もっともらしい事を書きましたが、実際の所、ビデオ雲台持って歩くのがしんどいから自由雲台付いた固定撮影にしただけです。

まぁ、パンやチルトすると、どこを見てほしいという制作者側の意図が動きに現れます。なのでそうではなく、一枚の動く写真として全体を見てほしいと思う一方でどこを見るかは視聴者側にゆだねると言った意図も無くは無いですが、一番の理由は「重い三脚持って歩きたくね~」というもの。ウチのビデオ雲台載せたシステムが全体的に重いんです。。

sumizoon.hatenablog.com

美しい風景があったら固定撮影でRECするだけでも魅せられる映像は撮れると思うので、写真を撮るついてに動画を撮影してみては如何でしょうか。

※この三脚重い問題、後日談がありまして、これの続きがありますので別途記事にしたいと思います。

おまけ:撮影方法について

いや、カメラ設定の方も、あまり考えてません。逆にあまり考えないでもカメラは美しい風景を残してくれるいい時代になったと言えます。一応書いておくと下記の通り。

・ProRes422 5.7K 30p

・ホワイトバランスを太陽光に設定

・プロファイルをV-Logに設定

マニュアル露出で絞りを決めた後にNDフィルタで露出をあわせただけ

構図に関しても

・三脚に載せてスチルを切り取る構図にあわせてRECしただけ

ボディ内手振れ補正を活かした撮影しても大丈夫なのですが、完全に固定して撮影したかったので今回は三脚を使用しています。

カメラボディ

カメラは私の右腕GH6です。大概の撮影はコレだし、今回は内部収録で超高精細の5.7K ProRes422で撮りたかったので迷わずこのボディ 

 

パナソニック ミラーレス一眼カメラ ルミックス GH6L レンズキット 標準ズームレンズ付属 ブラック DC-GH6L

パナソニック ミラーレス一眼カメラ ルミックス GH6L レンズキット 標準ズームレンズ付属 ブラック DC-GH6L 

レンズ

大概のものは上記のキットLEICAの12-60mmで撮影できますがもうちょい広い画角を押さえたいのでここで登場するのが9mm

Panasonic LUMIX カメラレンズ 交換可能レンズ デジタル一眼カメラ用 H-X09

Panasonic LUMIX カメラレンズ 交換可能レンズ デジタル一眼カメラ用 H-X09

このシステムだと軽量です。

マイク

REC中のパンもチルトもズームもしません。音も拾いたいのでもう8年近く使っているお手軽なマイクを持参

audio-technica ステレオマイクロホン AT9945CM

audio-technica ステレオマイクロホン AT9945CM

を使用しましたが、GH6のカメラ内蔵マイクも音質がいいので不要だったかもしれません。

フィルタ類

これにNDフィルタはこれまた使い古したTiffenのVND
ぼちぼち新しいフィルタに変えようと思うけど、映りが変わる事を恐れて未だにコレを使っています。

【国内正規品】Tiffen ティッフェン 77MM VARIABLE ND FILTER 77VND

【国内正規品】Tiffen ティッフェン 77MM VARIABLE ND FILTER 77VND

LEICA 12-60mmはフィルタ径が62mmなのでコレを付けて上記NDを装着

MARUMI ステップアップリング 62mm →77mm 900676

MARUMI ステップアップリング 62mm →77mm 900676

LEICA 9mmはフィルタ径が55mmなのでコレを付けています。

 

MARUMI ステップアップリング 55mm→77mm 型番 : 900539

MARUMI ステップアップリング 55mm→77mm 型番 : 900539

 

 

筆者:SUMIZOON

Facebookグループ一眼動画部主宰

Youtubeチャンネル STUDIO SUMIZOON の人
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